- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582837575
感想・レビュー・書評
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2019/4/15購入
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1年24節気、72候毎に因んだテーマで著者が面白おかしいトーンで書いている。著者のユーモア精神が楽しいが、動物、草花、お祭りなどよくこれだけのテーマで書けるものだと感心する。大晦日が1年で一番好きな日との文章は天声人語でも紹介された。皮肉っぽいが確かに、翌年への期待へ満ちて余分なことを考えずに済む日のようである。8月20日は蚊の日。大嫌いな蚊との説明が楽しいが、人の血を吸うのはメスだけ!吃驚した。「キンモクセイはトイレの匂い」も分からないではない、苦笑い!
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おもしろかった。津村さんのエッセイを読むと、この人は長年の友だちなんじゃないかと思うというか、すごく話が合いそうな気になるのだけれど、みんなそうなのだろうか。
ディスイズザデイに出てくるおばあちゃんは何とも素敵だったけどなるほどモデルがいたのかと思った。バンドのTシャツを着ているとそんな楽しいことがあるのかと羨ましい。私はフトニシャンかなと思う。私もつられて小学校時代のことをいろいろ思い出して、楽しい時間を送れてたなと思った。今の生活も悪くないと思わせてもらえるところが本当に好きだ。 -
文学
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約8年、私より生まれが遅い津村さん。
そうやんな。と思うこともあるけど、
へぇーそおなんか。と思うところも多々。
当たり前やんか!と思うのだけど、
何も残らない、潔さも良いところ。 -
それにしても、心とはいったいなんなのだろう。どんなはたらきをするのか。悲しむものか、喜ぶものか。悼むものか、勝ち誇るものか。わたしは、突き詰めると、人間の中の世界が通り抜けていく場所、そうして捕まえた光のようなものを記憶して攪拌し、反射する場所を心というのではないかと思う。
(P.280) -
ウェブ平凡連載、季節のエッセイ+イラスト72点、新年〜秋から冬へ。
文章メイン、小さなモノクロのイラストがついていますが、半分が絵のカレンダーのように、週替わりの壁掛けもいいかもですね。 -
津村記久子らしい感じやった。
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2012年9月から2015年9月にわたってウェイブ平凡に連載された、歳時記のエッセイ。
日本には四季があり、季節の変わり目がわりとはっきりしています。その為か二十四節季や七十二候などの季節に関わる言葉が沢山ありますよね。
そのような季節の言葉をテーマに書かれたエッセイなのだから、さぞ情緒あふれるものなのだろうと思ったのだけれどちょっと違っていました。どちらかというと過去の思い出が多かったようです。あ、つまらなかったという訳ではないです。
日々色々なことに深く思いをはせている方のようで、「あーわかる」と言うものから「そこまではちょっと」というものまで。かと言えば、子どもの頃は結構破天荒のような感じもそこはかと。
なんにせよ、物書きさんはやはり観察力が鋭いというか感性が豊かというか、物事を見る目が違うなと感じました。