我が逃走

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582824773

感想・レビュー・書評

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  • ベンチャー企業の創業者に興味を持ったのは最近の事なので、正直あまり知らなかったのですが先日読んだ「なめらかなお金がめぐる社会」がなかなか良い本だったのでにわかに興味が湧きました。
    どんな人なのかを理解するのに良さそうな本を選んでみました。大抵人生失敗した本の方が魅力的ですから。
    錚々たる面子が表紙にコメントを寄せていますが、若干いじり入っていて家入氏がどんな人なのかそれだけで分かる感じがします。
    どちらかというとハートフル寄りの企業家という今現在の印象ですが、元々は大成功を収めてどんちゃん騒ぎをして自分を見失った人だったんですね。終盤までの彼の姿はまさに成功からいい気になって大転落した人の末路です。
    転落に転落を重ねて、今の姿に近づいてくるのですが、この失敗による経験と元々持っているお金への執着の無さ。人見知りなのに人間が好きという特性が重なり合って今の彼があるんですね。
    ある意味何度も失敗できるくらい成功出来るんだから本当にすごい才能です。しかもお金を転がしてお金を得たわけでは無くて、アイディアを形にして必要としている人からのお金を巡らせているのですからまさに天才だと思います。
    今はお金にあまりならないけれど世の為になる方向に向かっているようで、お金自体の価値はあまり感じていないんでしょう。そこらへんが大散財した原因でもあり、世の中にお金をツールとして還流させようとする姿の基盤でもあると思います。

  • 家入氏のやさしい人柄に、やさしい人たちが集まりサポートしてくれる。
    ものすごい勢いで金を消費したようだが、その使い方は、とても羨ましいものがある。
    賛否はあろうが、キャッシュフローではなく、一時金のようなストックマネーはチビチビ使うよりガンガン使った方がいいんじゃないかと改めて思わせてくれた。
    そして、家入砲、求心力は、お金で買えないがお金に変えれる財産だとも思った。

  • 2014年の都知事選に出馬した家入一馬さんの自叙伝。
    IT起業家として成功し、お金に糸目を付けずにどんどん新しいことに挑戦していくあたりの話は、読んでいて快く思えなかった。その後、お金を失い転落していった話も、当たり前としか思えなかった。
    IT業界をますます信用できなくなった。
    でも都知事選に出馬を決めた後の話は、読んでいてなぜか涙が出た。
    家入さんという人は、自分を着飾らず、本当に人が良くて、自分の弱さを隠すこともできない人。
    自分が人のためにできること一生懸命考え、弱さを見せながら、自分に利益がなくてもそれを実践していく。
    そして大勢の人を巻き込んで緩やかに周りを変えていく。そういう力のある人なのだと思った。
    今後の活躍が楽しみです。

  • よく言えば感性の人、悪く言うと考えずに動く人、という印象。筆者の部下にはなりたくないなと思った(笑)。でもたくさんの人が集って、いろんなサービスを実現しているということは人間的な魅力には溢れているんだろう。

    小規模での事業立ち上げの経緯が書かれていて、こんなに少人数で事業って作れるんだと目から鱗。スピード感も含めてベンチャーのすごさを感じた。

    カフェ経営の奔放さのあたりは読んでて周りがかわいそうと感じていたが、こういう人でないと、連続起業家にはなれないのかなとも感じた。経営者だからすべてを背負うではなく、従業員と対等であるというという意識が強かったことが、campfireやLivertyなどを創り出すことにつながっているという話は興味深いなと思った。

    タイトルは「逃走」とあるけど、何かから逃げてるというよりは何かに向かって動き続けてるという印象を持った本だった。

  • 成功しては失敗しの繰り返しで、「ダメンズ」と思わず叫びたくなるが、どこか応援したくなるところがあるのが不思議である。失敗を積極的に次に生かすところと優しさがにじみ出ているところが偉人である。

  • 不器用なのに、何度も潰れかけているのに、その度に起き上がって魅力的なサービスを創っている家入さん。彼の人となりを、包み隠さず描いてくれている本書で救われる人は多いと思う。僕もまさにその一人。勇気をもらった一冊だった。

  • 家入一真って自分的には「やさしい革命」っていうよりは「やわらかい抵抗」のほうがしっくりくる感じがするんだけどな。

  • 現在では CAMPFIRE などの代表として著名な家入 一真氏の創業の姿を知ることができる1冊です。
    絶頂から絶望のどん底に落ち、そこから這い上がってくるまでの思考や行動に触れると、これから未知の世界に踏み出したいけれど躊躇している人たちの背中を押してくれることでしょう。

  • 『逃げるは明日が晴れになる』
    https://note.com/kiwi_btmnc/n/n85a60d380110

  • ★すごさはどこかに隠れているのだろう★ペパボを当てた後にカフェづくりに遁走してしまい、その後はキャンプファイヤーを立ち上げる。今となってみればクラウドファンディングの支援企業として改めて成功しているようだ。ただ、どこを読んでも本人のすごさが分からない。本人の価値観だったり弱さと強さはにじみ出ているのだが・・・。照れて書いていないだけだろうが、逃走以上に成功の秘訣を知りたい。

  • 金沢のセミナーで拝見してから、家入さんという方が気になっていました。陰の部分というのか、独特のオーラを放ってたので。

    この一冊を読んで、そのオーラの背景がほんの少しだけわかった気がします。

    経営者、また起業を志す人におすすめします。

    なぜか?彼の人生は、会社経営によりプラスにもマイナスにも大きく振れていて、共感できるできないは別にして、そこでの意思決定や葛藤など、生の声や経験を与えてくれます。

    これは経験した人しかできないことで、その点でものすごい価値であり、読むべしです。

    あとストーリーの展開が劇的で、家入さんはかなりの読者家?なのか、文章たちがその展開をイキイキ伝えてくれます。

    インターネットって?
    家入さんのような人生を歩みたいか?
    彼の技術者、また経営者として他から抜きん出ているのはなんだろう?
    読書後、そんなことをふと考えています。

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  • 稚拙で傲慢なところもあるが、純粋でかつ並外れて行動的
    引きこもりから起業・上場、そして落ちぶれるまでの人生の悲喜こもごもも非常に示唆的
    結果として多くの新たなビジネスが生み出されていることには大いに敬服する
    著者の人間関係や会社、働き方に対する価値観がよくわかる

  • http://naokis.doorblog.jp/archives/waga_toso_ieiri.html【書評】『我が逃走』日本には家入一真が必要だ


    <目次>
    プロローグ
    第1章 こんな僕でも社長になれて
    第2章 上場に向かって
    第3章 カフェ経営者へ
    第4章 決壊
    第5章 闘争とリハビリの日々
    第6章 「やさしいかくめい」の始まり
    第7章 都知事選、そして新しい「居場所」へ
    あとがき
    解説 松山太河

    2015.06.21 イケダハヤトブログより。
    2015.09.07 読了

  • 幼少期から引きこもり、新聞配達のバイト、起業、飲食業での失敗、都知事選出馬、連続起業家としてLiba邸、base、campfire立ち上げに至るまでの自叙伝的内容。
    決してサクセスストーリーだったり、聖人君子だったりということはことはなく、赤裸々にとても人間味の溢れる青年がもがきながら前を向いて進んでいく過程が描かれています

  • 家入一真さんの自伝。campfireの人ということしか知らなかった僕にとって家入さんのことをこんな風に知れたのはよかった。(想像以上にだらしなかった。笑)
    でも、ますます家入一真という人間を魅力的に感じることが出来ました。

  • 家入さんの波乱万丈な人生の記録。
    「なめ金」で家入さんにハマりこの本を紹介されました。
    家入さんを知るための話もそうですが、これからビジネスを始めたいという方にも良書だと思います。
    "原体験"がきっかけで家入さんのビジネス展開されている話は初心者にとって参考になるのではないでしょうか

  • 面白い。文章が上手い。飾らない人柄なのだろう。特に予備知識なしで読んだけどTwitterはフォローしてたんだった。

    カフェからダメになっていくあたりはなんだか経営者の孤独を感じてしまって読んでいて辛い。選挙や離婚はずいぶんさらっといったね。

  • 4章あたりが読んでて一番辛かった。崩壊していくときというのは、見ている方がつらい。

    現実から逃げ続けて、子どもっぽくてきもちわるいとも思ったし、読んでてイライラするところも多い。
    けれど、そんな作者だからわかる気持ちがあって、わかってもらうことで救われる人たちが意外と多いということがあらわれていた。都知事選の結果が物語るように、それは決してマジョリティーではないけれど、マイノリティーが声をあげた瞬間だったと思う。

    サイレントマジョリティーの代表として、政治の世界じゃなく、移り気の多い作者がおもしろいと思える世界でこれからも活動続けてほしいと素直に思えた。

  • 中学時代のいじめから引きこもりになり、押し入れのなかでインター
    ネットをしていた少年はレンタルサーバーの会社を起業したことから
    一躍、IT業界の寵児となった。

    『こんな僕でも社長に慣れた』はロングセラーとなり、成功の道まっし
    ぐらだったはずの、家入一真氏の「社長後」の転落と再起を記したの
    が本書である。

    史上最年少でジャスダックに上場を果たして順風満帆だったのに、
    飲食業に手を出したのがつまずきのきっかけ。最初の店舗が黒字に
    なる前に次々に新しい店舗をオープンさせるって経営者としてどう
    なのだろうか。

    「ここにこういう店を作ったら素敵」って思い付きだけでやってないか?
    店舗が赤字だからって個人資産で穴埋めしたら、いくら財産があっても
    追いつくはずもない。

    でも本人は至って楽天的だった。経理担当者から何度も危機を警告
    されているのに「金ならあるもん。株、売ろうか」で気しなさ過ぎ。もう
    読んでいる方がじれったいのよ。

    「誰かがどうにかしてくれる」。そんな甘えもあったのだろうけれど、結局
    は何もかも失い、失意のどん底。お金のあった時に寄って来た人たちに
    は「家入は終わった」とまで言われちゃう。

    「しっかりしてよ、社長なんだから」と思うんだが、逃げちゃうのよね辛い
    ことからは。ご本人は「居場所が欲しい」って言うのだけれど、居場所を
    作ったら作ったで、しばらくするとまた逃走。この繰り返し。

    自分のように居場所がなかったり、声を上げられない人、助けを求めて
    いる人の為に何かをしたいとの動機はあるんだけれど、それもどこまで
    本気なのか分からない。

    既存のルールや価値観にとらわれずに自由でいたい。「もっと自由を」っ
    て分からないでもないんだけど、みんながみんな、そうやって自由を求め
    ていたら社会って成り立たないと思うんだよね。

    尾崎豊は「サラリーマンにはなりかたねえ」と歌ったけれど、毎朝満員電車
    に揺られて会社に通う人たちだって、たくさんの夢を抱えていたと思うのよ。

    画家になりたい、ミュージシャンになりたい、冒険家になりたい、ウルトラマン
    になりたい、リカちゃんになりたい、役者になりたい、海賊になりたい、宇宙
    飛行士になりたい、等々。

    でも、どこかで現実を折り合いをつけて、現在に至っているのだと思うよ。
    サラリーマンだって逃げたいことはたくさんあると思う。それでも「今さえ
    乗り切れば」と辛い時期を乗り越え乗り越え、日々を過ごしていると思う
    のよ。

    それに無制限の自由は既に自由ではないと思うんだわ。

    だから家入さんはもどかしいの。逃げちゃうんだもの、すぐに。2014年の
    都知事選出馬の時だって、立候補を決めるのにTwitterで「1000RT行った
    ら立候補」なんてやってたした。何よ、この自主性のなさ。

    でもね、憎めない。経営者としてはとことんダメ人間だと思うんだけど、
    IT長者ではなくなっても彼の周りには人が集まって来る。自身がいじめ・
    引きこもりという辛い時期を過ごしたからか、基本は優しい人なのだと
    思った。その優しさが、弱さと紙一重なのじゃないかな。

    若かった家入さんも既に30代後半。逃げてばかりはもうそろそろ通用しない
    よね。今後、どんな風に変わるんだろうか。

    尚、本書は家入氏の自叙伝でもあるのだが、注目なのは家入氏の秘書で
    ある「内山さん」。彼女がいなかったら、再起後の家入氏もなかったと思う。
    文章からだけでも素敵な女性だと感じた。

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