どうしても「許せない」人 (ベスト新書 171)

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  • ベストセラーズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584121719

感想・レビュー・書評

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  • 許せない人をどう思えば許せるのか?
    その答えを求めて手に取った本だった。

    ラストがどんな内容なのかと気になりつつも本を読んでいる間に、どんどん内容に引き込まれていった。
    "早く続きが読みたい" "ページをめくりたい!" そんな衝動に駆られる内容だった。加藤諦三先生の本はこの本が初めてだったけれど、他の本もまた読んでみたいと思わされた。
    許せない人を許せないで終わらせず、自分自身の成長の一貫として捉えたもので、深く考えさせられた一冊だった。

  • 現代社会におけるストレスの原因の多くが人間関係である。人に対する嫌悪、不信感を抱くことは社会生活を営む上で、一定程度やむをえないものの、そこから生じる悲鳴を聞く機会が多くなったので、本書を手にした。対人精神ストレスをいかに気持ちの持ちようによって解消するべきか、について助言がちりばめられている。序盤は「弱い人」がいかに「ずるい人」から身を守るかという点を強調しており、やや私自身の基本的な考え方(「世の中には絶対的な悪人はいない」)と異なる論調であり、やや共感を得にくい部分が多かった。一方、後半は「自分の考え方次第」といったトーンになり、共感できるフレーズも多かった。とにかく人を憎む前に自分の考えを正せということだと理解した。

  •  神経症的な人は読んでおくと自己理解が深まり、また無駄なことに時間と労力を費やさずに自分本位の人生を生きるヒントになるでしょう。

  • ある特定の人に対する憎しみが消えず、生活に支障をきたしているので買ってみた。
    すごい、腑に落ちる…というかキューッとくる点がたくさんあって、付箋が足りなくなった。加藤さん、伊達にベストセラーいっぱい出してないわ。読みやすく、わかりやすい。
    「読んで心がスッと軽くなりました」なんて安いPOPのセリフを言うつもりはない。そういう本ではない。でも「負けないぞ!」と思える本だった。

  • S図書館
    同じようなことが繰り返され読みにくかった
    下記が参考になった

    《抜粋》
    89大事なのは許すことではなく憎しみを乗り越え命を全うすることである
    127恵まれない環境でも最後まで生きようと決断する、それが人間の偉大さである
    毎晩星を見上げる、来る日も夜空の星を見る
    許せないという憎しみが消えるまで
    132思い知らせてやる、必ず勝ってみせる、最後には必ず勝つとそう心に誓うことである
    今必要な事は感情に任せて復讐したり騒いだりすることではない
    必ず勝つという確信があれば心の落ち着きが取り戻せる、すべきことは健康等

    134許せないと思ったら何か活動始める
    日記を書くといい、憎しみをすべて吐き出していく
    復讐をテーマにした文学を読む感想文を書く 自分を裏切った人のことを考えるくらいなら、貯金通帳を見て金額が増えるのを楽しみにしてた方がいい
    具体的な行動しないと憎しみのエネルギーは内に向いてあなたは消耗してしまう
    138バカを相手にしている場合じゃない
    142心の中で断ち切れば人は救われる

  • 人を憎むということは途方も無いエネルギーを消耗する。
    憎しみを伴う行動は、憎しみを増すだけである。
    自分にとって利益とならないにも関わらず、それをしてしまうのである。
    もっと、前向きで自分の利益となることにエネルギーを使うべきであろう。
    ずるい人や自己中心的な人は、この世の中にはどこにでもいる。

    下記の引用文は、そうした人に直面したときに気を紛らわせるには持ってこいである。
    「誰かの恥じすべき行動に腹が立ったときは、すぐに自分にこう問いかけなさい。『恥知らずの人間がこの世にいない事などあり得るか?』そんなことはあり得ない。それならあり得ない事は望むまい。」
    by マルクス・アレリウス (ローマ皇帝)

    恥知らずの人間は、どこの会社にも、どこの学校にも、どこの地域社会にもいるだろう。
    我々は、この世に生まれて来た以上、恥知らずな人間とは関わらないで生きては行けない。
    人生を生きる上でトラブルは避けられない。重要なのは、トラブルの無い人生を送ることを目指すのではなく、トラブルが起きたときに心が乱されないようにし、それを乗り越える力をつける事である。

    神経症的傾向の「許せない」人は、自分が正しいのに何故他の人は理解してくれないのかというような思考をするという。正直、自分はその傾向が少しばかりある気がする。気をつけなければならない。

  • 印象に残ったところ

    ◆「悪いのは自分」と思ってしまうのは、小さい頃の経験から
    ◆劣等感の強い人は、相手を過剰に認めてしまう
    ◆自分の感情を否定すると、人とのつきあい方を間違える
    ◆恥知らずの人を見て、周囲の「優しい人」に感謝する
    ◆「あいつのようには生きるまい」と決心する
    ◆「生きている」そのことが一番大事
    ◆憎しみに打ち勝つために、まず「行う」こと
    ⇒健康に気をつける、睡眠をとる、食事を疎かにしない、運動を心がけるなど、基本的なことを大事にする。
    憎しみの対象を忘れるためには活動するしかない。
    生産的な活動を続ければ、いつか憎しみは消えていく。

  • 「耐えること、忘れないこと、闘うこと、信じること」、それで対処できない困難などない。
    やはり、許せない気持ちを自分で認めたうえで、逆に良い方向に利用するのが良いのだなと。人は変えられない、変えられるのは自分だけを改めて認識した。
    しかし、自分がずるい人になってはないだろうか?と心配になる、、

  • よくわかった。
    できるはずだ。

  • 現実社会には狡い人、非情な人、嘘つきなどどうしても許せない人がいる。学校にも会社にもいる。そんな人の標的になり不幸になった人は、あの人はどうしても「許せない」と思うだろう。しかし、憎しみの感情にとらわれば不幸になる。悪い人、ずるい人を「許す」必要はないが、とらわれてはいけない。「憎しみを乗り越える」という気持ちを心の中で断ち切ることで人生は開ける。まさに、何事にもとらわれてはいけないという仏教の真理と同じ考えだ。

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著者プロフィール

1938年、東京生まれ。東京大学教養学部教養学科を経て、同大学院社会学研究科を修了。元ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員。現在、早稲田大学名誉教授。
主な著書に、『自分の心に気づく言葉』『心を安定させる言葉』(以上、PHPエディターズ・グループ)、『心の休ませ方』『自分のうけいれ方』『不安のしずめ方』『自分に気づく心理学』『やさしい人』『絶望から抜け出す心理学』(以上、PHP研究所)、『なぜ、あの人は自分のことしか考えられないのか』(三笠書房)、『心と体をすり減らさないためのストレス・マネジメント』(大和書房)などがある。

「2023年 『ブレない心のつくり方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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