真・戦争論 世界大戦と危険な半島

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  • ベストセラーズ
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584136362

作品紹介・あらすじ

アメリカ、中国を注視するだけでは決して見えてこない世界情勢!大日本帝国の勝利のカギはバルカン半島にあった!!日本×バルカン、戦後初の近現代史!

感想・レビュー・書評

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  • 痛切な言い回しと、ちょいちょい入れる毒舌。結構な中毒になってしまいます。
    ヨーロッパが世界を動かしていたと錯覚するなかれ。バルカンの嘘つき達が面白い動きを沢山見せていた。
    倉山さんは何度も命を狙われていたっていうのも分かる。
    教科書には載っていない、奥深い真実の歴史がある。

  • 情報量と冷静な分析もさることながら、痛烈かつ小気味好い皮肉じみた評価が良いスパイスとなっていて、面白い。バルカン半島と日本の近代外交を勉強する上でも、非常に有用である。

  • タイトルだけ見たら隣の半島かと思ったんだが、世界の火薬庫、バルカンの方だった。

    もう、無茶苦茶。
    倉山先生がそう書いているからかもしれないが、何考えて生きてんのか、日本人には本当に分からない。地政学的に重要というだけでなく、住んでる奴らのアイデンティが、危険すぎる。
    確かに、民族自決とか、何だかんだ言い出すとこうなるのか。

    先生の本、どれも面白くて引き込まれて目から鱗なんだが、読みやすすぎるせいか、後で思い返すと、ところで何が書いてあったっけ?と首をひねるのが難。

  • バルカン半島が欧州政治の主要なイシューであることを見抜いた明治の政治家・外交官は、それがヨーロッパの動向、特にロシアに与える影響に鑑みて必死に情報収集・分析を行なっていたことの説明を主眼とするもので、日本の極東での政策、例えば千島樺太交換条約、三国干渉、日露戦争、日露協商、第一次世界大戦への参戦など全てにバルカン情勢が絡んでいたということを説明。

    この視点は、大正から昭和にかけて日本が大国化する過程で失われてしまうし、現在も失われたままだが、ユーゴスラビアの中国大使館爆撃事件から法輪功弾圧まで今日もバルカンと極東の関連は続いている。この視点を持っておくことは今日的な意義もある。

    また、モンテネグロはじめ、バルカン半島のはちゃめちゃな行動様式を面白く描いていて面白い。

  • バルカン半島の歴史が主なテーマで、ユーモア溢れる文章です。明治期の日本の政治家による地政学の実践が興味深いです。

  • こういう歴史書が読みたかった
    因果関係の分析鋭く、かつユーモラス
    歴史が楽しいぞ!

  • これまで知ることのなかったバルカン半島の歴史について解説した一冊。

    もちろん、著者なりのバイアスは入っているものの、バルカン半島がなぜ火薬庫なのか、そしてその残忍な手口(民族浄化など)について余すところなく書いているように思えた。

    また、国際情勢というのが当事者国同士でなく、第三国(この場合はバルカン半島)が密接に絡んでいるということがよくわかった。
    彼の書籍の中では一番のおすすめ。

  • 日清戦争が終わった翌年に、朝鮮国王がロシア大使館に逃げ込む 露館播遷
    李鴻章は、露に満州の地を売り飛ばす 露清密約

    バルカン 山脈を意味するトルコ語の言葉に由来

    バルカン半島 旧ユーゴスラビアから分かりて独立した7カ国(スロベニア、スロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア、セルビア、モンテネグロ、コソボ)とその周辺のブルガリア、ルーマニア、アルバニア、ギリシャ、そしてトルコのヨーロッパ部分

    旧ユーゴは、ムスリム、ゲルマン、スラブの3つに分かれていて、宗教も大きく3つに分かれていて、歴史的記憶も3つに別れる。三つ巴が基本的な構図です

    露土戦争 サン・ステファノ条約 ブルガリア公国が認められる

    ベルリン会議 ブルガリア 主権はオスマントルコにのこしつつも、ブルガリアが露の勢力圏にはいったと同じ ブルガリア方式
    満州も 日本が満州事変で得た権益は全部認めるから、主権だけ中華民国に認めてくれというのがリットン調査団の提言


    第一次世界大戦を地理的に世界大戦にさせず、ほぼヨーロッパのみで終わらせたのは、大日本帝国海軍が地中海からカナダまでを守り切ったから

    ユーゴスラビア 南スラブ人の国という意味

    明石工作 明石元二郎

  • 倉山先生の本はたくさん読んだけれど、一番の名著だと思う。バルカン半島の歴史と日本との関係を面白く、わかりやすく解説してくれている。

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著者プロフィール

憲政史家

「2023年 『これからの時代に生き残るための経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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