くまの子ウ-フ (くまの子ウーフの童話集 1)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 1096
感想 : 97
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  • Amazon.co.jp ・本 (134ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591069479

感想・レビュー・書評

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  • 主人公のウーフが、ときどき哲学的な問題を思い浮かべながら、日常生活を送っていくお話。

    大人の目線で読めば、それらの問題の元ネタはすぐ分かるわけですが、でもこの本には、子どもに「さあ一緒に考えてみよう」と呼びかけるような押しつけがましさや、あざとさはありません。

    むしろ哲学的な問いを主題としながらも、物語はあくまでも淡々と進みます。解答らしきものが示されることもあるけれど、基本的には「物語」が優先しており、ときには問題そのものがほっぽり出される形で急にストーリーが完結してしまうこともある。そういう意味では不条理です。

  • 児童向けの日常系のほのぼの話は眠くなって読めないのですが、ウーフは時折哲学的な疑問が差しはさまれている点が面白かったです。ウーフの素朴な疑問に、子どもは子どものなりに、大人は大人なりに、考えられて面白いと思う。

    「ウーフはおしっこでできているか?」で最後にウーフがたどり着いた答えもいいし、「ちょうちょだけになぜなくの」は、今でも普通に考える疑問でもあります。
    「くま一ぴきぶんはねずみ百ぴきぶんか」で、最後にお父さんが答えてくれる答えに、そうかーと納得したり。
    個人的には、「たからがふえるといそがしい」で、ヘビがやっつけられてしまうのがなんだか可哀そうでした。くまとキツネやうさぎや小鳥は共生しているのに、ヘビは完全悪かい、と。
    ツネタは最初から最後まで性格が悪すぎて、それはそれで面白かった。

  • 自然界の生き物は、生きていくために補食する。
    ヘビが卵を狙うのは悪ではないよね?
    なのに、やっつけた的な扱い…
    ゲラの奥さんがヘビの目をつついて退治したのは、卵を守るための必死の行動。なのに「あたし、どうしよう。ほんとは、もっと、やさしいおくさんなのよ。」?

    キツツキのゲラが虫を捕まえて巣に運ぶのは子育てのため。当然ですね。虫からしたら災難だけど、虫の味方をして逆襲してくれる者はいませんね。

    何者かを悪に仕立てるとおかしなことになりませんか?

    と思ってしまうのは、私かひねくれているからでしょうか?

    部屋に入ってきた蝶を、子どもだったらきっとじっくり観察したいのでは?それを、お父さんは早々に「にがしてやりなさい。」…ちょっと黙っといてよ。…って、私なら思っちゃう。

  • いろいろなキャラクターが出てきて面白かったです。

  • 色々な話があって面白く読めました。

  • いくつか短編のお話が一冊になっています。
    ウーフが、とてもかわいかったです。

  • 多摩図書館が編集した、子どもへの読み聞かせに適した推奨本の一冊。

    「魅力的な主人公が活躍する本」として紹介。

    既に「さかなにはなぜしたがない」などで読んでいたと思ったんだけど、、、?登録漏れか、単にその絵本を一冊読んだだけだったのか?確認のためにも再度読んでみるか。

  • 子供の心にならないと良さはわかならないか…。

  • 【図書館本】『ウーフはおしっこでできてるか??』教科書に載っていたのを思い出す。カラーイラスト入れるとこ間違ってないか? 子供特有の“なぜ?”“どうして?”の問い。その何気ない問い自体が深い。もしこの手の問いを投げられても、上手く返すことは出来ないだろう。

    「ねずみは、ねずみ一ぴきぶん、きつねは、きつね一ぴきぶん、はたらくのさ。だれのなんびきぶんなんかじゃないんだよ。おとうさんはくまだから、くまの一ぴきぶん、ウーフなら、くまの子一ぴきぶんさ。みんなが一ぴきぶんだけ、しっかりはたらけばいいんだ」(p131)真理だw

  • ざっくり読み。

著者プロフィール

神沢利子 1924年、福岡に生まれる。子ども時代を北海道樺太で過ごす。文化学院文学部卒業。童話作品に『ちびっこカムのぼうけん』(理論社)『くまの子ウーフ』(ポプラ社)『銀のほのおの国』『流れのほとり』(福音館書店・日本児童文芸家協会賞)『神沢利子コレクションI~V』(あかね書房・巌谷小波文芸賞)など、絵本に『たまごのあかちゃん』『おばあさんのすぷーん』『ぽとんぽとんはなんのおと』『おっとせいおんど』『いいことってどんなこと』『えぞまつ』(以上福音館書店)など多数の作品がある。東京在住。

「2022年 『てんのくぎをうちにいった はりっこ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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