成毛眞のスティーブ・ジョブズ超解釈

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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584133835

作品紹介・あらすじ

カリスマに憧れてはいけない!発表。ジョブズになれない99.9%の日本人が、今すべきこと。元マイクロソフト社長が語る、これからの日本人のためのクリエイティブ論。

感想・レビュー・書評

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  • i-Padも買ったことだし、ジョブズの本でも読もうかと思って、
    まず手にとった本。
    少し帯でも読めばわかりますが、
    どちらかと言えばアンチジョブズ本。
    なんせ、元Microsoftの日本法人社長が書いた本ですから。

    まず最初に彼はジョブズの本なんて読んでも、
    ジョブズのようにはなれないと断定してしまいます。
    また、アップルなんて会社は
    昔はニッチなところを攻めるだけの会社であったとか、
    ウィンドウズはアップルの真似であるというジョブズの発言は
    巧妙なマーケティングであるとか、
    うわべ部分しか知らない自分には
    色々なるほど思わされた部分がありました。
    (一方、それはどうなんだろうと感じる部分もありましたが。。)

    ジョブズを神のように崇める本が多い中、
    一歩引いた位置で振り返るのも良いと思います。

  • 読了。

    元マイクロソフト日本法人社長でいらした成毛眞さんによるスティーブ・ジョブズ評であり、昨今巷にあふれる「ジョブズ礼賛者」評。
    だいたい、副題がふるっている。(^^; 「誰でも簡単にクリエイティブ体質になれる方法」だなんて、「そんな方法あるかい!」というのがこの本のテーマなのだから、何ともシニカルなことこの上ない。

    ともあれ、内容はちゃんとした上記のテーマ。
    曰く、
    凡人がスティーブ・ジョブズの真似をしようとしてもクリエイティブ性を身につけるどころか逆効果だ。
    第一、巷間語られているようなジョブズのイメージは、伝記も含めて「作られた」ものだ。
    そもそも、ジョブズはクリエイティブで、ビル・ゲイツはクリエイティブじゃないなどというイメージはとんでもない
    (御意!)
    第一、ジョブズが世に送り出して来たものは本当の意味でクリエイティブと言えるレベルなのか?
    そして、そんなスティーブ・ジョブズ関連の本を読み漁っている時点で、あなたは一生「クリエイティブ」とは縁がない(!)
    等々。
    (注: 読み返して書いている訳ではなく、記憶に残っている範囲で私の言葉で書いているので正確ではない)

    痛快無比でありつつ、自己嫌悪にもなりそうになる…(苦笑

    で、成毛さんの真骨頂は後半。
    「誰でも簡単にクリエイティブになれる法」なんて副題は皮肉以外の何ものでもないと思うが、ちゃんと真面目に「クリエイティブ性」を身につけるにはどういった習慣・行動・経験が必要か?ということを論じているのだけれど、この内容が一般的に言われているようなことからすると逆説的な内容が多く面白い。

    詰め込み受験勉強礼賛!
    20代で"自分らしさ"なんて求めるな!
    等々。

    この本を読んでもクリエイティブにはなれないが、クリエイティブを阻害する要因をきちんと認識できるようにはなる…かと。(^^;

  • 著者の歯切れの良い物言いで、ジョブズに憧れを抱く日本人に対してメッセージを送っている。やり過ぎとも感じるジョブズ信仰に懐疑的な自分にとって共感するところが多く、一気に最後まで読んだ。中身自体は薄く、あくまで考えの整理本としての位置付け。

  • ●内容
    ・マイクロソフトジャパン元社長で読書家の成毛さんによるジョブズ論。「クリエイティブになろうとしてジョブズ本を読むその行為自体が、すでに人まねだ!」と鋭いツッコミから入り、ジョブズに憧れる「意識の高いビジネスパーソン」への皮肉が続いて小気味よい。

    ・後半ではジョブズの評伝を肴に仕事論を語っているので、キャリアの考え方を広げたい人はここだけ読めばいい。


    ●感想
    ・歴史から生物まで幅広い読書に裏打ちされたキャリア論が見事。とんでもなく視野が広く、それだけに納得させられてしまう。 たとえば、生物の進化について「変化できるものだけが生き残った」ことを挙げていう。

    「進化するためには、変化しつづけなければならない。もし、あなたが仕事に対する“譲れないポリシー”があるなら、それは一考の余地があるだろう」

  • 相変わらずというか、ぱっと見天邪鬼っぽく批判めいたことを書きつつも、納得できる内容。今回は書籍の紹介が少なかった。
    6章はベタなタイトルながら、「いい文章を書けば、センスは自然と上がる」の節の内容は試してみたいと思った。

  •  成毛眞によるジョブズ教、自己啓発病者に対する警鐘をならす書。ジョブズに心酔すればするほど、また彼から学ぼうとすればするほどそこから遠く離れていくことを語っている。

     ジョブズの死後、彼に関する本が伝記をはじめ数多く出版されるにいたったが、そのどれもがジョブズよりのものであり、また彼を肯定的に述べるものとなっている。そんな中、この本はジョブズに近いカタチで出版された数少ない書と言えそうだ。私自身、彼の死後ただ単に悲嘆にくれるのではなく、そこからどんな考えを人が持ったのか、またどんな世界の様相を示すことになるのかについては大いに興味がある。

     また、同時代をマイクロソフトにおいて過ごした著者による視点は、IT業界の知られざる一面を一般の読者にも垣間見させてくれるという点で新鮮であった。

     最後に、大きな荒波に対し、結果的に大衆を引き込み、自社アップルのネームバリューを拡大させたジョブズは、スター性を持って時代の半歩先を先取りすることができた類稀なる一人であったと言うことは疑いなき事実である。

  • 最近のjobs熱を冷ますのに最適な一冊。まだJobs伝記は読んでないが、この本を読んだ後は、冷静な気持ちで読めるような気がする。若干、マイクロソフト視点が強いものの、Apple信者とのバランスを考えるとこういう本を読んでおくことで、Jobsの本質の理解を進めることができると思う。創造性を求めて、Jobs本を読むことの危うさに気付く事ができた。ヒーローはかっこいいものだが、自分が同じようなヒーローになる必要はないということを肝に銘じて、生きていきたい。

  • カリスマに憧れてはいけない。まぁ憧れてもいいけどどこにも行き着かないよ、ということか。好きな人は大好きだからあえて書いてる成毛眞氏の痛快言いたい放題。

  • 創造性とはほかと異なるということが大前提である。
    マイクロソフトの業績は、PCハードメーカーを競争状態に追い込んだこと。
    自分の顔を誇らしげに思える人は、自分の仕事を誇らしげに思っているということだから、自分を適材適所に位置付けることに大方、成功している。そういう顔になっていくると、おのずと創造性の高い仕事ができていくものである。鏡の中の自分の顔を好きになれば、気分が変わっていく。
    点と点をいつか何等かの形でつながると信じなければならない。自分の根性、運命、人生、カルマ、なんでもいいから、とにかく信じる。

  • クリエイティブになるには?

    →コツコツ型のキャリア論は経済や雇用が安定していた頃のみであり、急激に変化する世界ではあらかじめキャリアを明確に決めてステップを踏んでいくことが非現実的
    とにかく偶然を楽しむ、想定外のことが起きたらいかにそれを楽しむか
    まずは自分で行動し、とにかく形にする

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著者プロフィール

HONZ代表

「2022年 『39歳からのシン教養』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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