月光果樹園―美味なる幻想文学案内

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著者 : 高原英理
  • 平凡社 (2008年5月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582833980

月光果樹園―美味なる幻想文学案内の感想・レビュー・書評

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  •  白くあるいは銀色に、すきとおった月の光をあびて育った、和の幻想文学を案内してくれる書物。各章題に、倉橋由美子、乱歩、三島には『山査子』、尾崎翠、山尾悠子らには『葡萄』、岩井俊二に『檸檬』、他にも巴丹杏や茘枝など、果実の冠が被せられた姿が蠱惑的だ。

     日本の文学に湿度や冷気、明度の低さはつきもので、ひんやりとした仄暗い場所は、案外心地よかった。…月の浮かんだ冷たい水のような評論集。雑誌『幻想文学』が今もあったなら、本書に頼る比重は少し減ったろうになと、寂しくもある。

    <和の幻想文学は蠱惑的>
    http://khipu.jp/php5/show.php/50394

  • 筆者お得意の分野。

  • 第1章 山査子、第2章 葡萄、第3章 檸檬、第4章 巴旦杏、第5章 橄欖樹、第6章 桜桃、第7章 柘榴、第8章 無花果、第9章 棗、第10章 茘枝 といった、果実の名が冠せられた本。それぞれの章で扱っている作家はお楽しみに…。
    著者にしては意外な程肩肘張っていない文章だと思ったが、「第9章 棗」の坂口安吾論で他著作の様な文体が復活してしまう。何故だろうと考えると著者の思い入れの強い作家や好みが強い程あの読み難い文体になってしまう様だ。『夜長姫と耳男』、『桜の森の満開の下』、『紫大納言』は「望ましくない安吾のテクスト」で「嫌な感じ」と断じている。「無垢」なる物への「憧憬」をテーマにしたこの本で安吾に限り「無垢」を描くのを認めない。「リアリティ」こそが安吾で「幻想物」は書いて欲しくないと言うのはもう叶わぬ夢で只の我儘だ。

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