新国立競技場、何が問題か: オリンピックの17日間と神宮の杜の100年

制作 : 槇 文彦  大野秀敏 
  • 平凡社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582824711

感想・レビュー・書評

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  • ザハ・ハディットのデザインとその予定工事費の額が大騒ぎになった新国立競技場だが、問題の本質はそこではない。何故ならばザハのデザインはコンペの募集要項を大きく逸脱したものではなかったのだから。
    問題は、神宮外苑という地域の歴史性も東京における広大な緑地であるという観点も、更にはオリンピック後の施設の運用についても何ら考慮されていない杜撰なコンペ募集要項である。
    本著は、問題提起をした槙文彦氏のエッセーとそれを受けて2013年10月に開催されたシンポジウムの内容及び論考からなる。
    特に宮台真司氏の環境倫理学についてはとても面白かった。
    是非多くの人に読んでほしい

  • 新国立競技場ザハ案をひっくり返した槇さんをはじめとする建築家とランドスケープ専門家方の「何故ザハ案では駄目だったのか」の意見がまとめられている。
    神宮外苑に対する真摯な考察が胸を打ちます。

  •  決定したデザインの新国立競技場の問題点は何か。2013年のシンポジウム等からなる一冊。

     そもそもデザインコンペがかなり手落ちがあったということから始まり、大きな施設は施設単体だけでなく周囲や都市全体との調和を考えていかなければいけない、市民はこういった都市計画にどう参加していくことができるか、と話は続いていく。
     過去の大事なシンポジウムが書籍として残っていて、多くの人が読むことができることを大きく評価。
     新国立競技場だけでなく都市計画、市民参加とは何かを考えさせる良書。

  • あまりかかわること無く大切なことが決まってしまう。そんなことに慣れてしまっている、諦めている、かかわることが面倒、というようになっているのが現状ではないか。次世代に誇れる意思決定をしていかないと。

  • 建築
    歴史

  • 建築家などによる、新国立競技場に反対する意見を述べたもの。市民運動の活動家が持論を展開しているような内容で、説得性に乏しい。後藤健生著「国立競技場の100年」の方がはるかに学術的で内容が濃い。
    「(ホセ・ルイ・セルト)都市で道を歩く人間にとって最も大事なのは、建築群の高さ15m位までの部分と人間のアソシエーションである」p18
    「濃密な歴史を持つ風致地区に何故このような巨大施設をつくらなければならないのか」p27

  • 【所在】図・3F開架
    【請求記号】780.67||MA
    【OPACへのリンク】
    https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/book/175213

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著者プロフィール

建築家、1928年東京生まれ。東京大学工学部建築学科卒、ハーヴァード大学デザイン学部修士修了。槇総合計画事務所代表。主な著書に『見え隠れする都市』(共著、鹿島出版会)、『記憶の形象』(筑摩書房)、『漂うモダニズム』(左右社)、「Nurturing Dreams」(MIT Press)など。

「2015年 『応答 漂うモダニズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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