- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784584135082
作品紹介・あらすじ
2013年、秋。アイソン接近!科学、歴史、観測、あらゆる角度から宇宙の放浪者「彗星」の謎に迫る!
感想・レビュー・書評
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詳細は、あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノートをご覧ください。
→ http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1681.html
2013年、アイソン彗星がすごいらしい! というので、この本を読みました。
「2013年末、満月級のとてつもない明るさになると予想されている大彗星・アイソン彗星が姿を現す。」
これから、日の出前の東の空が注目です!
アイソン彗星は、東の空の低い位置に現れるので、その方角に高い建物があると見えないかも・・・。
室内やベランダから見ることができないとなれば、
暗くて寒い夜明け前に観察できる場所を、あらかじめ探しておく必要がありますね。
★★★ 以下を読めばその価値はありそうです。 『★★★
著者(吉田誠一)エピローグより抜粋
「・・・ この彗星を凌ぐ大彗星は、私が生きている間には、二度と現れないだろう。・・・
本物の大彗星には、人生を変えるほどの力があると、私は思っている。
たとえ彗星ファンでなくとも、大彗星の素晴らしい姿に感動した思い出は、一生涯の宝物となる。
ぜひ、11月〜12月には早起きをして夜空を見上げてほしい。
そこには、神様がくれた最高の贈り物、世紀の大彗星・アイソン彗星が輝いているはずだ。」
『URLはこちら http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2013/ison.html 『国立天文台 | アイソン彗星』 : より
8月以降、近日点通過の11月29日までは、日の出前の東の空に位置し、8月にはふたご座からかに座方向に移動します。この頃の太陽からの距離は2天文単位以上とまだ遠く、まだまだ観察しやすい明るさにはなりません。
9月から10月にかけてしし座方向へと移り、見かけ上、火星と接近します。
10月上旬から中旬は、順行する火星と一緒にしし座の中を移動していきます。
2013年11月から近日点通過まで
アイソン彗星は、11月上旬には、日の出前の空で、しし座からおとめ座方向に移ります。ようやく太陽からの距離も1天文単位を切るようになり、1日の見かけの移動量も大きくなります。
11月後半には双眼鏡で見つけられる程度の明るさになると予想されており、条件がよければ肉眼でも見つけられるかもしれません。
ただし、東の空での高度は日に日に低くなるため、東の空が開けた場所での観察が必要になります。
11月18日にはおとめ座の1等星スピカと見かけ上近づき、スピカが彗星を探す際のよい目印になります。
11月17日、18日、19日には、スピカとアイソン彗星を双眼鏡の同一視野で見ることができます。
11月下旬には、急激に増光する可能性があります。肉眼でも尾が確認できるようになることを期待したいものです。
この頃には、おとめ座からてんびん座方向へと移り、日の出前の東の空での高度はどんどん低くなって行きます。
11月24日前後には、東の低空にある水星、土星と見かけ上近づきます。
近日点通過数日前のこの頃には、アイソン彗星の明るさはいよいよマイナス等級に達すると予想されますが、見かけの位置も太陽にひじょうに近く高度も低くなり、観察はかなり難しくなります。
以降、近日点通過後まで眼視での観察は小休止となります。
12月に入ると、近日点を過ぎたアイソン彗星は、次第に太陽から遠ざかり、再び日の出前の東の空に姿を現します。へびつかい座からへび座(頭)方向に移動し、高度は日に日に高くなって、日を追うごとに観察しやすくなります。尾は近日点通過前よりも長く伸びて見やすくなると予想されています。
12月後半は、へび座(頭)からヘルクレス座、かんむり座方向へと移動し、下旬には日の出前の東の空だけでなく日の入り後の西の空でも観察できるようになります。
12月27日頃には地球に最も近づきますが、近日点通過直後のような明るさはおそらく期待できないでしょう。
12月末から1月末までは、周極星となり一晩中沈まずに北の空に見え続け、1月8日には北極星に最も近づきます。
この頃には、双眼鏡や望遠鏡を使わないと見つけられない明るさになっているでしょう。 』
こちらも情報満載です。 → URLはこちら http://ison.astroarts.co.jp/ 『AstroArts(アストロアーツ) 「アイソン彗星」特設サイト』 :
→ URLはこちら http://ja.wikipedia.org/wiki/ISON%E5%BD%97%E6%98%9F 『ISON彗星 - Wikipedia』 :
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ペルセウス座流星群は、曇りで見えず・・・。
⇒ URLはこちら http://sea.ap.teacup.com/pasobo/319.html 『流れ星を数えよう!ペルセウス座流星群』 : 〜 Myブログ「パそぼとベルルのあれこれフリーク」
2013/08/12 予約 8/20 借りる。 8/25 読み始める。 8/26 ざっと読み終わる。
内容と著者は
内容 :
2013年末、満月級のとてつもない明るさになると予想されている大彗星・アイソン彗星が姿を現す。
個性豊かな彗星たち、彗星観測の楽しみ方、アイソン彗星の見え方などを解説する。
著者 :
・ 吉田 誠一 → URLはこちら http://www.aerith.net/index-j.html 『吉田誠一のホームページ』 :
1974年東京生まれ。アマチュア天文家。多数の新天体を発見する等、広く天文分野で活躍。
・ 渡部潤一 → URLはこちら http://pholus.mtk.nao.ac.jp/watanabe/6052Junichi 『渡部 潤一 のほーむぺーじ ? J. Watanabe's WebPage - 国立天文台』 :
1960年福島県生まれ。自然科学研究機構国立天文台副台長・教授。総合研究大学院大学教授。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
彗星という天体自体の科学的な性質や彗星を調べる意味、
特徴的ともいえる彗星の軌道と軌道要素の説明、
そして人類の彗星観の変遷から歴史上の彗星まで、
非常に幅広い内容を網羅しています。
パンスターズ彗星やアイソン彗星を期に彗星に興味を持った初学者には非常にオススメできる一冊です。
さすが渡部潤一さん、文章も読みやすいです。
ですが、初心者向けの本ということで、
あえて二点ほどダメ出しを(笑)
まず一つは、図が見にくいこと。
特に彗星の軌道図は、背景の色を黒にしてしまっているため、
軌道を表す線がつぶれてしまっています。
白背景に黒い軌道線でよかったと思うんですよね。
もう一つは、
彗星の観察のしかたのところで、
彗星の明るさについて充分に触れられていないと感じたこと。
同じ1等級の天体でも、
点源である恒星と星雲状である彗星とでは単位面積あたりの輝度がまったく違います。
1等級の彗星が1等星のように見えるかと言われたら、そうではない。
そのことをもう少ししっかり書いてあればな、と思いました。
とは一読の価値は充分にあります。
広報普及に携わる人も、復習がてら全体を俯瞰するために読んでみることをオススメします。