物欲なき世界

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著者 : 菅付雅信
  • 平凡社 (2015年11月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582824810

物欲なき世界の感想・レビュー・書評

  • 佐々木俊尚おすすめ

  • 大量生産・大量消費の経済が崩壊つつある現代の世の中をどう生き抜くか。
    DIY・シェア・リサイクルなど、ムダな消費を控え今あるものを有効に活用することがそのヒントになる。

  • 色んな人の言葉の引用や、様々な国の状況が細切れに登場して具体例はてんこ盛りだが、筆者が語る言葉が少ないように見えた。そもそもこういったトピックは語り尽くされていて、特に真新しさは感じなかった。雑誌のようにビジュアルとセットならば、響いたのかも。

  • 健康的、幸福、心地よい
    コモディティ化の反動で、個人的に好きなもの、心動かされるものを選ぶ
    何かを買う行為は、その団体や会社を支援すると表明する行為

    成長の限界(資本主義の限界)に突き当たり適応する事に関して先進国でもあると捉える?

  • 「ライフスタイルと欲求の変化」から始まり、「オープン化」「シェアリング・エコノミー」「格差」といったトピックは様々。
    「○○離れ」は悪いことでもなんでもなく、次なる社会や体制に脱皮するためのサインではないかという、なかなか興味深い一冊でした。

  • 過去の読書会のうちで、評判の良かった課題本なので図書館で借りた。読む前は、ミニマリストについて語っている本かな?と思ったが、ミニマリストについての話というより、そのようなあり方が一種の流行となっている現代において、どういう広告・商品を提供するのがいいのか?これからの日本経済はどういう方向へ向かうか?について論じている本。著者が雑誌の編集長だからなのか、新聞記事みたいな文章で読みづらかったし、主張内容に目新しさは全くなかった。

  • 2016.07.29 マーケティング、広告を生業にしているものとして多くの示唆をもらった。この本の中で紹介される本のいくつかはすでに読んだが、著者の視点が加わることで改めて今後のあり方を考える良いきっかけになった。次の時代の構想をしなければならないと再認識した。経済の時代から○○の時代へ、その中で経営やマーケティングは、教育はどうあるべきか?難しい課題だ。

  • これといった強烈な着眼点がある訳ではないので、5年前からこんなことを言ってるなぁ〜、5年後もこんなことを言ってるだろうな〜と乱読しました。

    ●定常型社会の概念
    「経済は物質的な富の拡大という目標が目標として機能しなくなった今、それに変わる新たな目標や価値を日本社会が見出さないでいるところに閉塞感がある。景気対策のみをしていることに病理や社会不安の根本原因がある。」

    と終盤出てきて行き詰まってしまった。

    面白い記述はモノは人間の身体と壁の間にあるということ。壁に寄って行ったものは機能だけ残し消滅した。

  • 分析というのは、物事が発生してからでないと出来ない。
    と、誰か偉い人が言っていたような気がする。
    ミネルヴァのフクロウは夜飛び立つとか何とか。

    著者が編集者という性質からか、様々な立場の人の言葉や考えを紹介しているような印象が強いです。参考文献を探すための手引き書、という感じ。私はあまり読み応えを感じませんでした、気になる本は幾つか出てきたかなー。

    「資本主義」が終焉を迎えた先に何があるのか。
    新しい世界に直面している事を、多くの人が感じ取っている。
    経済とは社会を構築する一部分でしかないが、あまりにも大きく支配的であったという文章が出てきました。
    だからこそ、これだけ力の強かった「資本主義」の限界が見えたとき、まるで大国が崩壊することの恐怖や不安が蔓延してきている…のかな?
    そんな私は、「どんな社会が来るのかなー」とワクワクしている一人です。
    有機的な超個人主義社会が来てくれるといいなー。他者を重んじられる、戦前のムラ社会とは異なった、信頼を基本とした柔らかい社会。どうだろうなー、実現は難しいけど。
    色んな予測をたてられるのは楽しい。もっと色々勉強しなきゃ!

  • このタイトルからはおそらくミニマリズムやミニマリストに向けた本を予想すると思いますが、本書はそうしたミクロなハウツー本ではなく、社会経済学的・マクロ的な視点から消費文化の変遷について描いています。ですから、読者としてはミニマリスト自身でなく、ミニマリストの財布を緩めさせなければならない側が想定されているのでしょう。たとえばマーケティング企業、広告会社、雑誌編集者などです。著者自身も雑誌編集者で、もともとこの本は著者自身が肌でかんじた時代の変化からうまれたそうです。

    雑誌編集者だけあって文章は上手いですが、消費文化変遷をサンプルをたくさんあつめて散文的に紹介する構成のため退屈に感じます。くわえてタイトルがあたかもミニマリストへの指南本のようで、意図した読者には手にとってもらいにくいかもしれません。このあたりは本自体のマーケティング意図によるものなのでしょうが、本来の読者にリーチするには、もうすこしわかりやすいものにするべきだったでしょう。

    ○ 概要
    モノをできるだけたくさん持つことがステータスだった時代は終わった。モノを持ち飽いた人々はいまや消費意欲をうしない、食事やエンターテイメントなど「経験」や「ライフスタイル」をガイドをしてくれるサービスを求めるようになった。

    この傾向を反映して、Airb&b、Uber、シェアハウス、カーシェアなど、モノを持たずにサービスとして利用するビジネスは次々生まれて勢いをのばす。これにたいし、とにかくなんでも揃えてモノだけを売る百貨店は消費意欲冷え込みに直撃されて青息吐息だ。

    モノの豊かさの果てに物欲を失った世界。その世界で売り上げをだすには何を売ればよいのか。モノの時代からサービスの時代へのシフトに成功した起業家へのインタビューをもとにマクロ的に概観した一冊。

  • 自分的には文章が少々読み難かったですが、ポスト資本主義の可能性を多岐に渡る切り口で示唆しています。
    ・これからのブランドはトレンディーなだけじゃなくて、意味があるものにならないといけない(P60)
    ・人類の長い歴史の中で、服が自分たちで作るものから既製品を買うものに変化したのは、わずか半世紀ばかりのこと(P89)
    ・コンテンツは無料のものも多いし、物欲よりもはるかに自由にいじって楽しめる(P139)
    ・人々はみな長年にわたって、懸命に努力するようにしつけられてきたのであり、楽しむように育てられていない(P254)

  • 物欲をもてあましてルミネをふらふらして、
    ユナイテッドアローズに入ったらピクルスとかふりかけとか売っている。
    その近くのBSHOPでは、バケツやほうきや軍手をすてきな感じで売っている。
    最近のルミネはどうなってるんだ。

    といいつつ、自分自身、ライフスタイルブームにまんまと感化され
    「&premium」を舐めるように読んでいる。
    このままでは職人が作り上げるうつくしい櫛とか(1万5千円)、
    世界でひとつの山ぶどうのカゴとか(5万)に手を出しかねない。

    そんな自分に冷水を浴びせたくて読んだ本書。
    ライフスタイルブームを論じた本って今のところ他にみたことがない。
    どちらかというと物欲にまみれているのが悩みだけれど、
    だからこそ物欲なき世界というタイトルに心惹かれた。

    だが読んでみると、あまり物欲はおさまらなかった。
    なぜなら、このライフスタイルブームに対し、
    著者がとことん礼賛姿勢、批判的視点がないのだ。

    印象に残ったのは、
    先進国の人々はもはやモノを得ることへの欲望から、
    使うことへの興味にシフトしている。資本主義社会の成熟の証ってところ。
    得るから使うへ、という対比はわかりやすい。
    でも、使うという目的に対して結局物欲が向かっているのは私だけだろうか。
    すてきないいものほしいほしい!と渇望する人々より、
    もうモノなんていらない、上質でていねいな暮らしを営みたい
    と言いながら数万円の山ぶどうのカゴを特注している人間のほうが、
    欲望の業が深い気がするのは私だけだろうか。

  • 今まさに時代は変わりつつあります。

    今の若い世代は贅沢にお金を使う事自体を

    諦めているという点もあるかもしれませんが、

    人生の中で、

    お金を追い求めるということに対して

    高い価値を感じていない。。

    そういう時代になってきているのだと感じます。

    この本は本当に勉強になりますよ!!

  • 最近流行りの、モノをほとんど持たない、いわゆる「ミニマリスト」的な生活についての書籍、という訳ではなく、資本主義社会によって産み出された大量消費・物欲社会の行き詰まりという現状認識から、既に先進国で始まりつつある物欲なき社会という近い未来社会への移行について論じている、経済社会に関する内容。後半からかなり興味深い内容だった。まぁ、前半は、アメリカのポートランドの様子、モノでは無くライフスタイルが売り物になりつつある状況、先進国の若者の間の消費離れ状況などのレポートが中心。大量生産された既製品の大量消費社会というのは実にこの50年ぐらいの短い歴史であることや、近年の自分でモノを作ることを楽しみながら最低限の消費、量から質への転換を見つつ、後半は貨幣経済や現代の電子マネー、ビットコイン、信用取引などの根源について論じていて示唆に富んでいた。既に誰もが感じている種々の資本主義社会の行き詰まりは、このシステムではもはや解決できない転換点に達しているのかもしれない。次の社会へのソフトランディングは無理なのかも。本書を読むと、アベノミクスがやっていることは、完全に前近代的な、終わりつつあるマネー資本主義の論理の枠組み内におけるその場しのぎで、手段の目的化に過ぎないなぁ、と感じた。だからと言って、次の社会を目指して世界をリードする度胸と知恵がなければ、「この道しかない」のかもしれないけど。

  • 最初の数十ページしか読んでいないけれど、ちょっと想像と違う内容だった。もっと「モノ」に対する精神論的なことや、文化的な変遷が語られるのかなーと思っていたのだけれど、実際はライフスタイル誌の変遷や、セレクトショップの複合化などを、いろんな人の引用でまとめている内容。雑誌名や人の名前ばかりがシャワーのように浴びせられ、肝心の内容があまり入ってこない。読みづらい本だったので、途中で断念。

  • 資本主義が成熟し完成形に近づくと成長が、とまり定常型社会になる。

    知識、関係、信頼、評判、文化がこれからの経済に、変わる価値。

    市場での価値も信頼性や公益性に置かれる。

    自分が何が欲しいかを経済の言葉でなく語れる人が来るべき物欲なき世界を謳歌できる。

    成長が見込めない先進国で利潤を追求すれば収益は少数の大株主に集中し、格差は拡がる。


    富と仕事は少数のものに集中する。

    経済成長しても中間層の賃金は上がらない。


    鍵は富の再分配。

    割り当ての最初の配分は国に割り当てられる。

    キャップオークショントレード
    ハーマンデイリー

    エコロジー経済学

    難しいのであとで再学習

  • ファッションブランドが従来の売り方から、ライフスタイルを重視していく方向へシフトしていっている。アメリカ、中国という大国では、従来の消費主義から少しずつロハス、スローライフというった脱消費主義の芽が出てきている。
    つまり世の中の価値観は、物欲なき世界へと少しずつ移行していっているのだ。
    ルームシェアやカーシェアリングが近年増えてきている事も、所有より共有の方がコストが低くてすむ証明である。それと共に、高価な物質の所持によるステータスよりも、効率よく共有する方が賢明であるという価値観に変わってきているというケーススタディを多く用いて説明している。

    後半ではお金=幸せという形に疑問を投げ、事実データとして、そうではない結果が出ている事を述べた上で、これからの時代における資本主義社会の限界と離脱が書かれている。

    う~ん、確かに一部分でそういった動きは見えているが、まだまだ資本主義から抜け出すというのはイメージしにくいのが本音のところかな。とはいえ、そういう動きに目を向けるきっかけになったかも。

  • 著者の菅付雅信は、雑誌「月刊カドカワ」、「エスクァイア日本版」等の編集部を経て、「コンポジット」、「インビテーション」、「エココロ」の編集長を務めた後、独立し、現在は出版からウェブ、広告、展覧会までを編集するグーテンベルクオーケストラの代表である。
    本書は、著者が「もう欲しいモノは特別ない」と感じる人々が増えているという実感に基づき、自ら世界の実態を確認し、その後に来る世界の在り方を考察したもの。
    前半は、ファッション・ニュース・サイト「MODE PRESS」に2013~14年に連載された「ライフスタイル・フォー・セール」をベースにして、世界の高感度な人々の消費の動向が紹介されている。具体的には以下のようなものである。
    ◆“ライフスタイル”が消費のキーワードとなり、生活や生き方をテーマとしたライフスタイル・マガジンと呼ばれる雑誌やライフスタイル・ショップが急増している。
    ◆大量生産の商品ではなくカスタムメイドの商品が指向され、3Dプリンターなどのデジタル工作機械の急速な普及がそれを加速化している。
    ◆自らが所有するのではなく、他人と共有することを前提とした、ハウス・シェアリングやルーム・シェアリング、カー・シェアリングなどが急速に拡大している。
    ◆それらの結果、消費行動がコミュニティ密着型に移行しつつある。
    そして、後半では、いずれもベストセラーとなったトマ・ピケティの『21世紀の資本』、水野和夫の『資本主義の終焉と歴史の危機』のほか、広井良典の『定常型社会』など、多数の経済学・社会学の書籍を引用して、資本主義の限界とポスト資本主義の社会について考察している。
    即ち、我々が過去数十年に亘って過ごした、資本主義が機能していた社会は、「少数資本家による市場の占拠と彼らの利益の最大化という強欲な利己主義と、最大多数の最大幸福を目指す民主主義の平等主義の、対立するふたつの考えが共存する」社会であったが、その奇跡的な両立を支えていたのは、全体として経済が成長してパイが拡大する世界の存在であった。しかし、今や地球上のどこにもフロンティアは残されておらず、経済全体が拡大しない世界において、資本主義は、限られたパイの奪い合いにより、(若者の)失業率の上昇と格差の拡大を引き起こすという大きな問題に直面している。そして、それらを乗り越えるためには、「脱成長」を前提とした社会、即ち、資本主義を越えた社会を作らなくてはならないというものである。
    そして、その目指すべき社会とは、世界の一部の人々が(「資本主義の限界」をどこまで意識しているかはわからないが)既に指向している、前半に示された“物欲なき世界”そのものであり、「そこにおいて幸福は、より個人的で、かつ普遍的な価値を共有出来るものに向かう。つまり個人の思想・心情が強く含まれているが、他者とも価値観を共有できる「いい物語をもった人生」が最大の幸福になるだろう」と結んでいる。
    もともとはマーケティングの視点から書かれた著作と思われるが、後半の考察は現在の経済学・社会学の最大のテーマに切り込んでおり、タイムリーかつ内容の濃い作品となっている。
    (2015年12月了)

  • 中身が全てサンプリング的な内容で著者自身のクリエイティイティはあまりない。サンプリングの内容のうち、自分自身あまり知らない世界である1章や2章は、ファッショントレンド的視点での時代解釈で非常に興味深かった。一方で自分の関心の高い後半の経済や幸福論に関する章は、ありきたりの内容の紹介にとどまり、目新しさはない。そして物的欲求に関心がない層というのも、先進国においてもマイナーな部類であり、ましてや大多数の発展途上国に住む層については、まだまだ物的欲求をクリアできるほどの豊かさには至らず。そういう意味でグローバル的にはあまり説得力がない。

  • 良くも悪くも2010年から15年ぐらいの消費の価値観の変化総集編って感じ。後半の資本主義の終焉みたいな話は10年ほど前から言われてることの焼き直しがだいたいで、思想に根本的な目新しさは特にない。チェックリスト的に把握してる流れを再確認するにはいいけど。

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