おにたのぼうし (おはなし名作絵本 2)

  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591005293

感想・レビュー・書評

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  • 節分の日、優しい鬼の子供の”おにた”は住処を追い出されてしまい、豆まきをしていない家へ。そこでも鬼というだけで悪者のように思われ…。

    鬼にも色々あるのに、一くくりにして悪者だと扱われることの不条理と切なさ。
    こんなに凄い本だったのかと改めて驚き。

    子供の頃多分ほとんどの人が読んだことあると思う絵本。
    けれど、今も”おにた”と同じ気持ちになることがあると思う。
    今も昔も、現実はなかなか変わらないんだなとも思う。
    だからこそ、この絵本は、これからも次の世代に伝えられていくべきだと感じました。
    久々、心の芯に沁みました。

  • 1969年の作品。

    自分の中身も見てもらえず、単に「鬼」というだけで、悪いものだと決めつけられてしまう哀しさを、当時の子供たちの心は、どう捉えたのだろう。

    (にんげんって おかしいな。
    おには わるいって、きめているんだから。
    おににも、いろいろ あるのにな。
    にんげんも、いろいろ いるみたいに。)

    あまんきみこさんのような、当時から、このような考え方を抱いていた人もいたことに、自分の勉強不足を思い知り、年代問わず、もっと色々な本を読みたいと改めて心に誓う。

    表紙のいわさきちひろさんの、瞳のやさしさを感じさせる、おにたの絵が印象的。

  • 切ない…絵が綺麗で儚くて更に切ない…
    鬼がみんな悪い鬼とは限らないという
    昔の絵本なのに考え方が今どき?

  • 節分の日のお話。

    おにたは気のいい鬼

    恥ずかしがり屋のおにたは見つからないように
    まことくんのおうちの物置小屋に住んでいる。
    なのに・・・節分の日。
    豆まき「鬼は外~」

    こなゆきの中、物置小屋をでていく。

    いわさきちひろの絵とお話がとてもしっくりくる。
    こなゆきの中の足跡が・・・かなしい。

    おにたは まめの匂いがしない女の子のうちへ。
    病気のお母さんを看病している。
    おにたは また女の子にやさしい行動を。

    「わたしもまめまきしたいな。鬼が来れば
    おかあさんも病気がわるくなるわ」

    「おにだっていろいろあるのに・・・おにだって」
    まめになったおにた。
    どんなきもちだったんだろう。
    かなしかったのか。
    願いをかなえてあげて満足したのか。

    不条理を感じる。
    節分に「鬼は外~!」って言いづらくなりそう。

  • 節分にはかかせない、チョッピり切なくて
    でも、心あたたまるお話です。

    子どものころからすきな本です(o^^o)

  • 手に取る機会があって読みました。

    せつぶんの よるの ことです。
    まことくんが、まめまきを はじめました。
    まことくんの いえの ものおきごやには、小さな くろおにの こどもが すんでいました。
    なまえは、「おにた」です。
    おにたは、きのいい おにでした――。

    「おににも いろいろ あるのにな。」だって、鬼滅ブームの現代に合いそうです。
    wikipediaをちらっと見ると、たしかに神のような鬼もいるそうです。
    いかんせん絵が暗いので、私の中では酒井駒子さんと同じ枠の印象で、小学生以上向けなんでしょうか。
    個人的には、絵本でなく短編として読んだほうが味わえるのではないかなと思ってしまいました。

  • おにた…優しいのに…切ないなぁ。いわさきちひろさんの絵もはかなげでステキな名作。節分の時にこのお話、いつも思い出す。

  • 子供の頃、親戚の誰かがプレゼントしてくれた本。
    優しい鬼の子が思いやりを発揮して少女を喜ばせるが、
    ずっと一緒にいることはできない……という、
    思い出すたび切なくなるお話。
    いわさき氏の絵が否が応でも哀感を掻き立てる。

  • やさいしい鬼のお話でした。理由なく決めつけている事を疑ってみる。

  • 久しぶりに

    裏表紙をみて娘が綺麗な絵だねぇ
    としみじみと言った

    8歳

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著者プロフィール

1931年生まれ。児童文学作家。1968年にデビュー作品集『車のいろは空のいろ』が日本児童文学者協会新人賞および野間児童文芸推奨作品賞を受賞。以降、いくつもの文学賞を受け、多くの作品が小学国語の教科書に掲載されている。2001年に紫綬褒章受章。京都在住。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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