男の教養

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  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584132739

感想・レビュー・書評

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  • 雑誌CIRCUSに2010年頃?までに連載された福田和也と石丸元章の対談本。タイトル通り、酒を飲みトンカツを食しながら。この手の対談形式では、最近ではTVのダウンタウンなうとか、映像で見れば目新しさもあるが文壇では珍しくもなく、あまり雑誌は読まない方だが、月刊WILLでも堤堯と久保紘之の対談は酒を交わしながらに面白かった。この二人は、今は月刊hanadaに引き抜かれたが。こうした形式は、食事をする時間の会話が原稿になるもんだから、テーマ一つに設定されるページ数が少ない。時事、芸能なんかを論じるには良いのかも。もちろん、福田さんと石丸さんの話。面白いです。

  • トンカツ食いながら実はとっても知的なことを話すんです、しかし、ノリはビートたけしだから許してチョーダイという、編集者とのなれ合いの末出来上がった本。ロックじゃない、萎えた男たちの戯れ。

  • トンカツを挟んで、いろいろなブッチャケ話。
    ボリュームが多かったが、めちゃくちゃ面白かった。

  • 先日読んだ坪内氏と福田氏の対談の構成を担当していた石丸氏が対談の相手になっているのに気づいて読んでみた。揚げ物を食べるのがつらくなってきた昨今、二人ともえらいと思う。

  • トンカツ食いたくなる。

  • 「教養とは自分になること」と記したのはゲーテ。知識は金に繋がるが教養はカネにならない。ムダなものを身に付けることが大切。自分になるためには女でしくじったり、借金作ったり、色々な経験を積まないとなれない。(p.240下段)

    この部分、そして帯にある「いい酒が飲めるか、いい女とつき合えるか、いい友達がいるか、それが人生の勝負でしょ。」が内容の全てを言い表している気がする。

    マニュアルだったり、簡単にInternetで検索できたり、中々「しくじる」ことは難しい。恋愛で「しくじる」前に携帯メールで簡単に打診も出来るから一か八かの勝負もままならない。傷付くことが難しい時代なんだろうな、とも思う。不幸だと思うが、勿論それは後世の人が判断することだろう。
    「教養」と「知識」という枠組みに、もう1つ「情報」という項目を入れたい。知識が体系化されたものだとすれば、それ以前のものが情報だと思う。断片化されたままで、デフラグも行われていない。Copy & Pasteが大手を振るう今、血肉となるような教養は愚か、知識すらも遠いのだと思う。
    何かの判断を行おうとする時の葛藤。それは本能と知識の鬩ぎ合いなのか、直感と情報の軋轢なのか。その教養が真ならば、決して本能や直感が対立することはないのだろうな、と思う。
     情報は武器になる。知識は生きるための道具になる。教養は何も生まない。ただ柔らかく全てを包む器量になる。


     忘れかけていた大切なことを思い出す本でした。

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著者プロフィール

1960年、東京都生まれ。批評家。慶應義塾大学名誉教授。『日本の家郷』で三島賞、『甘美な人生』で平林たい子賞、『地ひらく――石原莞爾と昭和の夢』で山本七平賞、『悪女の美食術』で講談社エッセイ賞を受賞。

「2023年 『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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