- Amazon.co.jp ・本 (84ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582829969
感想・レビュー・書評
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こんな日があったらなあと思い描くような、
あったかもしれない、という儚さの中の穏やかな空気にほわっとくる。短い時間、(帯にあるように)遠いこだまを聞くような心地いい気分になれました。
夏の午さがり、ツキコさんとセンセイが過ごした時間。
心の傷に触れる昔話は、最も大切な人とだからできると思う。こういう何気ないことがとても幸せなのだろう。
ツキコの前に現れた赤い天狗とか、あなぐまとか小さなおばあさんとか、それぞれ付いてるものたちは個性でしょうか背負うものでしょうか、面白いです。
単行本の文中に描かれている赤の天狗やイラスト、文庫のほうはどうなっているのかと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ほわっ、ふわっの一冊。
ページを開いたとたん、ほわっ、ふわっとした空気が流れだす。
そうめんを茹でて食べる、そんな昼どきのひとときを丁寧に掬って紡がれた物語は二人の幸せな時間が何気ない動作から会話から伝わってくるのがほんとうに心地よい。
そして「昔の話をしてください」というセンセイの言葉にキュン。
ここにツキコさんのことをもっともっと知りたい感情が凝縮されているようで。
「神様」を感じさせる小学生時代のちょっと不思議な話も夢見心地で好き。
センセイの手がぽんぽんも好き。
ツキコさんの過去の苦味も優しく包んでくれたよう。 -
センセイの鞄 を読み終えてから数年経ってこの本を読んだのだけど、なんとも言えない2人の、この何気ない会話の艶っぽさ、ずっと聞いていたい優しい時間…改めて特別な本だなぁと思う。
天狗の話も、ふしぎだけれど、幻でもないような…そんな話をきちんと聞いてくれてツキコさんと一緒にその話の中を歩いてくれる やっぱりいいなぁ。 -
センセイとツキコさんが出てきてびっくりした。『センセイの鞄』の、ちいさなスピンオフ作品だったのだな。
センセイとツキコさんの柔らかな夏の日のくだりも良かったし、ツキコさんの語る子供の頃の不思議な話も好きだった。
何より、想定と挿絵が素敵で、本としてとても可愛くて良いものだと思った。 -
小説の登場人物の、小説に描かれなかった、あったかもしれない日常。考え方もお話も素敵です。
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センセイとツキコさんの、いつかの夏のある日を切り取ったお話。
いろいろと思ったことを書きたかったけど、浮かんではすぐ消えてしまってうまく書けない。
吉富貴子さんの絵がとても良い雰囲気を醸し出していました。 -
センセイの鞄のセンセイとツキコさんのお話。
この二人の関係はほっこりしてて大好きなんだよなぁ。
こんな関係、すごくいい。癒し。 -
センセイの鞄を読んでいないので分からなかったことも多かったけれども、何だが神話を読んでいる気分になった。
掌の体温が良い。 -
センセイとツキコさんの
とある一日のお話。
そう、『センセイと鞄』の二人。
・・・・・・・。
そう、私はそちらの本にまだめぐりあってないのだよ!Σ(゚д゚;)
でも・・・もし、この本で語られているようなお話の本なら
わたしはとても好きだと思う。
この二人なら、好きだと思う。
なにより川上弘美さんの言葉づかいがとても好き。 -
3駅分くらいでさらさらっと読めてしまいました。いい雰囲気。「センセイの鞄」読まなくちゃな。