クスクスの謎―人と人をつなげる粒パスタの魅力 (平凡社新書)

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  • 平凡社 (2012年1月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582856231

クスクスの謎―人と人をつなげる粒パスタの魅力 (平凡社新書)の感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りて読んだけど、こりゃ買いの一冊。著者の膨大な知識に圧倒される。新書だが、理解と定着には歴史の本などと併せ、かなりの時間が必要そう。この著者の本は他にも買いだな。
    主にヨーロッパにおけるクスクス、およびパスタ文化の受容の経緯はとても面白い。いやあ、これ読むとマグレブ諸国に行ってみたくなるね~。

  • むー。
    ちょっとクスクスに興味があったので読んでみたのだけど、本当に興味がある人にしか読めない内容。
    途中から読み飛ばし。

  • 新書文庫

  • クスクスとは何かという、料理・食材として説明の後、その歴史的・文化的な成り立ちを遡るのが本書の中核。小麦を粒々に丸めるという、至ってシンプル(でも、結構手間はかかる)な料理なので、派生形も多く、正確なルーツの同定は困難だろうが、北西アフリカ(マグレブ)が発祥と言われる。地中海沿岸の歴史・地理やイスラム文化色が濃い固有名詞のオンパレードで、読むのは辛いが、斜めから見た歴史の勉強になった。後半は、各国・各地域のクスクス料理の紹介だが、これはただのレシピ集なので、あまり面白くない。この料理が国境や人種・宗教を超えて拡がったことに、象徴性を見い出す締めくくりであるが、結びにある《クスクスは、気高く、犯しがたい人間としての尊厳と、わかちがたく結びついているもの》p.187 という一文は、言い過ぎではないかな(笑)

  • ここまでクスクスが日本語で詳しく書かれた本はなかったのではないか。
    著者のクスクス愛が伝わる良書。
    フランス料理では一般的とは全く知らなかった。今度ビストロで頼んでみよう。

  • 3F閲覧室
    A/596/689963

  • 世界に広がるクスクス。そのルーツと変容を追っていくと、自由・平等・クスクスの精神に行きあたる!オイシイは正義ぞなもし。

  • <世界を渡る粒パスタ、その名はクスクス>

    クスクスという食べ物があることは知っていたが、何となく食べる機会がないままだった。どこかでそれと意識せず食べていたことはあるのかもしれないが、何とはなしにただエキゾチックな食べ物という印象だけがあった。
    先日読んでいたレシピ本にクスクスを使った料理があり、「おし! この機会に食べてみるか!」とネットで注文したのはよいが、パセリとミントで味付けしたサラダ、というのが何だかぴんと来ない。ふぅん? そもそもクスクスってどうやって食べるものなんだ?と遅ればせながら本を読んでみることにした。

    著者はフランス暮らしが長いようで、旅や語学に関する著書が数冊、訳書もある。
    クスクス研究家というわけではなく、比較的個人的な興味から始まっているようだが、分布、各地での作り方・調理法、その歴史等、相当深く調べられていて、非常に興味深く読んだ。読後は何だか、しみじみと感慨が残る。

    フランスでは国民食となっているらしいクスクスだが、そもそもよく食べられていた地域は「マグレブ五国」と呼ばれる北アフリカ(アルジェリア、モロッコ、チュニジア、モーリタニア、リビアの西部)である。リビアの首都であるトリポリの東に位置するシドラ湾のあたりで、南北に線を引き、その西側がクスクスの主要消費国となる。ベルベル人と呼ばれる人々が住んでいた地域である。
    フランスで近年急速に広まったのは、モロッコとチュニジアの独立で、北アフリカ生まれのフランス人がフランスに大量に帰国したのがきっかけの1つと言われる。

    クスクスとは、デュラム小麦(Trititum durum)を粗く割り、その上に小麦粉をまぶして作る粉パスタである。大きさは「蟻の頭」と言われる。地域によっては芯がデュラム小麦ではなく、雑穀(ソルガム、ドングリ等)である場合もある。
    一種の保存食であり、日本の糒(ほしいい)と似たようなものと考えることもできる。ロングパスタと違って、お湯をかけただけでも食べられる。ただ通常は蒸して食べる方が美味であるようである。
    スープに入れたり、付け合わせにしたり。3種の肉や野菜などのたくさんの具を入れればクスクス・ロワイヤル、野菜だけなら「貧乏人のクスクス」。イタリアにはイカ墨のクスクスがある。甘くしてデザートとして食べる例もあるそうだ。

    クスクスは、皆で分けながら食べるのに向いているため、慈善団体のフリーフードとしてもポピュラーになってきているという。3人で食べられるなら4人でも食べられる。おかわりも自由だ。

    日本語では忍び笑いを思わせる、何だかかわいらしい名前である。語源には諸説あるようだが、響きのよさは、この名が残った一因ではなかろうか。
    クスクスとともに長い旅をしたようだ。
    巻末には日本でクスクスが食べられる店の一覧あり。東京に偏っているのが難だが、いつか行ってみるのも楽しいかもしれない。


    *で、クスクスについてはだいぶんわかったのですが、家でどうやって食べてみる!? これはまた別のレシピ本等、探してみよう(^^;)。幸い、クスクスは保存食、慌てなくてもよかろう・・・。

    *『世界の市場めぐり』も引っ張り出して眺めたり。なるほど、アルジェリアに作っているところの写真がありました。

  •  「クスクス」という名前を聞いたとき、それは何だ?笑いながら食べるものなのかと思った。春だからといって、モクモク羊の頭の中にお花畑があってそこに蝶がひらひら舞っているわけではない。クスクスというあまりなじみのない料理に光を当てた今回の1冊。気になって読んでみた。

     クスクスとはそもそも何か。クスクスの起源は謎と著者は述べている。あのモナリザの微笑並みだ。マグレブのベルベル人が発明したものという説を多くの研究者が唱えていると著者は紹介している。「クスクス」という言葉は、ベルベル語の「よくまるめられた」という意味の「セクス(sekis)」が起源ではないかと考えられている。また発明された時期も謎とある。どういう事情があったか知らないが、「クスクス」には何か複雑な人生の歩みでもあったのかな。フランス発祥の料理だという人もいるとして、著者はフランス人料理研究家レイモン・デュメイ氏の説を紹介している。フランス中部のオーヴェルニュ地方の料理、「クシ・クシャ(couchi-coucha)」だとしている。諸説入り乱れているクスクスの起源。もはやタイムマシンが発明されるまで待つしかない。

    クスクスが日常食として食べられているのは、「マグレブ5国」と称されるアルジェリア、モロッコ、チュニジア、モーリタニア、リビアの西部。著者は、コロンビア大学のリサ・アンダーソン氏の分類を紹介している。リビアに位置するシドラ湾を境にして、南北に引いた線を「クスクスライン」という。クスクスラインの東側ではそれほど食べられていないとある。

     フランスで「クスクス」が国民的食べ物となっていると著者が紹介している。一般のフランス家庭に浸透するのは1960年代になってからだが、17世紀頃から南仏名物となっていたとある。フランスで幅広く「クスクス」が食べられる理由の大きな理由の1つは、「マグレブ」のほとんどをフランスがかつて植民地として支配していた歴史にある。

     「クスクス」の種類を見ているとバリエーションがある料理なのだなと思う。「クスクスに知られざる衝撃の事実が」などと週刊誌で書きそうなタイトルが頭に浮かんできた。それは、「栗のクスクス」が紹介されていたからだ。デザートとして食べるクスクスバージョンがあったなんて、奥の深い料理と思わずにはいられない。「クスクス」を甘く見ていると、「クスクス」だけに「クスクス」笑われる。最後に日本で食べられるクスクス料理店が紹介されている。新宿だと、チュニジア料理とモロッコ料理を出す「サハラ」が百人町にある。機会があったら一度食べてみたいものだ。

  • まえがき1ページ目から「クスクス」という単語が9回も出てくる、クスクス愛の結晶とでも言うべき一冊。しかし、フランスでクスクスが国民食となった理由ひとつとってみても実に興味深く、学術的にも優れた一冊になっている。(平林緑萌)

    ▼『ジセダイ』140文字レビューより
    http://ji-sedai.jp/special/140review/20120124.html

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クスクスの謎―人と人をつなげる粒パスタの魅力 (平凡社新書)の作品紹介

一般に北アフリカ発祥といわれるが、その起源は謎に包まれたままのクスクス。自由自在に姿を変えながら人の移動とともに国境を軽々と越え、土地の伝統に融け込む「食のなかの"食"」へ。人々を魅了しつづけてきたその正体とは?国や民族、宗教の多様性を豊かさに変え、世界中で愛される粒パスタの魅力に迫る。

クスクスの謎―人と人をつなげる粒パスタの魅力 (平凡社新書)はこんな本です

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