星をまく人

  • ポプラ社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591077535

感想・レビュー・書評

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  • 責任を取らない大人に振り回される子どもの悲劇。正直、読むのがしんどかった。

    主人公のエンジェルの父は刑務所に、母は他に男がおり、子どもたちを父の祖母に預けて姿を消してしまう(その後、弟だけを連れて行く)。ひとりぼっちになったエンジェルは、自分の存在意義に悩みつつ、父や曾祖母の支えにもなろうとする。
    そんなエンジェルに、星好きのおじさんが望遠鏡で星を見せて世界を開き、老婦人の図書館司書が知識を与えて支える。
    自分は役に立たない、子育てに失敗した、と思っている曾祖母が、突然、やってきて押し付けられたにも関わらず、無条件で子どもたちのことを愛し、大事に思ってくれる。
    しかし、曾祖母は子育てに失敗したわけではない。戦争が息子たちの精神を蝕み、ドラッグへと走らせ、人生を狂わせたのだ。
    誰も、いらない人なんかいない。

  • エンジェルは、育児に問題ありの母と7歳の弟と3人で暮らしていたけど、ある日弟と2人、ひいおばあさんの家に置き去りにされる。それだけでも辛いのに、母が弟だけ迎えに来たり、父が刑務所にいるせいで学校でいじめられたり。それでも前向きなエンジェルがほんと健気。周りに守ってくれる大人がいなかったから、自分が大人になるしかなかった。エンジェルを支えたのは、ひいおばあさんに、図書館の本、星のおじさん、そして空に輝く星たち。

  • エンジェルが良い子すぎてかわいそうで,どうしてこうもろくでなしばかりが周りに集まってくるのかと,作者の設定に異議申し立てをしたいくらいだった.

  • 父は塀の中、母は自由人。
    幼いのにもかかわらず、頼りない母の代わり
    自分が頑張ろうとする長女。
    そんな姉のことに構わず、おやつをねだる弟。
    母がいつものように、突然引越しをし始め、
    今度は祖母の家に預けられる。
    そこで出会った星の人。

  • すごく強くてしっかりした女の子が主人公。パターソンが描く主人公は、本が好きで頭が良くてしっかりした女の子が多い気がする。 どんなにつらい状況におかれても、どんなに希望が見えなくても、助けてくれる人は絶対いる。それをこの本は教えてくれた。

  • 11歳の女の子エンジェルが主人公。
    刑務所に入っている父と子育て放棄の母に振り回されながら小さな弟と、なんとかやっていこうと頑張る姿がいじらしい。
    原題は「The Same Stuff as Stars」
    ちっぽけな人間も空の星と同じものから出来ている。
    それだけでもすばらしい事でしょ?っていうメッセージ。

  • 主人公のエンジェルに勇気をわけてもらえる本だよ。

  • パターソンの比較的新しい作品。母親に翻弄される少女エンジェル。星が好きな人、頑張っている人にお勧め。プレゼントにもいいんじゃないでしょうか。

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