「ドロドロした嫉妬」がスーッと消える本

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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584135433

感想・レビュー・書評

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  • 心から読んで良かったと思う本。
    昔からとても嫉妬深く、そういう自分が嫌いだったし、嫉妬でイライラすることがすごく辛かった。
    この本を読んで、嫉妬は「自分の中の癒されていない部分の話」ということを知り、嫉妬を感じる部分は、自分が傷ついていることだと分かった。
    嫉妬しそうになったら「嫉妬を感じる部分=自分が傷ついている部分だな」と思うと、嫉妬を感じなくなり、自分を労わろうと思えるようになった。

  • 嫉妬は自分の不安から来ているもの。嫉妬深い私を、とても嫌なヤツと自分で思っていましたが、根底に、「認めて欲しかった私」があり、そのことに気付かされました。
    自分の気持ちを素直に語れるようになりたいと思いました。

  • 水島広子さんにハマり著作を通読中。社会生活を送る上で最も厄介な感情、妬み。妬む側も、妬まれる側も、できればどちらも避けたいもの。

    "「よい評価」と「人間としての価値」を結びつけられずに育った人、つまり「何をしても親(保護者)は味方だ」と思うことができた人は、自己肯定感も高く、自分と他人を比較する癖があまりついていないので、嫉妬しにくい人になることが多いのです。"

    まずここがとても印象的だった。自分の母校に某アイドルがAO入試で合格した時、弟が狂喜乱舞して私にメールしてきた。「お前の大学(アイドル名)と一緒!ざまあ。」男性ってこういうことで喜ぶんだ、とそのくだらないプライドのようなものに絶望したものですが多分そうじゃなかった。私は早くに家を出たので現場を目撃していないけれど、多分親は悪気がなく「お姉ちゃんは…」という台詞を折りにふれ吐いていたのだろう、多分。人の親ってなかなか大変な役割だよね…本当に。

    ある人の近くにいるとどうも居心地が悪い。なぜ居心地が悪く感じるのかを少しずつ研究した結果、半分は多分ここだな、と思い当たる記述があった。

    "とても嫉妬しやすい人は、嫉妬されやすいと思います。優劣関連にしろ、愛情関連にしろ、傷が刺激されないように、常に「自分が一番」をアピールしていないと気がすまないからです。"

    で、全然思いもよらなかったことだけど、両親の結婚まで解明されていく。

    "心に傷を持ち、自己肯定感が低い人にとって、「自分がいなければ生きて行けない人」は、ある意味とても魅力的なのです。"

    母は20歳の頃、歯科医院での注射と言っていたけれど今調べると恐らくウイルス性の顔面麻痺になり、顔半分にはっきりわかる後遺症が残った。それは彼女の人生にとって大きな傷になっただろう。一方で義務教育で劣等生のまま社会に出て結婚する25歳の時点で10回以上の転職を繰り返していた父。ある意味お互い運命の人だったのかもしれない。。

  • 嫉妬を深く理解することによって、人間関係がスムーズになるだけでなく、心の幸せな成長に役立てることもできる。嫉妬はする側もされる側もダメージ。

    「嫉妬は醜い感情」という意識があるために、嫉妬する自分を受け入れるのが難しい。

    主観的に感じていることと、本当に求めていることが違う、というのが嫉妬の大きな特徴。

    嫉妬をしている本人はそれが相手に対する気持ちだと考えているが、実際は自分が求めているものについての話である。

    嫉妬は、自分という存在を認めてもらえなくなりそうな危機。

    嫉妬しやすくなったのは、本人のせいではない。

    嫉妬しやすいのは評価されて育った人。他人は自分に評価を下す存在であって、他人から認められないと、人間としての自分の勝ちがないように思えてしまうから。

    人間は何かを見た時にそれを自分なりに位置づけながら生きている。わからないままにしておくよりもとりあえず位置づけたほうが安心だから。自分がすでに知っていることや自分の感情の基づいて、何らかの主体的な位置づけをするのが評価。

    評価はあくまでも主観的なものであり、評価を下される側の現実とは異なる場合も多い。評価を下される側の本当の事情は本人しかわからない。

    「理不尽」「不当」を感じるときは、自分にとっての「正義」が通じないとき。自分がまるで社会の主流から疎外されているような感じがするもの。

    嫉妬は、相手の問題ではなく自分の問題。嫉妬から解放されるために必要なのは「相手」をやっつけることではなく「自分」を癒やすこと。

    嫉妬は、相手の問題ではなく自分の問題。嫉妬から解放されるために必要なのは「相手」をやっつけることではなく「自分」を癒やすこと。自分が受けてきた傷は、本人のコントロール外にあるもの。

    嫉妬は自分に対する攻撃。

    嫉妬をしても、多くの場合、相手には何も起こらない。

    嫉妬をバネに頑張って結果を出したのではなく、悔しさをバネに頑張ったのだ。

    嫉妬として認識した感情の中には、単なる衝撃への反応がかなり含まれている。

    同窓会で元同級生に嫉妬した時。そもそも同窓会の目的はなにか考えたら、嫉妬が薄れる。

    自分がどうしても嫉妬せざるを得ないときには、「まだこの領域では自分の傷が癒えていないのだな」と思えば十分。

    自分の生活に何らかの変化が怒ったのであれば対応する必要があるけれど、起こっていないのであれば対応する必要がない。

    「所有欲」とか「独占欲」」ではなく、相手が自分から離れていったらどうしよう、相手が自分に関心を失ったらどうしよう、というおそれ。

    嫉妬を「自分」の心の傷ではなく「相手の」行動の問題にしておく限り、結局は相手の行動を理不尽に縛ることになり、嫌われる可能性はより高まる。

    アイドルをかわいいと言って嫉妬してしまいそうなら、「確かにそうだよね」と共感するにしろ「へえ、興味深いね」と関心を示すにしろ、相手とつながる会話をすればよい。嫉妬は「分離」の感情だから。

    「傷つけられ、嫉妬せざるを得なくなる受動的な自分」から、「嫉妬の理屈をよくわかって、嫉妬から自分自身を解放していく能動的な自分」への変化。

    嫉妬されると人生の質が落ちる。

    嫉妬されないように工夫すべきところは、相手に疎外感を当てない、また優劣と人間としての価値を結び付けない、というところに尽きる。

  • とても分かりやすかったです。
    自分の中の嫉妬と向き合いながら読めたので、少し時間はかかりましたが丁寧に読めました。ありがとうございます。
    少しスッキリしました。
    自分ではぼんやり分かってはいたけれど、分かっていなかった嫉妬の対処の仕方を確定してもらい、きちんと言葉にしてもらえたような気分です。

    第7章の嫉妬されにくい人になろう。というテーマは大変勉強になりました。嫉妬の癒やし方も知りたかったのですが、これも一つの大きな目当てでした。
    私は、嫉妬し難くて嫉妬されやすい人に属します。
    小さい頃から嫉妬されまくり、もう生きづらくて…。何もしていないのに何故だろうとずっと思っていました。人から嫉妬されても、嫉妬とさえ気付かない事もあります。人からこんな酷い事をされてどうすればいいかと相談して、それは嫉妬だよと教えてもらったり(でも嫉妬の対処法は教えてもらえなかった。というか対処法を知らない人が大半だったのかも。)、数年後にあれは嫉妬だったのかなんて気付くのはしょっ中です。

    去年頃からどうにもこうにもキツくなってきたので…原因の心当たりはあったのですが自分ではよく分からなかったので、この本を読みました。そして原因を教えてもらい、やっぱり…と。。今まで無神経に発言していた事に反省です。本書の引用だと、自分が「不当に恵まれている」ことに鈍感な人には、実は自己肯定感が低い人が多いものです。これはまさに自分の事。私は自己肯定感がとても低い。悩みです。本当にこれを何とかしたい。本書の言葉の、自虐的自己中心主義だと反省しました。
    数年前に、「自己中ですよね…」と相談した事はあったのですが、「それは違うんじゃない?別の言葉がある気がする…」と言われたのを思い出しました。その方は自己中を、我儘で強気で強引な人みたいなイメージで言っていたのだと思います。
    それから、別の人が私の環境を「すっごい恵まれているんだよ?!」と口をすっぱくして言ってくれました。 でも自分は、「でも自分は傷ついて悩んでいる部分があるし…恵まれてなんか無い…。」と重要視してませんでした。その方はかなりの嫉妬魔で大変な目にあいましたが…。。きちんと対応できてればあんな事にもならなかったのかなと…。あと言ってもらえて本当はとっても有り難かったんだなと心に染みます。
    これからは発言に気をつけていきたいと思いました。

    嫉妬で苦しくなった時は、この本を開いてみるといいかなと思いました。
    優しく思いやりがあって、自己肯定の強い人になってゆきます。

    ○*:;;;:*○*:;;;:*○*:;;;:*○*:;;;:*○*:;;;:*○*
    2015.06.23 追記
    相手に配慮する言い方って、出来ないときもあるなぁって思いました。
    自分の体調が優れない時なんて特に。あとは日常の些細な不調。例えば寝不足だったり、不快なニュースを見たり、何か自分の事でいっぱいいっぱいの時に人の事なんて見ていられません。そういった時に人から重たい私の苦労を分かって話は、聞いていない時があります。それを理解してくれない!とたった一言に腹を立てられてる気がします。あ…言っちゃったって時あると思う。それはお互い様だと思うし。無理な時は無理なんだなって思いました。
    私は完璧にかわすなんて出来ないと思いました。私は完璧ではないから。
    だから出来るときに、あの時はごめんねとか、思いやりをもって接していけばいいかなと思いました。自分にも他人ににも。

  • しょっちゅう「ずるい!ずるい!」とぷんすかしてるんだけど、それは嫉妬からきてるのだなと、
    嫉妬は見捨てられるんじゃね?不安の裏返しで、
    嫉妬は癒されたい欲求のサインなのだと、
    じわじわ衝撃的でした。

    本当は自分に何をしてあげるのか、何が癒しになるのか考えたら、
    ぷんすかしてる場合じゃないわー。

    後半は、男女のおつきあいとか恋愛とか、そっちの事例になってしまってて、
    参考にはなるけど、場面設定がせますぎて、
    なんだかなあとちょっと残念だった。

    「わたしだってがんばってるのに…ずるい!」ともやもやしてる人にオススメです。

  • ☆嫉妬には対処法があった!

    嫉妬や劣等感は誰にでもある感情で、それは動物的な発作である。自分が嫉妬を感じている時、もしかしたら相手の嫉妬の気持ちがミラーニューロンによって自分の脳に移っているかもしれない。嫉妬は気づくだけで何もしないのが最善であり、人を気にせず好きな事をしてセルフイメージを上げることが大切。

  • 嫉妬とは何か、基本から丁寧に説明してある。事例が多く載っていて、イメージと納得、実践もしやすい。嫉妬は環境が生み出すもので、自分が悪いわけではない。2種類ある。どんな人が嫉妬しやすいか否かも載っており、心の持ち方の参考にもなる。
    自分を責めてしまう人、相手が気になって困っている人におすすめ。
    嫉妬は外からの心の傷。傷付いているので癒してあげようと思えれば大きな前進。具体的な活用法や対処法(心のシャッター、愛情表現に使うなど)が多く良い。自分が嫉妬されないようにする方法も。
    嫉妬は中々消えたり、生まれないようにできないもの。何度も読み返して自分を強くしたいと思える良本。

  • 読むと楽になれます。

  • この本と出会えて本当に本当に良かった。
    ずっと苦しんでいたことを解決できそうな糸口が、やっと掴めた感覚になれた。

    以下学んだこと3つ。

    1.「嫉妬」とは、
    ・「"自分という存在"を認めてもらえなくなりそうな危機」を知らせる感情。

    2.「本当に求めていること」と、
    「主観的に感じていること」が違う。
    ・本当:「自分を変わらず愛してほしい」
    ・主観:「女の子のいる飲み会に行かないでほしい」

    3.嫉妬は「心の傷の悲鳴」だと自覚する。
    ・「自分の心には癒しを必要とする傷がある」という見方をする。
    ・嫉妬から解放されるために必要なのは、「相手」を攻撃することではなく、「自分」を癒すこと。


    この本を読み終えて、早速パートナーと話をした。
    元彼に酷く裏切られた経験からくる"不安"や"焦り"の感情が湧いたら、その都度素直にパートナーに話すので、自分を安心させてもらえるような言葉をかけてほしい、とお願いした。
    長い道のりにはなるが、お互いのためにも乗り越えていきたい。

    ※不安になった時に読み返したいページ
    P56
    P122~

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著者プロフィール

水島広子【みずしま ひろこ】

慶應義塾大学医学部卒業・同大学院修了(医学博士)。慶應義塾大学医学部精神神経科勤務を経て、2000年6月~2005年8月、衆議院議員として児童虐待防止法の抜本的改正などに取り組む。1997年に共訳『うつ病の対人関係療法』を出版して以来、日本における対人関係療法の第一人者として臨床に応用するとともに、その普及啓発に努めている。現在は対人関係療法専門クリニック院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)、対人関係療法研究会代表世話人、アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン代表。主著に『自分でできる対人関係療法』『トラウマの現実に向き合う』(創元社)、『拒食症・過食症を対人関係療法で治す』(紀伊國屋書店)、『怖れを手放す』(星和書店)、『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)、『自己肯定感、持っていますか?』(大和出版)、『「毒親」の正体』(新潮新書)などがある。

「2022年 『心がスーッとラクになる 世界の美しい文様ぬり絵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

水島広子の作品

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