- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591065327
作品紹介・あらすじ
40年以上、なぜ読み継がれてきたのだろうか。永遠のベストセラーが、今世に真意を問う。
感想・レビュー・書評
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梨木香歩さんの「僕は、そして僕らはどう生きるか」を読んでいたら出会った本。吉野源三郎さんの「君たちはどう生きるか」、読み終わったころに答えは出ていた。
80年前に出版されたとは思えないほどの新鮮さを味わった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中学生向けに書かれているものの、大人にもじゅうぶん通用するものだった。
これを中学生の時に読んでいるのとそうでないのでは、その後の生き方や考え方がずいぶんと違ったものになるだろう。
ずいぶんと古い本なので、「上級生には服従しろ」という輩がでてきたり、「男らしく責任をとるために謝罪をするんだ」という表現がでてきたりと唇をへの字にしたくなるものも多い。
そのため、参考にすべきものは多いが、同じくらい注意が必要な図書だともいえる。
主人公が友人へ書いた謝罪の手紙は言い訳と要望ばかりで謝罪ではなかったし、今でいう「意識高い系」が育ちそうな印象を受けた。
あまり気持ちの良い作品ではない。 -
いい人間かどうかは、自分の心が知っていること。
世界は繋がっている。
この本が(現在は改定されているが)日中戦争直前に出版された、ということが感慨深い。
序盤の街の描写が美しい。
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ベストセラーになってるマンガ版を読む前に原作を読んでみました。
コペルニクスやニュートン、ガリレオ、ナポレオンなど歴史上の偉人についても学べます。 -
作中のおじさんのように、私も子供に生きていくうえで大切なこと、大事にすることを話せるようになりたい。
そのためには自分がそうあらねばならないし、もっともっとふだんから考えて生活しないとなあ、と通関する。 -
中学生の子供の課題図書だったので読んでみました。
今までこの本の存在を知らなかったことを非常に悔やみました。
子供向けの哲学の本だけどストーリーがあって読みやすいです。
後半はコぺル君と友達のことが気になってグングン読めちゃいます。
課題図書になっていたら是非、早い時期に読むべきです。
娘も今年はこの本で感想文を書きました。
古い本ですが、今こそ読むべき! -
漫画版が話題になっているので、読んでみました。
多少、時代背景が異なる事で実際の思春期の子には物語の世界に入り辛い部分があるかもしれない。
なので、そういった部分では漫画版の方が広く受け入れてもらえると思う。
漫画版も原作を非常に大事にしている構成になっているし、エッセンスは残しつつ、冗長な部分は削っているので、話題になるのも納得。
娘がもう少し大きくなったら、読んでもらいたい一冊。 -
素晴らしかった。子どものために書かれているだけあって、固くなくてわかりやすい。特に、主人公のコペル君の体験を元に、おじさんが人生において大事なことをコペル君に伝えるという形にしてあるのがいい。説教臭くなく、どの話も大きくうなずけるものだった。戦前に書かれたものなのに、全然古臭くない。
この本が今注目されて、マンガにもなって、大人にも子どもにも読まれているという。戦争へと向かって行ったあの頃と今が似ているからだとすれば、恐いことだが。 -
熱い思いがたっぷりつまった、
哲学書のような1冊でした。
哲学とか倫理とかを扱ってはいるものの、
子ども向けに書かれていることもあり、
読みやすかったです。
内容をきちんと理解し、実行していくには
何度も読んで、自分のなかに蓄積させなければならないでしょうが。
中学生のコペルくんとおじさんのやりとりから
様々なことを考えさせられます。
色々なことを吸収できる子どものうちに読んでほしい作品です。 -
実際にありそうな話しで勉強になった。
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いろいろ考えてたころに読みたかったと考えたが、今読めただけでも身に変えることができると思い直した。
悩み考えるかつての自分を忘れないようにしたい。 -
戦前に書かれた道徳本らしく、全体に「古い」感じは否めない。でも、道徳は新しければいいというわけでもないか...。
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読めば当たり前のことなのだけれど、当たり前のことを子供にどう伝えればいいのか考えると難しい。
自分に子供が出来たら是非読ませたい本。
時代が変わっても変わらないものがある。 -
もっと早く読んでおきたかった作品
本当の意味でのいい人になるため、痛みもあるだろうがそれが本来の健全な姿に戻るための信号だと捉え、強く生きていきたいものだ -
書かれたのが日中戦争始まりの頃ということ。統制がきびしくなってゆく中、子供達に大切なことを伝えたいと書かれたお話だそうです。おじさん(母の弟)との交換ノートを通して日常の出来事の中から、気づき、成長するコペル君はこれを読む子供達にも問いかけてきます。 子供は消費専門に見えるけれども大切な大事なものを生み出している。わたくしも忘れてしまいがちな事を、気づかせてくれました。
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テレビで池上彰さんが子どもの頃に読んで影響を受けたと言っていたのを見て読んでみました。中学一年生の男の子、コペル君が、友人たちとの交流、そしておじさんとのやりとりを通じて成長していく物語。自分はどういう世界に生きているのか、どういう人間が本当に立派なのかを、少しずつ学んでゆく。1937年、戦前に書かれた本ですが、十分現代でも通じる内容。というか、これから先もずっと、伝えていくべき本だと思う。人類普遍の真実、といったら少し大げさかもしれないけれど、戦前だろうが、戦後だろうが、本当の教養、良識を備えた、尊敬できる人間の辿り着く価値観というのは、時代を越えて共有できるものだと思う。しかし、こういう本を読んで、素直にいい本だ、と思うのは、ひょっとして自分も年を取った、ってことなのかもしれないなぁと思ったり。今の子どもが読んだらどう思うのだろうか。共感するのか、鼻で笑うのか、内容はわからなくとも大切なことが書いてあると思うのか、説教臭くて嫌だと感じるのか、気になるところです。
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コペル君とおじさんの素朴で深いやりとり。
児童書の棚にあったけれど、どの年齢の人が読んでもハッとさせられることがあるだろう。
小難しくもないし、机上の空論になるわけでもない。
かといって俗っぽくもなく、上品過ぎるでもない。
ちょうど良いバランスの上で「いい人間」になるためにはどうしていくべきか。
他人から見られる「いい人間」ではなく、いつも見ている自分から見ての「いい人間」
誤魔化しも汚さも全て知っている自分に対して後ろめたくない人間になりたい。
それは人としての望みなのではないか。
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平田選。
「どう生きていこうか」と考えたり、「どう生きていくのが正しいだろうか」と疑ったりするのは、人間である証拠ともいえるのです。
だとすれば、うちの組織に人間っておるんやろうか? -
昔、実家の本棚で見つけた本を、懐かしく思い再び手に取りました。
確か20代入りたての時に読みましたが、これ児童書なんですよね。
それにしても戦前に書かれた本だなんて。
一度読むと心に残る本だと思います。 -
少年時代に読んで感動した本です。「君たちはどう生きるか」という人生の大命題を身近なテーマから考えさせてくれます。
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主人公のコペル君が、仲間とのふれ合いによって、物事の意味を考えるのと同時に、読者も表題の意味を考えさせられます。