本当は恐ろしいグリム童話 (ワニ文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584391198

作品紹介・あらすじ

実母を処刑した白雪姫、魔法の力を借りなかったシンデレラ…など、6編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 6つの童話でそれぞれ知っている話より生々しいと感じました。
    でも思ったよりスルスルっと読めましたが、
    白雪姫は残虐で残酷で1番怖かったです。
    何度も繰り返し読みたいとは思いませんが、1度はこの世界に浸ってみるのも良いかもです。

  • わたしはシンデレラの話が一番好きかな
    原作の方がしっくりきてるしすごく素敵なお話だと思います

  • 童話のお話に実際の歴史の出来事を入れて、作者の想像で書いてあるものなので、
    これが実際のグリム童話と勘違いしないで読んでほしい。

  • 「実の母」を処刑した白雪姫、「魔法の力」を借りなかったシンデレラ、「2つの禁断の鍵」を開けてしまった青髭の妃など、今は改変されてしまった「真実」のグリム童話集。どんな物語も、ハッピーエンドばかりでないのだ。

  •  グリム童話と言っておきながら、童話に相応しくない(笑)
     
     ただ、ある程度の年齢の人ならば、本書の内容に面白みを見出さなくとも、読めて当然のような気がする。
     むしろ、完全なる拒絶反応が出てしまうならば、その人は人間を誤解していると思う。
     「人間は変態で、乱暴で、狂気で…」と再認識したい際には本書をおすすめする。

  • 河出文庫から出ているシャルル・ペローの「長靴をはいた猫」と同じような本かと思ったら
    まるで違った。
    グリムの有名なお話の何編かに、著者の趣味で肉付けしたものだった。
    確かに本当は恐ろしい話だったかもしれないが、なにもここまでエグい話にしなくても・・
    よって、評価点は「無し」。

    ところどころに登場する挿し絵も、非常にミスマッチ。
    どうせならモノクロのシュールな絵にすれば良かったのに。
    笑い飛ばせる箇所さえ見つけられない。
    ホラー趣味の方にはお薦めしますが、それ以外の方にはちょっと、ね。

  • 元々Grimm童話が好きでtitleに惹かれて購入しました。
    Horror話だろうと思いながら買ったのに違った。
    とてもeroticismでした。
    こんな展開を望んでたわけじゃないのに。

    小さい時から慣れ親しんだ童話の真実に大変な衝撃を受けました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      桐生操の本は、それが売りだからなぁ、、、
      桐生操の本は、それが売りだからなぁ、、、
      2014/04/05
  • まず小説として最悪だ! 著者さんは小説を書いた経験がおありにならないのだろうと思いました。童話の考察本として見ても薄くて最悪です。図書館で借りて読んだので笑って流せますが、お金を出して買ったなら本当に怒りに任せて叩きつけていたかもしれません。


    ・文章について
    非常に汚い。上で著者さんは小説を書いた経験が無い、と勝手に断じましたが、恐らく評論を書かれた経験は豊富にあるのでしょう。小説の最中にまるで評論・時代考証のような解説文がガンガンはさまれて、非常に冷めます。現代小説ならまだしもこれは昔のヨーロッパが舞台の童話なのですから、こんな現実に引きもどすような真似はやめてほしい。

    言葉のチョイスも、今作を童話と考えていると微妙です。特に白雪姫の話は美に関するものが多く出てくるのですが、現代女性が言いそうな言葉ばかり。言いまわしか描写かをちょっと工夫すれば中世の世界観らしいまま文章を読み進めそうなのに、いちいち引き戻されてしまう。
    じゃあ童話でなく現代文として読んだらどうかというと、結局舞台が舞台なので、小道具などで「ああこれ童話だった」と目が覚めてしまう。どちらにしろ感情移入できません。
    それと「西洋版”紫の上”である」の一文には逆に笑わせてもらいましたました。何故ヨーロッパのお話を読んでるのに紫の上を想像しなきゃならないのか。この文章を童話として見るにしろ現代文として見るにしろ酷い。これが評論なら、わかりやすく素晴らしい例えなんでしょうけどね。

    しかし何故か女性の描写や性描写は、比較的丁寧で綺麗だという……筆者さんは、素直に「童話パロディのアダルト本(元ネタ童話の考察付き)」と売り出せばよかったんじゃないでしょうか。(あくまで『比較的』なので、それで食べていけるとは思いませんが。)



    ・肝心の内容について
    エログロナンセンス。……とぶったぎるのは流石に可愛そうでしょうか。筆者さんが狙ったのは「エログロ」の部分だけなんですから。しかしそのエログロの部分を誇張しすぎた結果ナンセンスになってしまった感は否めません。
    考察の元ネタと思しき要素も、ちょっと童話をかじったことがある人なら余裕で知っているレベルのものばかりです。しかもエロ方面に利用できそうな数個のネタしか持ってきていない。
    これらが一番わかりやすいのは眠り姫の話でしょうか。糸むつが男根の象徴で、姫は十五で糸むつに刺される=処女性を失うのだ……良く聞く考察です。ですが、それを登場人物達が堂々と言っちゃう。色ぼけた登場人物たちは糸むつは完全に無視して、姫を『男から』守ることばかり考えます。しかしもう少し読み進めると、国中の糸むつが処分されてしまうのでした。……何これ。いやまあもうちょっと丁寧に、違和感ないように書いてありますけど、おかしくないでしょうか。

    あと、いちいち登場人物の行動を黒いものにしただけでは、何にもならないと思います。全員が全員、人間の醜い面を持っている……リアルといえばリアルなんでしょうけど、ここまでいくと深みも何もなく単にうっとおしいだけです。



    ・本のタイトルについて
    上述の通り、エロ方面に利用できそうな数個のネタしか引っ張ってきていない今作がグリム童話の真実の姿とは到底思えません。筆者さん自身も多分思っていらっしゃらないと思います。序文の段階で「大胆にアレンジを加えた」と書かれてありますから。
    しかし、それなら『本当は』などタイトルに冠するべきではない。「こんな解釈もあったのかと感じてもらいたい」という趣旨のことも書くべきではない。
    結局、自分が真実を語っていないと知りながら、「グリム童話の真実を語る!」とほらを吹いているように思える。つまり『嘘くさい』『詐欺くさい』のです。



    ――つまりまとめると。
    ・文章が汚く小説として酷い。
    ・文章だけでなく登場人物の行動もいちいち酷い。
    ・内容はエログロだけ。
    ・エログロがしたいがために童話の舞台を借りただけなのでちぐはぐ。
    ・『本当』と触れ込みをしているが、↑のような状況で『本当』なわけがない。

    ……というところでしょうか。



    一応フォローさせていただくと、元ネタ自体は良く聞くもの=実際に考察が存在するものです。そして、グリム童話が本来性描写や残酷描写が多いのも研究されている通りです。
    筆者さんの着眼点は素晴らしいと思います。
    もっと資料を読み込んでエログロだけでない他の考察にも目を向け、独自で真摯に考察を作り、あるいは既存の考察を丁寧に繋げ、小説家さんに執筆を依頼すれば名作になったかもしれない……と思うと、非常に残念です。

  • グリム童話という題材を少し下世話に捉えすぎているように感じました。

  • 再読。
    唐突に思い立って読み直しています。
    そうそう、そうだった…こんなインモラルで卑猥な感じだった…。
    白雪姫エピソードの最初からクライマックス感、とんでもねえよな。
    ロリコン老王がロリい娘に手え出してるのとか、小人症という身体障害者の集団施設で慰安婦役に徹する姫…、ネクロフィリアの王子様…。
    これ別の話だと死姦してたら姫が目え覚ましたってのあってマジで地獄だなって思ったよね。
    まあ血を分けた娘だからこそ怒り心頭しちまう母親の心境は分かるっちゃ分かる。

    シンデレラエピソード。
    義姉たちが踵と爪先切り落としてガラスの靴に足突っ込もうとする浅ましさが地獄で好きですね。どんなスパルタ教育施してんのよ。

    カエルの王子様エピソード。
    カエルに体中まさぐられて自慰じみたことする娘さんはやりすぎですって…。

    眠り姫エピソード。
    まさか男装の美少女が強姦されて物語がスタートとは…。
    性的倒錯者ばっかだよ!!!しかし割れ鍋に綴じ蓋ENDで良かった。

    ネズの木エピソードは他の書籍で「柏槇の話」として読んだばっかで(なんか知ってる気がするな~~)と思ってたけど、これで一致。なるほど、ここで読んでたか。
    どちらにせよあんまりなじみない木なもんで、余計に異国の恐ろしい血みどろなおとぎ話みがすごい。
    しかしとんでもねえ歌だな…。

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著者プロフィール

パリ大学(ソルボンヌ大学)、リヨン大学にてフランス文学・歴史を専攻。帰国後、執筆活動を行う。人物評伝や歴史の知られざるエピソードを様々な形で紹介している。その作品には拷問や悪女を取り扱うものが多い。主な著作に『本当は恐ろしいグリム童話』『やんごとなき姫君』がある。『本当は恐ろしいグリム童話』はミリオンセラーとなった。

「2016年 『新釈・皇妃エリザベートとふたりの男たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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