アァルトの椅子とジャムティー

著者 : 堀井和子

• ベストセラーズ (1999年6月1日発売)

感想・レビュー・書評

[psushiさんの感想 · 2015年6月23日]

フィンランド情報収集により。
ほとんどタイトルだけで内容を判断して手に取ったが、中身は「アールト」よりも「おいしそう」な印象が残る。
それもそのはず、著者は料理スタイリストだったのだから。
ちょっと個人的な話が長いときもあるが、ゆったりとした空気が伝わってくる本。

デンマークのパンはおいしい／すぐ手の届くところに本を置いておくことで、熟読とは違う刺激の与え方ができる

[木谷梨子ꕤさんの感想 · 2011年9月25日]

<コンフォートゾーンへの憧れと恐れ>


　なんておしゃれなんだろう…！　衣食住にまつわる物事をこれほどシックにまとめた本は、初めて手にしました。
『アァルトの椅子とジャムティー』は、自分の肌に合うものを、時間をかけてじっくり知っていくライフスタイルを綴ったエッセイ集。ことん と深く、「毎日が大切になる41のお話」がおさまっています。
　座り心地の良い椅子、使い勝手のいいお皿、使いこむほど味を増す道具たちに囲まれた暮らし。丁寧な手仕事の匂いを楽しみ、おいしいものを楽しく作って、たくさん散歩する。そういう日々を語る心地好い文章が、センスの良い写真で彩られてるのです☆

　主婦向けのお料理や雑貨の本には、力んで懸命にハッピーさを訴えるものもあるけど、何が何でもほのぼのしようとする無理さが祟って垢抜けないことも多いもの★　でも、この本の作りは、さりげなくおしゃれ。堀井和子さんは、日常のなかでふとアンテナに引っかかるものがあったり、旅行中にふと心を揺り動かすものとめぐり遭えたりするらしいです。

　半分までは、素敵だな素敵だなと、ため息ついてめくってた。

　半分を過ぎた頃、すこし怖くなってきました。

　こんな風に上質なモノに囲まれた快適生活に浸りたくなる気持ちが、私の中にも確かにあります。けれども、そこに埋もれて過ごしていたら、精神が臥せってしまうのではないだろうか……？
　本に書かれてあるだけが著者の人生ではないに違いない。実践してみると暮らしを整えるというのは決してキレイ事ではなく、手間暇かかる作業の連続のはずだし★
　けど、ドストエフスキー読んじゃったからかなぁ…？　不思議なほどコンフォートゾーンから出てこない暮らしぶりが続くと、何かと格闘したり苦闘したりする文学作品が、ひどくなつかしく思えました。

　のんびりした暮らしに、憧れもあれば恐れも抱いている。そういう自分に気づかせてくれるのも、読書の面白さなのです☆

[mizuさんの感想 · 2010年5月24日]

堀井さんの、生活やインテリアに対するこだわりがたくさん詰め込まれています。
写真も素敵で、自分の部屋をもっと綺麗にしたくなりました

[あゆまるさんの感想 · 2008年1月22日]

結構前に買った一冊。そういえば、私が北欧デザインという初めて存在を知ったのも、この本だったかも。堀井さんのあたたかい日常エッセイも好きで、ずっと手元に残っていた１冊。この頃からも、生活というものを大切にしようとしてたんだ。私。

[Lindaさんの感想 · 2007年7月7日]

とても上質な暮らしをされている作者のエッセイ集。自分の暮らしと重なる部分が無くて・・・。エッセイは共感できる部分が無いと読むのが辛い。文章も自分には合っていなかった。

[kurotensanさんの感想 · 2007年6月25日]

北欧に行きたくなる一冊。堀井和子さんのライフスタイルに憧れます。

著者プロフィール

ほりいかずこ●1954年、東京生まれ。上智大学フランス語学科卒業。中学生の頃からの料理好きが高じて、料理スタイリストになる。1984年から３年間、夫の仕事でニューヨーク郊外で暮らす。帰国後、シンプルで洒落た食情報や料理を紹介。おいしいと思ったもの、素敵だと感じた生活空間を、写真、文、イラストを自らも手がけて伝える単行本が人気。その徹底した美意識と、文章の行間がかもし出す自由な雰囲気に惹かれ、熱烈なファンが多い。 2011年には「一丁目ほりい事務所」を設立。若手作家とコラボレーションをして、オリジナルのテーブルウエアなどを製作している。

「2014年 『北東北のシンプルをあつめにいく』 で使われていた紹介文から引用しています。」