おばあちゃんがいるといいのにな (えほんとなかよし 32)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591046197

感想・レビュー・書評

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  •  「ぼくは、おばあちゃん
    が大好き。いつも優しい笑
    顔でぼくをつつんでくれる。
    おばあちゃんが、家にいて
    くれるだけで、家族の皆が
    落ち着くんだ。なのに、あ
    る日おばあちゃんは病気に
    なった。おばあちゃん、い
    かないで。ぼくは心の底か
    ら祈ったけれど‥。
     今や、核家族世帯が主流
    で、ほとんどの家族は祖父
    母と触れ合うのは年に数回
    です。高齢化により、お年
    寄りの数は増えましたが、
    お互いに気を遣う煩わしさ
    を避けるために、居を別に
    構える世帯が目立ちます。
     そんな中で本書は、おば
    あちゃんと暮らせる「ぼく」
    の幸せな気持ちを軽妙な文
    体で語っていますが、その
    根底には年長者を敬い慈し
    む家族愛が感じられて、読
    者を暖かな気持ちにさせて
    くれます。元気なおばあち
    ゃんと孫の「ぼく」の何気
    ない日常の会話を読んでい
    くうちに、永遠に続くよう
    に思われた祖母との関わり
    が、おばあちゃんの乳がん
    発症によって病と闘う姿や、
    それを心配する孫の優しさ
    に感動を覚えるさまに変化
    してゆきます。おばあちゃ
    んが、力尽きてさよならも
    言わずに天国へ旅立ってい
    く様子を孫の「ぼく」が冷
    静に見つめる姿が余計に悲
    しみを誘います。思わず、
    「大丈夫だよ、遠くからお
    ばあちゃんは見守っている
    よ」と、声をかけてあげた
    くなるでしょう。
     子どもの目線を通して、
    「死」や「老い」という永
    遠のテーマに向き合ったま
    さしく珠玉の一冊です。
    1995年第一回日本絵本大賞
    受賞作品。

    2019年4月掲載予定
    更別村農村環境改善センター
    図書室
    臨時司書職員 斎藤優子


  • 小学1年生の時、学校の廊下の本棚に置いてあるこの本を読んで、毎日泣いた。子供ながらに、悲しくて切なくて、美しい話であることが痛いほどわかった。
    私がおばあちゃんっ子だったから、いつかこんな悲しい別れがくることを予想しながら今まで生きていたような気がする。まだ出会ったことのない死について想像することは容易ではなかったけれど、おばあちゃんのそばにいるうちに、常に意識していた現象だったと思う。実際におばあちゃんが亡くなったのはこの本に出会ってから20年も後で、だけど今でもおばあちゃんの死について考える時、この本が頭にいつでも思い浮かぶ。
    この広い広い屋根の下、おばあちゃんがいるといいのになって。

  • 知り合いの子どもに読み聞かせしながら自分が泣いてしまい、その子にキョトンとされた。
    だって初読みだったんだもん。知らなかったんだもん。こんなおはなし泣いてしまうよ。

  • おばあちゃんいいなぁ。あったかい。いい絵本。
    2016/02/14

  • おばあちゃんは広島弁

  • いえにはおばあちゃんんがでーんといるといい

    びょうきでしんじゃったおばあちゃん
    さみしい男の子

  • 5分

  • 第5回 大賞

  • おばあちゃんの存在の大切さがとても伝わってきます。ただいるだけで子どもに安らぎを与える存在であることを痛感しました。

  • いいおばあちゃんですね。

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著者プロフィール

編集者、作家。児童書出版社を経てフリーランスとなり、編集者として、また作家・翻訳者として絵本を中心に多方面に活躍。著書に『ムーミンのたからもの』などがある。

「2018年 『ムーミン 愛のことば』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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