下山の時代を生きる (平凡社新書)

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  • 平凡社 (2017年4月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582858419

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下山の時代を生きる (平凡社新書)の感想・レビュー・書評

  •  たとえば富士山には、宝永山という瘤があるでしょう。あの瘤って、甲府側からは見えない。甲府側から見ると陰になる。ところが湘南あたりだと瘤がはっきり見えて、もっと西に進んで東海道側にくると、今度は瘤は富士山に吸収されてまた見えにくくなる。このように、立ち位置によって人間は同じモノの見え方が少し違ったり、まったく見えなかったりするのです。だからヨーロッパ人は、甲府から富士山を見ているようなもので、宝永山が見えない。(p.38)

    (平田)演劇はいかに上手に人を騙すかの芸術ですから。嘘を本当だと思わせるのが演劇です。舞台空間は海にもなるし過去のどこかの国にもなる。だから演劇教育がやっと、いろいろなところで行われるようになってきました。(p.77)

    (鈴木)日本の文化というものは、中国からも、韓国からも、西欧からも、アメリカからも入った。それらを寝かせて醸造したから、気がつくとワインの質でも世界的なレベルになっているし、ウィスキーはスコットランドよりも日本産のほうが高級になっちゃった。全世界のいいものがやってくると、日本人は「失礼」といってそのエッセンスをいただいて、さらにいいものを生み出しちゃう。それができるのは、日本は外国の侵略を受けて根本から揺すられないからです。(pp.95-96)

    (鈴木)私は名刺を持っていないのですが、パーティーに出ても、「名士は名刺が入らないんです」って言うと相手は笑ってくれる。そういう具合に自分の演出をすることも大切で、それで相手に深い印象を残せるのです。それが私の特技です。日本という国と外国との接点(インターフェイス)には、そういう私みたいな変な日本人が少数派必要なんだというのが私の持論です。(p.112)

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