別冊太陽122 金子みすゞ (別冊太陽 日本のこころ 122)

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582921229

感想・レビュー・書評

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  • 「『こんにちは』っていうと『こんにちワン』っていう。
    『ありがとう』っていうと『ありがとウサギ』っていう。
    『こんばんは』っていうと『こんばんワニ』っていう。
    そうして、別れぎわなって、『さよなら』っていうと『さよなライオン』っていう。こだまでしょうか、いいえ、ポポポポ~ン」

    …お後がよろしいようで(逃)
    このCM(もちろん『こだま』の方)以来彼女の詩集や詩そのものが話題になり本が売れていると聞きいつか何かしら買いたいな☆と思っていたら父がコチラを購入してきました。おぉう!
    詩集は小説等に比べて文字数が当然少ないのでなにかを買うとしたら表紙や中身のデザインはとても重要だと思っています。
    コチラの本はテーマごとに美しい写真と共にみすゞさんの世界を楽しめるだけでなく彼女の詳しい経歴や晩年の事など生誕100年記念の名に相応しい内容で予想以上に楽しめました。

  • ●本書について
     金子みすゞ生誕一〇〇周年の2003年に別冊太陽 日本のこころ―122 として発行されたムック。
    前半は写真と共にみすゞの詩をたどる。「人と人」、「人と自然」、「人と宇宙」と三つのテーマで、ゆかりのある仙崎あるいは下関で撮影された写真と共にみすゞの詩が綴られている。間には仙崎と下関の写真紀行文が挟まれている。

     後半は、みすゞの生涯を豊富な写真と共に記した伝記文から始まり、みすゞお気に入りの詩のアンソロジー『琅玕集(ろうかんしゅう)』と、我が子のなにげないことばを書きしるした『南京玉』についての解説、愛娘上村ふさえ氏のインタビューに、弟上村正祐氏の日記抄、矢崎節夫氏による「みすゞ甦り」への軌跡の解説など。

    ●所感
    内容豊富で詳細でありかつ写真が多く読み易いので入門書として最適。

  • 北原白秋、西條八十、野口雨情・・・、童謡の輝く時代。聡明で愛らしい少女金子テルから、若き童謡詩人の巨星金子みすゞへ。短くもひたむきに生きた26年の生涯。1903年(明治36年)4月11日~1930年(昭和5年)3月10日 享年26。別冊太陽「金子みすゞ 生誕100年記念」、2003.4発行。金子みすゞの一人娘、上村ふさえさん(現在92歳)のインタビュー、上山正祐の日記(みすゞ雅輔交遊日記・抄)も収録されています。

  • 金子みすずのことは東日本大震災のあとのACのCMで知りました。こだまでしょうか、いいえ、誰でも。まさに子供の時の喧嘩はこんな感じだった。

    函館に旅行に行ったときに大きめのショッピングモールに寄ることになって、たまたま見かけて買った一冊。旅先で買うには大きい(笑)

    2019年の3月は東日本大震災に関連する本を読もうと一念発起して何冊か読んで、4月になったけど一応この本で一区切りとする。

    詩もいくつか載ってるし、金子みすゞの人生についての記述もあってまたそれが良かった。「あなたがふうちゃんにあげられるのはお金であって、心の糧ではない。」という遺書を夫に残して自死した、というところはかなり印象に残った。この感性のみすずと商才のある放蕩夫じゃ、そりゃ合わないだろう。

    ここに載ってる詩を見る限り、とても身近な題材で簡単な言葉で書いてあるけど、有機物と無機物、主役と脇役、見えるものと見えないもの、とにかくあらゆるものに着目して、「みんな違ってみんないい」の精神で描かれている。普段自分勝手なことばかり考えてる自分が情けなく思えてくる。価値観をひっくり返される思い。

    動植物さらには無機物と色々なものを擬人化しているところは宮沢賢治を連想した。「大切なものは目に見えない」の星の王子様を思い出したし、「蜂と神さま」の世界観は量子力学とか仏教の空の考えを思い出した。

    近いうちにもう一冊くらい詩集を買って読みたい。それと金子みすゞ記念館にぜひいつか行ってみたい。

  • やさしく温かいまなざしで生命を見つめ、宝石のように美しい言葉を残した幻の童謡詩人金子みすゞ。生誕100年を記念し、彼女の生涯と作品世界を豊富な写真と詩で結実させた保存版。

  • 金子みすず は大スキです!!!

    この本は、みすずの一生と作品が全て掲載されています。

    本当、みすずの一生は、涙なくては読まれません!!!

    みすずの里も訪れてきました!!!そこで購入した1冊です。

  • こだまでしょうか
    いいえ、だれでも

    この CM を見るまで知りませんでした。
    明治生まれで昭和のはじめに自死した人だけれど、1980 年代に「発掘」されてやっと日の目を見る・・

    みすゞの死後 40 年近く経ってから、彼女の一編の詩に衝撃を受けた当時大学 1 年生の編者が、さらに 10 数年の追跡調査を経てみすゞの近親者を探し当てます。
    譲り受けた三冊のノートをもとに発刊した全集が大きな反響を呼んで、現在に至る・・

  • 分類=詩・みすず。03年3月。

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著者プロフィール

昭和22(1947)年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。大学在学中より童謡・童話の世界を志し、童謡詩人佐藤義美、まど・みちおに師事。昭和57年、童謡集『ほしとそらのしたで』で、第12回赤い鳥文学賞を受賞。自身の創作活動の傍ら、学生時代い出会った一編の詩に衝撃を受け、その作者である童謡詩人金子みすゞの作品を探し続ける。16年ののち、ついに埋もれていた遺稿を見つけ『金子みすゞ全集』(JULA出版局)として世に出し、以後その作品集の編集・出版に携わっている。

「2020年 『金子みすゞ童謡集 このみちをゆこうよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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