知られざる親鸞 (平凡社新書)

著者 :
  • 平凡社
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582856545

作品紹介・あらすじ

親鸞の生涯は謎につつまれている。「なぜ法然へ帰入したのか」「正妻・玉日姫は実在するのか」「越後配流の真実とは?」「なぜ息子・善鸞を義絶したのか」…。これまでの研究では解ききれなかった謎が、適切な「史料批判」と丹念な読み解き、そして、玉日姫の墓所での「新発見」から明らかになる。従来の研究の限界を超えて、真実の親鸞に肉迫する。

感想・レビュー・書評

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  • 新しい親鸞像をもとめて◆延暦寺での入室と出家◆親鸞誕生と家族◆官僧としての親鸞◆遁世僧、親鸞―法然のもとで◆建永の法難と越後配流◆関東での布教◆再帰京と『教行信証』◆善鸞義絶◆親鸞の死

    著者:松尾剛次(1954-、長崎県)

  • 玉日姫の話だけでなく、いろいろ最近分かったことってあるのね。ガルデンの近くの地名がちょこちょこ出てきて楽しかった。

  • 前著『親鸞再考』(NHKブックス)と同様、真宗高田派や仏光寺派に伝わる史料を用いて、新しい親鸞像をえがいた本です。

    前著刊行以後に明らかになった、玉日姫が実在したことを示す考古学上の成果について触れるとともに、黒田俊雄の学統を継承する平雅行から寄せられた批判にこたえています。

    著者の考える親鸞像については、前に『親鸞再考』を読んでいたので、あまり目新しい印象もありませんでした。また、歴史的史料からの引用が多く、新書として刊行されたことに多少の疑問を感じたのも事実です。歴史家としては真摯な態度なのかもしれませんが、せっかく新書での刊行なので、新しい親鸞像を示すと同時に、もうすこし親鸞の思想内容にも踏み込んだ議論を展開してほしかったように思います。

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著者プロフィール

松尾 剛次:1954年長崎県生まれ。日本中世史、宗教社会学専攻。山形大学名誉教授。東京大学大学院博士課程を経て、山形大学人文学部教授、東京大学特任教授(2004年度)、日本仏教綜合研究学会会長を歴任。1994年に東京大学文学博士号を取得。『勧進と破戒の中世史』『中世律宗と死の文化』『新版 鎌倉新仏教の成立』(いずれも吉川弘文館)、『仏教入門』(岩波ジュニア新書)、『破戒と男色の仏教史』『葬式仏教の誕生』 『知られざる親鸞』(いずれも平凡社新書)など、著書・論文多数。

「2022年 『日本仏教史入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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