崖の国物語 4 (ポプラ・ウイング・ブックス 12)

  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (548ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591074176

作品紹介・あらすじ

若き空賊クウィントは、父の盟友・最高位学者リニウスのもとで、徒弟生活を送るはめになる。だが、リニウスの娘マリウスは鼻持ちならないし、派閥抗争に明け暮れる学者の世界にはむしずが走る。頼みのリニウスは夜な夜なクウィントをたたき起こし、怪しげな任務を命じる。巻物がたわわと吊るされた大図書館、錆びついた低空降下機、不気味な息づかいにうごめく地底トンネル-。リニウスがひた隠しにする「大いなる仕事」とは?「石の巣」に出没する深紅色の光の正体とは?ときは前三作の主人公トウィッグの父母の青春時代。神聖都市の歴史と浮遊石内部の謎が明らかにされる、崖の国物語、待望の第四部。

感想・レビュー・書評

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  • この巻で前に出た巻でわからなかった部分が
    大いに補完されることになります。

    絵柄は好き嫌いが出てしまいますが
    ファンタジーのイラストが大丈夫ならば
    絵が豊富ですし、人物の個性も強いですし…

    でもどうして、雲のオオカミは
    あの方と結ばれたんだろうな…
    ヒントは最後のほうに出ているけど…?

  • 再読。崖の国物語(1)~(3)までの原因や発端となる事柄を扱った、いわば謎解きの巻。神聖都市の立つ浮遊石を舞台に、トウィッグの父・雲のオオカミの少年時代のクウィントと、母になるマリスの出会いから、ゴウママネキの出現と、それを解き放ってしまうまでがスリル満点に語られる。主人公がどうこうではなく、謎解きにもなるそれぞれのエピソードや、浮遊石そのものの構造の秘密が明かされるのが面白い。ちなみにクウィントの父、トウィッグの祖父も空賊で、風のジャッカルという。

  • 今回は1〜3巻の主人公だったトゥイッグのお父さん<雲のオオカミ>ことクゥイントの少年時代です。

    トゥイッグの母親となる少女マリスとの出会いもあります。

    舞台はあの浮遊する巨岩にそびえる神聖都市サンクタフラクス。

    浮遊石の謎がひとつ解明されるのです!

    封印されていたいにしえの研究所。

    浮遊石の内部に巣食う謎のモウリョウ。

    学術都市に渦巻く陰謀。

    いい味を出す館の管理人兼召使。

    すべてが私のツボをぐいぐいと押しまくりです。

    さらに訳者によると次の巻はトゥイッグよりも何十年か後の時代が舞台で、なんとこの浮遊石がその力を失い、浮遊石を使って飛んでいる飛空船も飛べなくなってしまうのです。

    浮遊石のさらなる謎が次巻で明らかになるとか。

    ……待ち遠しいっっ!!

    ほんとに見た目が分厚いので(そりゃもう辞書かと思う)、通勤のお供には絶対向かないし手首も痛くなると思うけど、「ラピュタ」や「スターウォーズ」や「スタートレック」が好きな人には楽しんでもらえる冒険ファンタジーだと思うので、ぜひぜひひとりでも多くの人に楽しんでもらいたいシリーズです。

    絵 / クリス・リデル
    装丁 / 鳥井 和昌
    原題 / "THE CURSE OF THE GLOAMGLOZER"(2001)

  • 第一部の主人公トヴィックの父親「雲のオオカミ」クウィントの少年時代のお話です。

    第一部へ通じるエピソードが沢山あり、読んでいて楽しかったです。

    大空を駆け巡る大冒険はありませんが、不思議な世界観は健在で、第一部と変らず面白かったです。今回は内面的な内容が多く色々考えさせられました。

    リニウスがマリスに自分の胸の内を告白し、誤解が解ける場面が好きです。

    重要な人物があっさり死んだり、いい人なの?!実は悪い人なの?!とハラハラさせられるのに、やっと慣れてきました(^^;)

  • 雲のオオカミカッコいい。
    ゴウママネキがトウィッグに固執したてたのは…
    至る所に散らばってる付箋が楽しい。
    大図書館を国立図書館みたいなので、想像していたら全く違っていて、作者の想像力を改めて思い知った。
    そりゃ人も寄り付かなくなるな。

  • 読み終わって、ニヤニヤしちゃった。
    マリスは名前的におとなしいかと思ってた。
    雲のオオカミはヤンチャ。
    というか今のトゥイッグそのもの!
    やっぱり親子なんだなー

  • やっぱり面白いなあ(*^^*)
    この巻では今まで出てきた登場人物や出来事の始まりのお話が中心になり訳者は謎解きの巻とあとがきで書いていました☆
    今までの1巻から4巻までの話の流れをあとがきで、まとめてくれているのでおさらいをしたい方はあとがきも読むべし!!
    さあ、準備が出来たら次の巻へGo(^o^)/

  •  トゥイッグの三部作が完結して、この四巻はトゥイッグの父、雲のオオカミことクウィントの物語。舞台は深森でもなく空停船でもなく、陰謀渦巻くサンタフラスク。これまでの物語とは、一見何もかもが違うような気がしますが…。

     この物語はトゥイッグ三部作の謎解き編ともいうべきか、こんなところで繋がるのか!という真実がこれでもかというほど書きこまれています。
     のちの雲のオオカミ・クウィントと、妻となるマリスの出会い。
     最高位学者の金印の秘密。太古の研究は何を意味していたのか。
     のちの最高位学者となる光の博士と闇の博士の歴史。
     アシナガバッタのトウィーゼルの人生。
     サンタフラクスの成り立ちと、学者たちの力関係。
     クウィントが、飛空騎士を目指す経緯。
     前代の飛空騎士であるカーリニクス・ゲルニクスの輝かしい時代。
     本当に盛りだくさんの読者サービスのような一冊です。

     そして、なんと第一巻で出て来た伝説の生き物ゴウママネキの正体までもが…。

     ファンタジーの世界が、無限に、しかし全て矛盾なく広がっている物語。どの巻も分厚いですが、挿絵も合わせて一読の価値はあります。

  • 図書館で借りました。

     児童書。ファンタジー。異世界。
     親世代本。雲の狼クウィント若かりし頃。
     トウィッグの父母が出会った物語。

     空飛ぶ都市、神聖都市サンクタフラクスの最高学位はいにしえの消し去られた学問にとりつかれていた。
     クウィントは助手として彼のところに住み込む。
     だが、最高学位の娘マリスとはどうにもしっくりとこない。
     マリスは彼を一方的に嫌う。彼が父の愛を独占していると思ったからだ。
     やがて最高学位はおぞましい物を作りあげてしまう。
     それは伝説のゴウママネキ。変幻自在の化け物。

     今回もまた、気色悪い生き物がいっっぱい。
     トウィッグに絡んだゴウママネキは父親と因縁があったんですね。
     ついでに、十四歳のクウィントは勇気に溢れて完全、ではなく、火が怖くて、マリスにたじたじさせられていて、なかなかいいです。

  • 1〜3とはまた違った視点からで、なかなか良かった(´ω`)

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