大解剖 日本の銀行―メガバンクから地銀・信金・信組まで (平凡社新書)

著者 :
  • 平凡社
3.13
  • (1)
  • (7)
  • (9)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 74
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582856262

作品紹介・あらすじ

銀行という組織は「堅い」とか、「融通が利かない」と評されることが多い。それはカネを扱う「特殊な」商売をしているからである。さらに、その特殊性や数の少なさが組織を見えにくくさせるだけではなく、彼ら自身が「特殊な」事業を行っていると錯覚し、時に、顧客である個人や企業に対して居丈高な態度になるのだ。わかりにくい銀行という事業体、はたして、その実態とは。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2015年3月6日読了。銀行内外に勤めた著者による、メガバンク・地銀など銀行や信金・信組・ノンバンクらの業態・戦略・数字・文化の違いなど。薄い新書だし、「半沢直樹」シリーズの読書で予習済みのためあっという間に読めた。これを読むと、銀行が恐れるのは「リスクの高い事業に手を出すこと(=新規先に融資すること)」「金融庁ににらまれること」であり、顧客へのサービスや他行との差別化などは二、三の次となるのは当然、と改めて理解。行員は反骨心など精神を犠牲にしイエスマンとなる代償として他業種に比べて高い給与を得る、という実態はなんともやるせない…。その環境にいれば、意外と自分も勤まってしまうのかもしれない、と思うのが怖い。本書が刊行されたのは東日本大震災の直後、東北の地銀の疲弊と異業種からの銀行業参入の影響・変化に筆者は注目しているが、それは現実どのようになったのだろうか。

  • 銀行についてざっくりと書かれた本。
    初版は2012年なのでまだまだ読む価値はあると思われる。

    広く薄く銀行について知るにはうってつけの本。

  •  日本の金融機関って客観的に見てどうなの?という視点を取り戻すべく読みました。普段は近すぎる距離感で接しておりますので…再編がすすむ金融業界、次の変革は肯定的な意味でも否定的な意味でも「地方から」では?

  • 投信・保険も扱うようになった銀行。その経営や業務を知ってみたいと思い読んでみた。
    メガバンク、地銀、信金、信組、ノンバンク、ネット専業銀行、流通系銀行など扱う範囲も広く、それぞれの法律、当局との関係、事業規模、など確かにそれなりに広い知識に触れれるし、最新の記事からの引用も多い。
    しかし著者自身が銀行批判の立場なので、至るところにその主張が目立ちかなり気になる。
    「銀行論インデックス」を書く、という趣旨ならば、もう少しそうした主張は抑えてもよいのではと思った。
    (確かに本業が疎かになっているという大きな主張には同意するが)

  • 略称が少しわかりくい。
    銀行入門というより、銀行批判かも・・・。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

企業アドバイザー。(株)フレイムワーク・マネジメント代表。1957年生まれ。島根県松江市出身。一橋大学、スタンフォード大学ビジネススクール卒。都銀、外銀で20年勤務、外資IT系VC企業の日本代表も務め、2001年に独立。経営戦略(M&Aを含む)、人財や新規事業開発、海外進出等を助言。銀行関係では『地銀・信金 ダブル消滅』『地方銀行消滅』(共に朝日新書)、『2025年の銀行員』(光文社新書)、『誰も書けなかった「銀行消滅」の地図帳』(宝島社新書)、企業買収では『M&A世界最終戦争』(幻冬舎新書)、『敵対的買収を生き抜く』(文春新書)などの著書がある。

「2020年 『銀行トリプル大崩壊』 で使われていた紹介文から引用しています。」

津田倫男の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×