熊野物語

著者 :
  • 平凡社
3.47
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本棚登録 : 47
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582834475

作品紹介・あらすじ

熊野灘の大海原の先は極楽浄土、巡礼の民が目指すご神体の山-隠国(こもりく)の伝説を新しい感性で甦らせた小説集。

感想・レビュー・書評

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  • 餓鬼阿弥…但し、肝腎の「藤澤の上人」への言及ナシ

  • 熊野の自然や人々の神に対する敬虔さが美しく描かれ、一気に読み終わりましたが、それぞれの話が短かすぎて、印象に残ったのは、修験者が主人公をおぶって山を駆け上がるところくらい。もっと長編にしてくれれば、読みごたえのある作品になると思います。それぞれの最後にあるオチはいらない。

  • (借.新宿区立図書館)
    熊野に伝わる伝説、自身(あるいは父親である中上健次含む?)の体験をもとに書いた幻想譚的短編集。最後の方になると同じような雰囲気の作品ばかりで飽きてくる。熊野の伝説、中上健次の生き方などを知るとより楽しめるのかも。

  • 何気なく借りたのだが、中上健次の娘の短編集。
    神楽「道成寺」を観る直前に「釣鐘」を読み終えるという偶然。熊野を舞台とした、いつの時代かよく分からないが、伝説の様な物語が繰り広げられる。

  • 和歌山県の新宮から田辺辺り、それから奈良県の十津川村にある玉置神社など、海と山を舞台にした伝説も取り入れた幻想的な短編集。
    本書を読んで、紀伊半島へ観光旅行へ出かけるのも良いだろう。

    浮島の森
    現在もあるが、観光地としてはあまり有名では無い。

    千人目の妃

    巡礼

    常世の里

    渡海

    釣鐘

    餓鬼阿弥

    異民族

    髪長の恋

    守護神

    ヤタガラス

    海女の櫛

    紫の宇宙

    女人高野

    花の舞い 炎の海

    赤い龍と神さんの山

    海神山神

  • 熊野を織り込んだ内容の短編集。
    熊野自体に神聖なイメージがあるが、ファンタジーな内容なので、更に神秘的さが増しています。
    熊野を知っている人のほうが楽しめますが、思ったほど知識がなくても難しいわけではないので、歴史好きだったり、時代小説が好きな人も入りやすいと思います。

  • 熊野が舞台の短編集。
    熊野と言う土地柄、深い森のような濃度の高い不思議な話が多かった。

    昔話的なものかと思えば現代の話もあり、一話一話は独立していてそれほど印象に残らないけれど一冊読み終えると何かが残るような…そんな本でした。

  • 補陀落渡海からエルトゥールル号難破、さらには安珍清姫まで、熊野を舞台に17の物語が繰り広げられる本作は、神聖性の中に女性たちの黒と白の性質を巧みに織り込んでいる。時にはねっとりとしたたかに、時には大切なものを探すあまり心を置き去りにしてしまう彼女たちの姿を、説話風につづっているが、しかしやはり熊野は熊野。最後に恐ろしい力を見せつけられ、思わず息をのんだ。1つ1つの話は短いが、総じて表紙の青の深みを感じさせる内容だった。

  • 2010.08.30. 熊野を舞台にした伝記ファンタジーの短編集。と、思っていいのかな。こういうの、けっこう好き。熊野の森の匂いがしそう。ファンタジー、と言い切らず、こういう世界があったのかもしれない。

  • 短編集。
    熊野にまつわる話ばかり。

    土地柄、不思議な話が多い。
    昔話集だと思って読めば、期待は裏切らないかな。

    ただ、時々現代の話も出てくるから面食らう。

    もっと熊野について予備知識があれば楽しめたのかなぁ。
    熊野について、もっと知ってからまた読むのもいいかな。
    でも、二度読むのはちょっときついかも。

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