地獄堂霊界通信2 (vol.4) (ミステリー&ホラー文学館 10 地獄堂霊界通信2 VOL. 4)
- ポプラ社 (2003年1月1日発売)
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感想 : 4件
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- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591073889
感想・レビュー・書評
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これも前作とは違う意味で、本来の地獄堂に近い話でした。
啓発的な意味で…と言っていいのかな。
そこで子供たちが大人だと「矛盾」としてしか捉えられないことを、真っ向から向かい合って、その限界すら見据えているのには、胸が痛い。
最後に工事現場の加藤さんが、仕事を止めて実家の農業に戻った、というのには、唯一救われた気がします。
あの大震災を知っている自分で読むと、また違った形で捉えられる話でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大人の事情大全開! な話でした。
予算を使い果たすためだけの工事に、壊されていく自然。
なぜ作るのか、作ってどうするのか。
使えないものを作ってどうするのか。
それは誰もが思っている事です。
が、その仕事をする事によって、食いっぱぐれが起こらない事も
確かな現実です。
壊すのは一瞬、けれど戻すのには時間がかかる。
目に見えて分からない分、戻っているかも分からない。
自然がなくなっている、という口で、自然を壊して便利を生みだす。
確かに便利がなければ生活ができない事はあります。
こうしてネットも出来ないわけですし…。
真剣に考えさせられる内容ではありましたが
どうせ襲うなら上の人間になぜしないのか、と
思うものもありました。