南方熊楠の説話学

著者 :
  • 勉誠出版
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784585220671

作品紹介・あらすじ

南方熊楠が生涯をかけて凝視しつづけたのは森羅万象の生命力のもつ不可思議さであった。幼時からアジアを包みこむ視野をもつ『和漢三才図会』の天地に分け入りさらに西方世界にも開かれた唐代中国の『酉陽雑俎』を縦横に読みとき古代インドの苦悩を塗りこめた大蔵経の行間を鋭く切り裂いてみせそれらに通底して持続する男女の営みにも視線をそそいだ。アメリカ、イギリスでの十数年の放浪と、西洋の学問への研鑽をへながらも厖大な説話を集積した漢字世界の書物に晩年まで没頭していた南方熊楠-その説話学の広野に足を踏み入れる探求者に捧げる一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 抜書、或いは書籍の余白に書き込まれた膨大な文章から南方熊楠が生涯関心を注いできた事物について論ずる。粘菌学者として、また神社格子運動の反対者として、スポットの当てられることの多い熊楠であるが、本書では主に中国書(の、仏教書が多い)との関わりを中心に扱う。

    巻末に「南方熊楠使用中国書一覧」、また南方熊楠全集や記念館開館に当たっての文章を収録した「回想短章」がある。

  • 偉大な人である。。。

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    「南方熊楠の「知」と「情」の源流を探る

    南方熊楠が生涯をかけて凝視しつづけたのは、森羅万象の生命力のもつ不可思議さであった。
    幼時からアジアを包みこむ視野をもつ『和漢三才図会』の天地に分け入り、さらに西方世界にも開かれた唐代中国の『酉陽雑俎』を縦横に読みとき、古代インドの苦悩を塗りこめた大蔵経の行間を鋭く切り裂いてみせ、それらに通底して持続する男女の営みにも視線をそそいだ。
    アメリカ、イギリスでの十数年の放浪と、西洋の学問への研鑽をへながらも、厖大な説話を集積した漢字世界の書物に晩年まで没頭していた南方熊楠。
    その説話学の広野に足を踏み入れる探求者に捧げる一冊。 」

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著者プロフィール

1934年千葉県生まれ。東京都立大学人文学部文学科(中国文学専攻)卒。出版社勤務ののち、神戸大学文学部教員、雑誌『中国』編集部、平凡社版『南方熊楠全集』校訂者ののち、1974~97年、都立大教員。南方熊楠邸の資料整理に協力。2004年南方熊楠特別賞受賞。
著書に『南方熊楠 森羅万象を見つめた少年』(岩波ジュニア新書、1996年)、『中国の花物語』(集英社新書、2002年)、『南方熊楠 梟のごとく黙坐し居る』(ミネルヴァ日本評伝選、2006年)、『南方熊楠の説話学』(勉誠出版、2013年)、訳書に『中国民話集』(岩波文庫、1993年)などがある。

「2019年 『中国民話と日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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