新・イチロー伝説 (ベースボール・マガジン社新書 32)

  • ベースボール・マガジン社
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  • Amazon.co.jp ・本 (169ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784583102016

作品紹介・あらすじ

メジャー・リーグで9年連続200本安打!ウィリー・キーラーが作った「8年連続」から、およそ100年。アメリカで素晴らしい足跡を残してきたイチローを、彼の地の歴史が誇る「銀河系ヒットマンたち」と徹底的に比較分析した。すると、イチローが、どれほどすごいのかがあらためてよくわかる。メジャーに詳しい2人の論客が、過去の名打者とイチローをめぐって侃々諤々の議論を展開。新しい「イチローの愉しみ方」がここにある。

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  • 「新・イチロー伝説」
    メジャーリーグにやって来て数々の大記録を成し遂げてきたイチロー。そんなイチローは過去の名打者の誰と似ているのか?キーラーか?タイ・カップか?ウィリアムズか?それともピート・ローズか?メジャーに詳しいロバート氏と芝山氏が過去の名打者とイチローを巡って終わらない議論を展開!さてイチローは一体何者なんだろうか?天才なのか?それとも他の形容詞が似合う選手なのか?


    この「新・イチロー伝説」は計5章から成立しています。


    第1章:ウィリー・キーラーと19世紀の野球


    第2章:イチローと怪物①タイ・カップ


    第3章:イチローと怪物②テッド・ウィリアムズ


    第4章:イチローと怪物③ジョー・ディマジオ


    第5章:キーラーの伝説を超えたイチローの未来図


    この5章を通じてイチローは一体どんな野球選手なのか?過去の名打者と比べてた時、イチローのバッティングや性格とは共通点はあるのか?イチローがタイ・カップやキーラーの時代に野球をしていたら活躍したのか?逆にキーラーやピート・ローズが今のメジャーに来たら活躍できるだろうか?などなど様々なことをテーマにして著者2人は議論しています。


    したがってイチローだけを理解するのではなく、他の名打者がどんな人間であったのかや昔のメジャーと今の違いは何かなども知ることが出来ます(ピート・ローズはやっぱり凄いw)。例えば元々ボルティモア・オリオーズは昔凄く強かったけど、オーナーがこれ以上成績を上げられると年俸も増えると考えて、チームを解散させてマイナー球団にしたこととか、そのマイナー球団となったオリオールズがニューヨークにいってハイランダーズ(後のヤンキース)になったことは全くの初耳でした。


    またオリオールズのオーナーはブルックリン・ドジャースのオーナーでもあり、ドジャースとヤンキースは元々同じ球団だったとか、キーラーは凄い選手ではあったけど実はかなり反則すれすれの行為ばっかりしていたとか、オリオーズは確かに強豪であったけど同時に凄まじい反則を繰り返すとんでもないチームでもあったとか、そもそも昔のメジャーはそういう部分が強かったとか色々知らないこともありました。


    肝心のイチローですが、サム・ライスやキーラーのような安打製造機の系譜に繋がりながらもヨギ・ベラやロベルト・クレメンテのようなバットボールヒッターの系譜にも繋がっているということです。


    また球団の戦力としてプルホス、イチローどっちが欲しいかというテーマでは其々目的により選択は分かれましたが、一致しているのはイチローはinterestingでプルホスはvaluableだということです。プルホスは誰が見てもメジャーで1,2を争う万能選手でどの球団も欲しい選手、一方イチローはプルホスのような圧倒的なパワーでHRを打つことも(2割2分でいいなら40本可能とイチローは言う)、打点をばりばり稼ぐこともない。しかしイチローはイチローにしか出来ない打撃が出来る面白い選手。うーーん、どっちも凄いですけどね。


    イチローという選手を成績以外の側面から確認出来る1冊です。


    今年の爆発に期待です。頑張れ、イチロー!

  • イチロー選手を題材に、アメリカの野球史を追いながら、
    時代時代の個性的な選手と比較している対談集、になるのでしょうか。

    2009年に9年連続200本安打を達成した時点ですので、ネタは若干古め。
    でも、お二人の野球に対する深い愛情を感じられて、楽しく読めました。

    イチロー選手、今年(2011年)で連続200本安打は途切れてしまいましたが、
    来年も引き続き活躍を楽しみにしたいと思います。

  • 仮定・空想の話を好き勝手に対談。
    書籍にする価値なし。

  • 過去の大リーガーと見比べても比類なき天才であるって事。
    そして、変わり者が多いってこと。

  • イチローは世界的に実力のある名選手と比較してどうなのか。
    イチローがプロで活躍してから日本プロ野球は何か変わったか。
    イチローが100年以上のメジャーに来ていたら活躍できたのか。
    こういった項目でイチローとの対談がかかれている。
    この本はイチローが9年連続200本安打を達成することを見越して
    行われた対談が書かれています。対談内容にはイチロー特有のイチロー節は少なかった気がします。この本はメジャーの名選手を知っていないとわかりづらいですが、知っている人には面白い一冊だと思います。

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著者プロフィール

1942年、米国ニュージャージー州生まれ。大学在学中、合衆国空軍に入隊して来日。除隊後は上智大学で政治学を専攻した。出版社勤務などを経て、日米の文化をテーマとした執筆活動を開始。77年に『菊とバット』(サイマル出版会、早川書房)、90年に『和をもって日本となす』(現在、角川文庫)がベストセラーとなる。『東京アンダーワールド』『東京アウトサイダーズ』(角川文庫)や『サクラと星条旗』『イチロー革命』(早川書房)など多数の著作がある。

「2018年 『ふたつのオリンピック 東京1964/2020』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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