試着室で思い出したら、本気の恋だと思う

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  • ベストセラーズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584132616

作品紹介・あらすじ

所帯じみた彼と停滞ぎみなネイリスト、長い不倫に悩む美容マニア、年下男子に恋する文系女子、披露宴スピーチを頼まれた元カノ、オンリーワンに憧れる平凡なモテ系女、そして、彼女らに寄り添うひとりの女性店員-運勢は、生まれた日より、選んだ服で変わると思う。「LUMINE」の広告コピーから生まれた今の自分が好きになる、5つの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 5プラス1編の短編集。年下の同僚、不倫、元カレ…歳をとるほどに恋愛偏差値が上がるとはかぎらない。

    逆に、より面倒になるかもしれない…けど、それを乗り越えたいと思うほどの人が目の前に現れたら。

    尾形真理子さんのデビュー作。男性の私でも「なるほどなぁ」と思うので、女性読者は共感する人が多いでしょうね。大人の恋の恋愛集といった感じです。

  • 試着室って、もういちど自分を見つめ直し、自信をつける場所なのかもしれません。そこで的確(ほんとうに的確な)アドバイスができる店員さんは、人の人生を自分のみえないところで後押しできる、素敵な職業で、そんなひとが日本中にたくさんいるんです。改めて考えると、これはすごいことかもしれない。
    日本中の店員さん、いいお仕事してますねっ!

    ところで、777(バーバーバー)は、突っ込むとこでしょうか?「地味にスゴイ・・・」を思い出してしまいました。また見ようかな、と思いました。

  • ルミネのコピーやNEWoMANの広告を手掛けたコピーライター尾形真理子の小説

    今の自分に似合う服を探して、セレクトショップに立ち寄る女性たち。
    20~30代の彼女たちの悩みは それぞれあり、試着室で着替えながら あれこれ思い悩む。短編5編。
    その彼女たちの悩みを知ってるかのように そっと背中を押してくれる服たち。

    さりげない気配りを見せるセレクトショップの店員さんが プロで素敵です。
    ことばの選び方が柔らかく、「あれこれ悩んでいる君たち 服一つで生まれ変われるかも」と思わせてくれるお話でした。

    お仕事で心が疲れているアラサーの女子。美味しいカフェで読んでみてはいかが?

  • 各章のタイトルと終わりのフレーズがいい。オシャレ。というか小説のタイトルからもうオシャレ。
    私は結構服とか見た目に無頓着だし(パーソナルカラー診断とかやってもらったことあるけど、講師の「ほら!こんなに違う!」があんまり分からなかった)、最近は通販でポチッと買っちゃうことが多いので…。たまにはこういう洗練されたお店の試着室で、まじまじと「自分に似合うかどうか」とか、「これを見せたい人の反応」とかをじっくり考えながら服を選びたいなって気持ちになれた。

  • こんな想いで服を買ったのはいつが最後だったのかなと思った。
    そういう気持ちをすっかり忘れてしまってる自分にショック。これがおばさん化なんだろうな。
    結婚前までは、洋服靴バックが大好きでお給料のほとんどを注ぎ込んでた。
    自分を少しでも良く見せたい、この服を着た自分はどんな風に見られるか、そんな事ばかり考えた。
    忘れかけてたけど、当時の初々しい気持ちを思い出させてくれました。
    私のように、そんな想いを忘れてしまった女性に読んで欲しい1冊でした。

  • タイトルに惹かれて読みました。大人になっても、ドキドキしたり落ち込んだり振り回されたり。どれも素敵なお話でした。それぞれの続きを読んでみたいです。


  • 「あしたの服を悩むのは、あしたを夢みるからなんだ」

    自分をかわいくしてくれる服が好きという言葉は
    本当にそうだなと思うし、
    そういった服に出会わせてくれる販売員さんは
    その服に出会ったお客様の未来を少しずつ
    変えているのかもと思うと素敵な仕事

  • 新しい服を買いに行き、試着室で試着した自分を見ながら〇〇に見せたいな
    って思う事あるな〜
    と思いながら読んだ

    しかし、その見せたい相手が恋人とは限らない。

    ハッピーエンドでもなく、悲しい話でも無く、くどくどした描写もなく、凄い好きな本でした。

    お気に入りの服に出会えると幸せな気分になれる。
    その服を着た自分を褒められるともっと幸せな気分になれる。
    服のパワーって凄いなぁ

  • フレーズが心に響きます。

  • セレクトショップに訪れるお客様の恋愛。

    私も長年アパレル業に身を置いてきた。

    販売員としても長年勤めて若い頃から店長も経験した。

    試着室で思い出す異性は、確かにその人の大切な人に違いない。

    私の店は顧客主義だったので、お客様から割とプライベートな事までお話していただけた。
    仕事着以外の洋服を求める方は、みんな大切な誰かを思い出していたように思う。

    彼氏、愛人、旦那、息子、時に好きなアーティストライブ。

    そこでの表情を、お相手の方は一生見る事はできないんだろうなと思うと、切なかった。

    だって、みんなとっても綺麗だったから。

    今思うと、とても素敵な仕事だったな。

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著者プロフィール

尾形真理子(おがた まりこ)
1978年、東京都生まれのコピーライター・制作ディレクター。2001年日本大学法学部新聞学科卒業後、博報堂に入社。ルミネをはじめ、資生堂、Tiffany&Co.、キリンビール、日産自動車など多くの企業広告を手がける。朝日広告賞、TCC賞など多数受賞。
『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』(幻冬舎)で小説デビュー。

尾形真理子の作品

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