逃げる中高年、欲望のない若者たち

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  • ベストセラーズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584132791

感想・レビュー・書評

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  • 『逃げる中高年、欲望のない若者たち』(村上龍著/KKベストセラーズ/1300円+税)。ブックデザインは鈴木成一デザイン室。
    http://www.kk-bestsellers.com/cgi-bin/detail.cgi?isbn=978-4-584-13279-1

    これは昨年発売された本ですが、私は先日初めて目にしました。ボール紙がそのまま上製本の表紙になり、天地小口が本文、表紙もろともにガツンと断裁されています。そして、カバーはなく、村上龍氏のポートレートが4色刷りされ、グロスPPがかかった幅の広い帯がかかっています。

    帯コピーに「村上龍の挑発エッセイ!」とありますが、通常よりかなり厚いボールの表紙が、本文と一緒にガツンと断裁されている無骨な感じが、その内容と合っていていいなぁ、と思いました。

    本文用紙はアドニスラフ(ブルー)で、新聞紙のようなグレーで、嵩高で軽い。そこに本文はゴシック体で横組されています。これ、なんで横組にしたのか、気になるな。

    この本は、村上龍氏の本のブックデザインを多く手掛けている、鈴木成一さんの手に寄るものですが、同じく鈴木さんが手掛けられた、一昨年刊行の『すべての男は消耗品である。 vol.10』もグレーのカバーに、本文用紙は『逃げる中高年、欲望のない若者たち』と同じアドニスラフ(ブルー)、その前に刊行された『無趣味のすすめ』は、カバーから本文用紙まですべて同じ白い紙(包装紙などによく使われる「アカシア」という紙)と、どれも無骨で無彩色な感じが共通しています。鈴木さんが抱く村上龍氏の著作のイメージが、一貫してそんな感じなんでしょうか? 興味深いです。

  • 雑誌「メンズジョーカー」に連載されていたらしいが
    男性向けの雑誌の方が読ませる記事が多い。
    最近の女性向け雑誌はある層の人間をちやほやさせる記事ばかりでつまらない。読者モデルって…。

    当たり前のような事を書いておられるが、その当たり前の事を過剰包装することなく公言する人が少ないのは悲しい限り。

  • この村上龍の本の内容・感想とは全く関係ないのだけれども、「たなぞう」に何かを書くのは、ほぼ1ケ月ぶりくらいだ。この間、全く本を読まなかったのだ。忙しかったから、とかという訳ではない。もちろん仕事は忙しいのだけれども、だからと言って、これほど本を読まない時期が続いたことはない。結局理由は分からない。分からないままに、おとといくらいから、本を読む気分が復活している。読む気がなくなった理由が分からないのだから、本を読む気分が復活した理由も分からない。

  • 日々の生活に漂う閉塞感の正体を、村上龍が言葉にして表現してくれた。
    年寄りの愚痴と捉えるか、かつての熱い若者からの提言と捉えるかはもちろん読み手次第だが、個人的には共感する部分が多かった。

    人為的なバブル、すなわちアメリカの量的緩和(QE2)と、中国の経済成長8%維持路線が破綻した時、その嵐のような変革の中で、この国はどうなってしまうのだろうか。座して死を待つわけには行かないのだが…。

    成長を謳歌するインド・中国の大卒ですら就職できないという現実を前にして、BOP(Bottom of Pyramid)市場が開拓されつくした後の資本主義の形に思いを馳せずにはいられない。かつてWWⅡ後にイギリスが直面した衰退を、日本に住む僕らもまた経験するのだろうか。

  • わくわくするために必要なのは欲望だ。
    ゆっくりと衰退していく日本。
    ハッとするキーワードが沢山出てきた一冊。
    (2011.1読了)

  • 09

  • 中高年は逃げ切れるのか。現政権への失望に取って代わる鈴原冬ニのような人物が現れる気運は最高潮なのかな、今が。

  • 内容を知っていれば読まない本

  • 刺激を受けたいとの思いから手に取った一冊。村上龍氏のエッセイは初めて読んだが、百人百様の捉え方ができるほど様々な考え方を細部に宿らせているという印象。著者は23歳時に処女作「限りなく…」を書いている等、自分と重ね合わせて考えながら一気に読んだ。

  • 久し振りに村上龍さんの本を読みました。
    デビュー当時はハマって小説を片端から読んでましたが。
    当時は龍さんがこういう作家になるとは思いませんでした。

    このエッセイは納得できるところも有り
    新たな方向を私に見せてくれたところも有り
    また当然、違和感のあるところも有り
    楽しく読破しました。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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