獄窓記

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591079355

感想・レビュー・書評

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  • ・元国会議員で監獄にいた山本氏の逮捕から獄中生活の日々を記した一冊
    ・虚偽記載の政治資金規正法違反で逮捕された
    ・逮捕の原因となる政策秘書費の資金流用が国会議員間で公然の秘密として行われていた
    ・今も政治家を続けている辻元氏と立憲民主党の管氏も同罪だと書かれてます
    ・実名は書かれてないけど多分自民党やその他の党の議員も同じことをやっていたようです
    ・しかし、裁判中は「皆やってるから私だけが悪いんじゃない」と主張せず、控訴もせず、服役をして深い反省を感じました

    ・服役中は犯罪を犯した障碍者や痴呆老人の世話をして過ごし、出所後は福祉の仕事をして更生されてます

    【感想】
    ・服役中の出来事を読むだけで犯罪になるようなことはやめようと強く思いました
    ・難しい言回しや熟語もあり、少し読みづらかったです
    ・保身のために平然とテレビで「嘘をついた」か「良く調べもしないで話した」辻元氏に嫌悪感を持ちました

  • T元K美と早稲田の同級生だった、議員も同期/誰が見てもTKのほうが反省の色がなく「私は全然違う」と見苦しい嘘まで言ったのだから山本以上の実刑が相当だろう。「ある政党では組織的にやっている」と土井たか子に罪をなすりつけようともした/T真紀子も議員辞職で幕引きとなったのもおそらく公設秘書借名が広がりすぎて服役が二桁ともなれば国会運営に支障を来す“検察の暴走”と言われかねなかったからでないか/犯罪者(しかも打たれ弱い脳弱)を候補にする政党の人材不足/「当選で禊は済む」を非難していた輩は照れ隠しに「アベ逮捕」叫ぶ

  • 政策秘書給与流用事件で衆議院議員を辞職する内幕話は先が知りたくてたまらなくなった。
    語彙が豊か過ぎるがとても文章が上手い。
    栃木県黒羽刑務所で高齢者や障害者のお世話係としてオムツ替えや粗相の後始末をするのにはびっくり。
    適切な治療なく死ぬ受刑者がいたり福祉施設で介護されるべき人達を刑務所に収容したりしたままでいいのか等の声高な主張がない分考えさせられます。

  • 刎頸の友 ふんけいのとも→
    たとえお互い相手の為に頚(くび)を刎(は)ねられても悔いはないというほどの仲のこと
    中国の戦国時代の趙の物語

    人の口に戸はたてられない
    →人々が勝手に流すうわさ話はどうすることもできないということ

    雪隠詰め 秘書と議員 一蓮托生 
    証左
    未熟さと狡猾さがない交ぜ 市民感覚の解離 博引旁証    
    博引」はたくさんの資料や事例を用いて説明すること。
    「旁証」は証拠となるものを出して見せること


    食器孔 万鈞 
    いかなるときもいかなることにも 
    無聊をかこつ 無欲恬淡 
    気持ちの忖度 人権意識が高まるなか待遇の改善は、逆戻りのインセンティブ 大行は細僅を顧みず 吐露 等閑 なおざり 同看守
       
    次の世があるというなら母よ母再び我を身ごもりたまえ 

    旧聞に属する話 人権意識の希薄さ
    ジェノサイド インド 東ティモール インドネシア軍 
    1991年秋。インドネシア占領下に置かれていた東ティモールの首都、ディリにて。
     スハルト大統領は、東ティモールを独立させると、他の島にも影響が出るため、独立を認めない方針を貫い 
    た。 スマトラ島北部のアチェ特別州、パプアニューギニアに接するイリアンジャヤ州でも独立運動が起きて
    いるからだ。 インドネシアは、併合に反対する住民を武力弾圧し、独立派と併合派の争いも含めると、20万人以
    上の犠牲者が出たといわれる。
    1975年11月・・・・ 独立派が、東ティモールの独立を宣言する。
     ポルトガルの政変に乗じたものだった。  しかし、すぐインドネシア国軍が侵攻し、領有を主張した。  
        1976年・・・・スハルト大統領は 「 27番目の州 」 として併合を宣言する。
     国連など国際社会はこの併合を認めず、「 自分たちの独立国を作りたい 」 という東ティモールの人々の独立
    運動は続いた。
    経済支援は、1999年12月の東京で開催した第1回東ティモール支援会合における3年間の約1億3千万ドルの支援表明から始まり、その3年後の支援国会合における3年間の上限約6千万ドルの支援を表明し、その後、公共事業整備や選挙実施支援、経済復興支援などの国づくりおよび復興支援を中心とした援助が現在まで行われている



    障害が殺人に起因する ゼノンの逆接
    大上段に構える

  • 障害者の塀の中の実態なんて考えたこと無かった。待遇改善するには規則を変える必要があるが、規則を変えるのは現場を知らない人間。『正しいことをしたきゃ偉くなれ』という言葉を思い出しました。

  • 衆議院議員が秘書給与事件で実刑判決を受けたことは、そういえばそんなことがあったなという程度の記憶だったし、この本も最初の方は文章もかたくてしきりに難しい字を使おうとしている(特に四文字熟語)気がしてそれが嫌味に思え、最後まで読み通せるか自信がなかった。
    でも監獄の中で少しずつ山本さんが変わっていくのがわかり、それからは引き込まれて一気に読んでしまった。
    この本は2003年に書かれているから、山本さんのそれからがすごく気になる。その後はヘルパーをしながら福祉の道に進んでおられるそうだ。新しい本を2冊出されているのでぜひ読んでみたいと思っている。

  • あえてこのカテゴリ。もっと考えたいこの現状。

  • 実際に有った事件をもとに書かれています。

  • 2007.3.21読了。

著者プロフィール

1962年生まれ、元衆議院議員。2000年に秘書給与詐取事件で逮捕、実刑判決を受け栃木県黒羽刑務所に服役。刑務所内での体験をもとに『獄窓記』(ポプラ社)、『累犯障害者』(新潮社)を著し、障害を持つ入所者の問題を社会に提起。NPO法人ライフサポートネットワーク理事長として現在も出所者の就労支援、講演などによる啓発に取り組む。2012年に『覚醒』(上下、光文社)で作家デビュー。近刊に『エンディングノート』(光文社)。

「2018年 『刑務所しか居場所がない人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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