新書703黒田官兵衛 (平凡社新書 703)

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582857030

感想・レビュー・書評

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  • 本書は、国文学者であることより、和歌や手紙が散見されます。
    王者の軍師として、天下統一を成し遂げ、その時代を生き抜いた、黒田官兵衛は、まさに、劉邦の師、張良にも匹敵する逸材だと思います。

  • 戦国時代の名軍師、黒田官兵衛の生涯を追った一冊。恥ずかしながらこれを読むまで黒田の文字も知りませんでした。
    秀吉に野心を警戒されたりと、割合不遇な人だったという印象ですが、数々の逸話を聞くたびに人として優れた人格者だったのではないかと想像します。

    教科書のようにさらりとした文体で、読みやすい一冊でした。

  • 大河ドラマの時代考証などでお馴染みの小和田先生の著者なので、さっそく借りて読んでみた。歴史小説と大枠では同じだが、小和田先生に言わせると不明な点が多いとのこと。そのギャップが面白い。

  • こういう軍師になれたらいいなと思えます。

  • 書籍&映画「清須会議」で秀吉よりも官兵衛に興味をいだいた。抜群の知名度を誇るが、謀略の天才であったが故に天下人にはなれなかった彼のことを知りたかった。本書1冊で全てが判るわけではないが、生い立ちから死までの概要を知るには適した新書であった。本書では『清洲会議』のくだりも(名称も清須ではなく清洲を採用)、さらりと三法師を擁立した秀吉方が優位となったと記されるだけで、人間臭いやり取りは省略されていた。大河ドラマも始まることだし、他の官兵衛に関する本を読んでみよう。

  • 天下統一への意志や関ヶ原後の有名なエピソードも、案外あやふやな情報の上に成り立っているということがわかりました。
    小説やドラマで植え付けらた知識に、疑問を提示してくれた良い本でした。

  • 織田・毛利にはさまれた播磨 大将輝元天下の主たるべき器量ならず 浮田直家を味方につける官兵衛 ほぼ一年間の幽閉で、膝は不自由になり頭髪も抜けてしまい、これは一生回復しないままとなってしまった 

  • 黒田官兵衛の大河ドラマで興味を持って読んでみました。残念ながら、これからドラマで何が話題になるのかはわかりましたが、もうひとつこの人間がどういった人物だったのか、何を考えていたのかといったところまではわかりませんでした。今度は司馬遼太郎の播磨灘物語を読んでみようと思っています。

  • 黒田官兵衛がいなかったならば、豊臣秀吉は天下を獲れなかっただろう。

    歴史の専門家がこう指摘する、この天才軍師はいかなる人物だったのか?

    この本を読んでみて分かったのは、彼が孫子の兵法に精通し、なるべく戦わずして勝利する方法を模索していたということだ。

    戦国時代においては合戦で決めるのが常識だったのであるが、官兵衛は多くの人命を失わずにすむ道を考えていた。
    それが残酷で非情な織田信長よりも、情に厚い秀吉に軍師としてついた理由でもあるのだろう。

    キリスト教を信仰していた官兵衛であるが、その愛の教えが、孫子の兵法と並び、剣を交えぬ謀で多くの戦を回避させた一因にも思える。

    晩年、乱心し人望を失った秀吉から遠ざかるため、出家して隠居した官兵衛であるが、すでにそのころは主を見限っていたのが分かる。

    名参謀なくして天下を獲れないのは、現代の企業社会や政治の世界も変わらない。
    トップに立つ者のの徳の高さこそが、黒田官兵衛のような優秀な人材を引き寄せる秘密なのかもしれない。

  • 黒田官兵衛の生涯を小和田氏なりの解釈で紹介している。信長、秀吉、家康と時代の流れを読み、仕えた官兵衛の賢さが分かる。大河ドラマと重ねると楽しみが増す。

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著者プロフィール

1944 年、静岡市に生まれる。1972 年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。2009 年3 月、静岡大学を定年退職。静岡大学名誉教授。著書本、監修本、多数。NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の時代考証も務める。

「2021年 『東京の城めぐり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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