弁護士が書いた究極の文章術: 誤解なく読み手に伝える書き方のヒント28

著者 :
  • 法学書院
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784587233600

感想・レビュー・書評

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  • とても読みやすい。
    この本の文章自体が題を体現している。

    文章のことを軽視はしていないまでも、そこまで重要視はしていなかった。

    仕事で日々やりとりするメール。
    とても得るものがあった。


    ■文章は自分の部下、クローンだ。
    それらを優秀にするか、しないかで大きく結果は変わってくる。

    効率良く、正確にならないばかりか、意図していないものが間違って伝わる危険さ。

    ■自分の心、考えが伝わらなければ意味がない。

    ■時間をつくって読む人のためのサービス。負担感やイライラを軽減する。

    削ぎ落とす。
    短文で区切る。
    ひらがな。漢字。カタカナ。英語。
    文字加工、枠、図などアクセント。
    面としてのビジュアル。
    接続詞で流れを。

    ■明確に。
    自分の考え→理由(なぜならば)。
    脚注。
    対立説との比較。
    読み手のツッコミ(反論)を予想し、つぶしておく。

  • この本自体が28のヒントを実践していると思われ、とにかく読みやすい。
    各ヒントのすべてが目新しいというものではなく、文章を書くときに、気にしていることも多い。ただ、これらがわかりやすく書かれているので、頭の中の整理には非常に有効であった。

    畏まった文書ではもちろんだが、おそらく、電子メールや、社内向けのレポートなど、日常でも、大いに役立つと思う。

  • 文章がうまくかけないので、お勉強に読んだ。
    もちろん、文章術系の本にありがちな内容しかない。でも、賛否があると思うけど、1文を短く書いてあって非常に読みやすいので結構よかったと思う。最近書いていた文章が以下にだめだったかを思い出して、反省しながらこの本を読んだ。
    当面は手元において、気になるポイントをおさらいしつつ文章を書いて、わかるからできるになるように取り組む予定。こういう使い方をするときにも、内容が簡潔に書いてあるほうが使い勝手がいいと思う。
    2011/01/04読了

  • 読むだけで、書く文章が、わかりやすくなる!しかも、非常に読み易い!

  • 読んで良かった!
    とても読みやすい!

  • ・ひとつの文章を一行で。
    ・キーワードを設定する(=デザインする、用語を統一する、ひらがなをつかう)
    ・接続詞のパターン
    ・相手の予想すること、考えることを書いてあげる=メンタルモデル
    ・最初に意見を言う


    ゲシュタルト能力(概念のみの世界)ってのがおもしろそう。
    「心の操縦術」あとでよんでおくこと
    パスティーシュ(模倣)清水義範の「騙し絵 日本国憲法」もよんでおくこと。

  • 鳥飼氏いわく,久保利氏も本書を絶賛とのこと。

  • 古谷購入(4月)
    中谷購入(4月)

  • 1).目次
    1 キーワード
    2 用語を統一する
    3 大事なことは繰り返す
    4 一文は短くする
    5 構成に時間をかける
    6 書く前に結論を決める
    7 論証パターンという考え方
    8 メリハリをつける(しかも大胆に)
    9 限定の威力(時間の威力)
    10 限定の威力(紙面の威力)
    11 細かい議論は捨象する。
    12 ひらがなと漢字のバランスを意識する
    13 事実と意見を区別する
    14 論拠を示す(あとだし証拠の法則)
    15 どんな場所でもすっと読める文章にする
    16 書く目的を考える
    17 業界の決まりを重んじる(用語の表記)
    18 アクセントをつける(読み手へのサービス精神)
    19 メンタルモデルという考え方
    20 接続詞のパターンを使う
    21 読み手をリアルに意識する
    22 問題提起をきちんと示す
    23 必ず理由を書く
    24 反対説を意識する
    25 抽象論とあてはめ
    26「必要性」と「許容性」を意識する
    27 その文書にふさわしい文体を使う
    28 形式面(誤字脱字)のチェックにも時間をかける
    実践編 28のヒントを実践してみよう


    2).筆者の主張
    ・人は常に予測して行動している。文章を読む時も同じ。読み手は、あなたが書いた「接続詞」や「論理の流れ」を見て次に来る文章を予測しながら読んでいる。読み手の予測通りに文書を書くことが文章の基本である。
    ・伝えたいことを誤解なく読み手に伝えることが文章術の基本。
    ・文章で大事なのはキーワード。キーワードは文章で一番いいかったこと。それを一言で言い選定する。同じキーワードを何度も繰り返し書く。
    ・同じ用語を使い続ける。違う言葉を使うと、読み手の中に余計な思考が始まり、本筋に集中できなくなる。微妙な違いでもダメ。
    →ワードで用語検索機能を使い、似た用語はすべて同じワードに統一する。
    ・文章は読み手へのサービスであり、大事なことは繰り返す。しつこいぐらい繰り返す。冒頭に結論を書き、以下その理由を述べるとし、その中で小括を入れ、結論を述べる。さらにまとめで結論を述べる。書く技術を持っていることは、意図を間違いなく理解してもらえることであり、優秀な部下を何人も持っていることと同じ。
    ・一文は短くすることで主語と述語の関係が明確にする。下記の点に注意して書く。
    ・基本的にすべての文が一行で終わるように意識し、一行で終わらない文章を修正する方針とする。まずは削りに削る。
    ・複文はすべて単文にする
    ・主語を省略しても意味が通じるときは主語を省略する
    ・それでも一行を超えると時は体言止めにする
    ・伝えたい意味が伝わればいいので、同じ意味で短い別の表現を探す
    ・伝わる意味が変わらないのであれば、余計な言葉はすべて削除する。
    ・その他あらゆる努力と工夫をこらして、一文を一行で終わらせる。
    ・一行で終わらないのは、物事を明確にしいたくない場合やいろいろな、解釈の余地を残したい場合である。
    ・どのようなことを、どのような順序で、どのくらいのバランスで書くかの答案構成に時間をかける。構成をメモに残す、もしくは、頭のなかでイメージする。帰りの電車の中で頭で考えてみる
    ・書く前に結論を決める
    ・論証パターンという考え方をとる。
    ?問題提起をする。
    ?反対説を紹介する
    ?反対説の問題点を指摘する。
    ?自説の根拠を述べる
    ?結論を書く。
    ・この論証パターンを最初は一般論として述べる。?の結論が一般論としての結論となり、具体論をあてはめ、具体的な結論を書く。抽象論とあてはめ。議論するときは、一般的な抽象論を書き、そのあとで、個別具体的な当てはめを行う。
    ・??は読み手の疑問に答えるようにする。
    ・文書では、言いたいことを一つに絞る。一番言いたいことに向かって書く事柄を厳選する。メリハリを大胆につける。司法試験では、
    ?この問題で一番重要な論点は何だろう
    ?この問題で次に重要な論点は何だろう
    ?この問題でそれほど重要でないけど、他の受験生が各論点
    ?些細な論点は何だろう
    →?については、わざと書かないぐらいの気持ちが大事。主要な議論と細かい議論を区別する。細かい議論は、脚注を使うこともあり。
    ・時間が2倍に増えても、書けるものは変わらない。記号化と事前準備がポイント。全体を俯瞰し、重要度に応じて記号を付ける。◎×
    ・文章を書くときは、一気にその文章を下げる。原稿の作成は一気にやる。
    ・紙面も限定する。時間がないので要点を知りたい。書く前にページ数を決める一番伝えたいことを確認し、紙面の都合上のカットを行う。
    ・の威力(紙面の威力)
    ・ひらがなと漢字のバランスを意識する。ひらがなが多いのは、読みやすい文章。
    ・客観的な事実と意見を明確に区別する
    ・最初に意見を書き、そのあとに論拠を示す。書く順序を変えるだけで説得力が出る。
    ・どんな場所でもすっと読める文章にする
    ・書く目的を考える。上司に出す時に上司の立場で読んでみる。
    ・業界の決まりを重んじる(用語の表記)
    ・アクセントをつける(読み手へのサービス精神)。強調ゴシック、色、傍点、下線…。文章全体のアクセントは、形式的なアクセント、文章全体のアクセント。
    ・単文を主体にしながら、適度に長文を入れる。使う言葉に敏感になる。キーワードをちりばめる。強調したい用語に、「」をつける。ゴシック読み、色分け読み、目次読みなどをしても読めるように文章を作る。
    ・脚注やカッコ書きを使い辞書的な読み方ができるようにする。
    ・難しい議論もわかりやすい話から入っていく。
    ・読み手が考えることを先読みして文章を書く。読み手から入る突っ込みを予測しながら文章を書く。文章を読むときは接続詞を見て次に来る内容を予測する。
    ・確かに→しかし→思うに→とすれば→したがって
    ・まず→つぎに→さらに→最後に
    ・問題提起をきっちりする。
    ?その事案における直接の問題点を疑問文で書く。
    ?その問題点が生じる理由を明らかにする
    ?その問題点を解決するため、具体的に何が問題になるかを示す。
    ・何かの意見を示す時は必ず理由を書く。考えると書いたら、「なぜなら〜」と書く。
    ・反対説に対して批判しておく。この点→しかし→したがって
    ・「必要性」と「許容性」を意識する。なぜそれが必要か?
    ・その文書にふさわしい文体を使う。ですます…
    ・形式面(誤字脱字)のチェックにも時間をかける

    3).個人的感想
    ・論理構成、読み手へのサービス、などを意識して文章を書くことが大事。

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著者プロフィール

青山学院大学法学部教授、鳥飼総合法律事務所 客員弁護士

「2023年 『新・税務訴訟入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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