もっとも新しいラグビーの教科書 《今、鮮やかに最新理論として蘇る大西鐵之祐のDNA》

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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784583108643

感想・レビュー・書評

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  • 陣地取りゴール型球技(ラグビー、バスケットボール、サッカー)に通ずる、原理原則及び陣地取りのためのスペースやアウトナンバーの作り方と守り方をクリアに説明してくれる一冊。ラグビー「にわかファン」から一歩先に行きたい人のために良い一冊。是非今年のW杯前に目を通しておきたい。欲を言えば、映像とセットでそれぞれのセクションの説明が補足されると、より理解度が深まり、ラグビーファン増加につながることは間違い無いだろう。

  • ラグビーは荒々しい印象のあるスポーツであるが、昭和の精神論根性論から遠い世界である。「大声を張り上げて「絶対に勝て!」と命令したところで、それはどだい無理な話です」(土井崇司『もっとも新しいラグビーの教科書 《今、鮮やかに最新理論として蘇る大西鐵之祐のDNA》』ベースボール・マガジン社、2015年)。

    ラグビーは高度な戦術が求められる。猪突猛進でぶつかるだけではない。ラグビーは球技の中でも特にルールが複雑である。ラグビーは他のスポーツ以上にチームの戦術が重要になる。ラグビーはチームプレイである。仲間がいて初めて力を発揮することができる。

    練習でも最低目標を設定する(藤原秀之『桐蔭学園ラグビー部 勝利のミーティング』大和書房、2021年)。いつも全力投球という訳にはいかない。時には省エネでゆっくりすることも大切である。「全力で頑張ります」という昭和の精神論根性論ではない。

    ラグビー選手にとって一番重要なものは品位である(廣瀬俊朗『ラグビー知的観戦のすすめ』KADOKAWA、2019年)。身体をぶつけ合い、相手にケガをさせてしまうこともあるスポーツだからこそ、フェアプレー精神が求められる。相手への攻撃になるタックルは相手からボールを奪い返すことが目的である。競技が異なるが、日本大学アメリカンフットボール部の悪質タックル事件の悪質さが浮き彫りになる。日大選手が、関学大側のボールを持っていない選手に背後からのタックルを繰り返した。報道が過熱したと言われたが、加熱しても足りないくらい異常な行為であった。

  • いよいよ明日はトップリーグの開幕。
    それまでに読み終えようと思っていたが、結局前日までかかってしまった。

    まず結論としては、僕には早すぎる本である。

    タイトルだけ見て、てっきり最新のルールを元に分かりやすくラグビーを紐解いている初心者必読の本なんだと思ってしまったのが失敗だった。

    この本、ラグビーのことを分かった上で読まないと理解できないことばかりの本であり、今のラグビーのあり方の一例を提示している本だった…。 読むの大変。
    本を片手に都度都度出てくるワードをもう片方の手のスマホで調べながら読むからなかなか進まないし、しかも実際のグラウンドやプレーを思い浮かべながらでないと理解できないから何度も同じところを読み直すのでさらに進まない。

    本格的にラグビー観戦を始めて一年に満たない僕には大変な本だった。
    たぶんこの本の本当の書名は『もっとも新しいラグビー指導者のための教科書』だと思う。

    それでも、ここしばらくの観戦のおかげもあり、理解できるところやプレシーズンマッチを観て「この事か!」と思えることもしばしば。
    選手やボールが動く方向を、少しは予測できるようにもなってきた。

    あと、ラグビーでの戦略の話がキックボクシングで試合に挑むために必要なことや心構えなど、通じる部分がたくさんあって勉強になったりもした。

    来年のシーズンオフにもう一度読んだら、より勉強になる本だと思うからそうする予定。
    2巻も買っちゃってあるけれど、先に読むか来年まで待つかは検討中。

  • 目から鱗というものではないが、これだけ考え、生徒に実践させ、結果を出していたことには敬服します。
    言うは易し行うは難しっていうことです。

  • 「決めごと」は必要だよな。ただ「決めごと」通りにプレーするだけだったら意味がなく、隙を見つけたら「判断」して変えることが出来ないと。そのためには、指導者が「判断基準」と「選択肢」を明示する、ってのはその通りだな。
    局面毎のセオリーが書かれてるけど、試合ではセオリー通りにはいかないから、最後に書かれてるように多くのオプションをもち、状況に合わせて判断しながら使い分けることが重要なんだよな。これが難しいことなんだけど…。

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