きつねのかみさま (絵本・いつでもいっしょ 9)

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  • Amazon.co.jp ・本 (22ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591079539

作品紹介・あらすじ

りえちゃんはね、きつねたちのかみさまになったのよ。そのわけはね…あまんきみこ・酒井駒子がおくるファンタジー絵本。

感想・レビュー・書評

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  • 心がなごみ、ほんわかしてきます
    この絵本を紹介いただいた、ブク友さんには感謝しています
    ありがとうございます(*^_^*)

    きつねのかみさま 
    2003.12発行。字の大きさは…中。
    文は、あまんきみこさん。
    絵は、酒井駒子さん。

    お姉ちゃんと弟が、キツネと楽しく縄跳びをするお話しです。

    りえ姉ちゃんと弟のけんちゃんが、りえ姉ちゃんの縄跳びの紐を探していると、楽しそうに縄跳びをしている声が聞こえます。二人で声のする方に行くと、そこには、ビックリする光景が……子ギツネが楽しそうに縄跳びをしています。

     おおなみ こなみ
     ぐるっと まわって
     キツネの め

    と声を掛けながら、楽しく縄跳びをしています。
    その様子が、とても楽しくて、
    りえ姉ちゃんと弟のけんちゃんも夢中で見ていたら、
    子ギツネに気づかれて……。
    二人も、夢中になって、子ぎつね達と一緒に、楽しく縄跳びをしました。

    【読後】
    簡単なお話ですが、読み終って、心がなごみ、ほんわかしてきます。
    あまんきみこさんの本を読むのは「なかないで なかないで」についで2冊目です。
    酒井駒子さんの絵を見るのは、始めてです。
    この絵本は、ブク友さんから紹介いただきました、ありがとうございます(*^_^*)
    2021.03.27読了

    ※「なかないで なかないで」2021.03.09読了
    https://booklog.jp/users/kw19/archives/1/4865490256

  • なわとびを持って帰るのを忘れたりえちゃんが、弟と公園へ取りに戻ると…。
    10ぴきのきつねが、「おおなみ こなみ ぐるっと まわって きつねのめ」といいながらなわとびをしている。
    いっしょになわとびを楽しむのだが、帰るときに小さいこぎつねが、そのなわとびはあたしのよ、と。
    神さまにお祈りしながら歩いていたら木の枝にかかっていたなわとび。
    こぎつねのなまえもりえちゃん。
    同じなまえ。
    りえちゃんは、持って帰ることできないと…。

    ごちゃごちゃの気持ちっていう表現。
    この気持ちって、どのくらいの子どもにわかるのだろうか?と思いながら優しい絵にほっこりと癒された。

    少しかがんでこぎつねに話しかけているりえちゃんとそばにいる弟の絵がとても良い。


  • 「いつでもいっしょ」は、幼いお子さんに、いつも、いつまでも持っていたいと思っていただける、そんな絵本のシリーズとのことで、この作品は、まさにそう思えるのではないでしょうか。

    りえちゃんとけんちゃんの、姉弟の仲の良さが微笑ましいのと(特にけんちゃんのおねえちゃんへの信頼の情が健気で可愛らしい)、神さまや動物の存在がすごく身近に感じられるような、楽しい物語の内容が印象的でした。

    それから、酒井駒子さんの、姉弟やきつねたちの、躍動感あふれる絵柄が素敵で、なわとびしている姿がまた可愛らしく、しっぽがいいアクセントになってます。

    ブクログを始める以前から、酒井駒子さんの絵本は、いくつか見ているのですが、今作は比較的、笑顔の描写が多いのが印象に残り、それがまたお子さんには、とっつきやすいものになっていると思います。

  • 2003年、初めて酒井駒子さんの絵に出会った貴重な一冊。
    子どもの着ている服が黒で、それについては作者のあまんきみこさんが後に某雑誌のインタビューでこう答えていた。
    「はじめは私もびっくりしました。でも読んでいるうちに、黒がいいと思い始めました・笑」
    服の色だけでなく、わぁ!っと声をあげてしまいそうな箇所がいくつもある。
    描かれる子どもたちときつねの愛らしさ。話の展開の意外さとラストの幸福感。
    タイトルの意味も、ラストまで読むと分かるようになっていて、そこで再び微笑むというシステムだ。

    話は、「りえちゃん」という女の子の語りで進む。
    公園に忘れてきたなわとびのひもを、弟のけんちゃんと一緒に取りに戻ると、10匹のこぎつねが大なわとびで遊んでいた。
    りえちゃんたちも一緒に遊びに加わる。可愛らしい場面がどんどん続く。
    でも、そのなわとびのひもは、持ち手に「りえ」と名前が入っていたのだ。
    さて、この後の展開で架橋に入るのだけど、それは言わないでおこう。

    そして、このお話のとびきり素敵なところは、ラストの方。
    「なんだかごちゃごちゃのきもちだったけど」りえちゃんは何も言わずに「さよなら」するのだ。そして帰りながら思う。「よかったなあ。」と。
    さてさて「きつねの神様」って誰のこと?それは読んでみてのお楽しみ。

    夕映えの中、走って帰るふたりの姿に、こちらの顔まで緩んでしまう。
    読み終わって本を閉じると、今度はきつねの後姿が描かれている。
    こちらもただただ可愛い。
    こんなやさしいファンタジーは、秋の入り口に読んであげたい。約10分。

  • 絵が良すぎる~。りえちゃんもその弟も可愛いのだけど、きつねが……子ぎつねたちが絶品すぎる~。酒井駒子さんの描く絵はちょっとシックな雰囲気があり、まるで名画をみているような崇高さがあるのだけど、とってもやさしく親密でもあり、見てると心が癒されます。きつねがみんなでなわとびしてる絵の安らぎ、しっぽのふんわり感、上手に飛び跳ねられるようになったときの嬉しそうな顔。いずれもすばらしい。見ながらにして何かが浄化されていくよう。すこしふしぎな雰囲気と、ラストの夕日でうすくオレンジ色に染まった空の美しさ。ノスタルジックな気分を刺激されます。そうかあ、タイトルの「きつねのかみさま」ってそういうことだったのか。笑いをこらえるのが苦手なけんちゃんも、いっしょに笑いながら胸をきゅんとさせるりえちゃんも、嬉しそうなきつねたちもみんな可愛い。今日のことを忘れないでほしいなあと、大人になったきつねは思うのでした。

  • 優しい絵とほっこりする文章。
    癒される絵本です。

    りえちゃんは忘れた縄跳びを弟と捜しに行くと・・・
    10ぴきのきつねとりえとけん。
    楽しそうに縄跳びをする様子。
    かみさまがくれたと信じているきつねのりえちゃん。
    それをうれしそうに聞いたりえちゃんとけんちゃん。
    全てがほっこりやさしさに包まれる。

  • 中古購入

    酒井駒子さんの挿絵がとてもやわらか
    長縄をやるキツネの楽しそうな顔も
    心を動かす要因だが
    神様がくれたのよって言う時の誇らしいような顔が!
    こんな表情で言われてしまっては
    あげないわけにはいかないよ〜
    気になって子どもに
    もし同じことが起きたらどうするの?って質問してみる
    でもまだ幼稚園児だから
    あげなよというのも酷かな
    そんな気がして
    (今は落ち着いてるからこう言えたが
    実際にこうなったらあげなよって言ってしまう)
    ◯◯ちゃんのだからあげなくてもいいんだけどと
    前置きをして再度聞いてみる
    すると あげるよ! と即答だった
    おおー!!
    あげないかと思っていてゴメンよ〜
    親としては嬉しい答えに小躍りしていると
    ようちえんのなわとびはあげない
    おうちのだったらすぐあげるよ
    と付け足しがあった(笑)
    幼稚園のは特別なんだ
    それもなんだか嬉しく感じて
    えらいねぇ!!って激しく褒めておいた

    きっと子どもも
    最初はごちゃごちゃの気持ちになったのだろう
    最後にりえちゃんの

    むねが きゅんと した。

    と読んだところで子どもに止められる
    きゅんってどこにかいてあるの!?
    ここだよって指差す
    きっと自分が感じた気持ちってこれかなって
    目で確かめたかったんだと思う
    目に見えないものを誰かが教えてくれる
    そんないい体験ができて良かったなと思う
    あまんさんの書く文章は
    ちょっとした仕草とかも微笑ましくて
    子どもの心に残っていくのかもしれない

    • nejidonさん
      えほんのむしさん、こんばんは(^^♪
      いつもたくさんのポチをくださって、ありがとうございます!
      この本は、レビューを載せたのも忘れていた...
      えほんのむしさん、こんばんは(^^♪
      いつもたくさんのポチをくださって、ありがとうございます!
      この本は、レビューを載せたのも忘れていたほどで、そんな古いものまで
      見つけてもらえただけでもありがたいやら嬉しいやらです。
      おかげで私も、何だか新鮮な気持ちで読み返してしまいました・笑

      えほんのむしさんのレビューは、いつもお子さんとのやり取りがちゃんと書いてあって
      そこが読んでて楽しいです。まるで目に見えるかのよう!
      私も子育て現役中だったらそんな風に書けたのに、、、と羨ましくもあります。
      また素敵な本に出会えたら教えてくださいね!
      2018/02/06
    • えほんのむしさん
      nejidonさん、初めまして!
      こちらこそフォロー承諾&いいね!をありがとうございます♪

      上の子の時にあったいろいろなことを忘れて...
      nejidonさん、初めまして!
      こちらこそフォロー承諾&いいね!をありがとうございます♪

      上の子の時にあったいろいろなことを忘れてしまい、下の子の時には何か残しておきたい!と思って始めました。
      文才がないのでnejidonさんの想像力でカバーしていただく形となりますが、アホな親子の読み聞かせをこのように言ってもらえるのは、とっても有り難いことです。
      私、nejidonさんのファンなのです!
      絵本界で有名な方などを全然知らない状態で手当たり次第読み始めたのですが、この短期間でいろいろわかってきたのはnejidonさんのおかげだなぁと思っています。
      いつも作者やその絵本の背景などとても詳しく書かれていて、読み聞かせをした時の子どもの反応なども自分の子どもに読む絵本の参考になっています。
      こちらこそ素敵な本をこれからも教えてくださいね!

      下の子はまだ日本の昔話は絵が好きになれないようで読めないんです。
      いつか抵抗なく読めるようになったら、またnejidonさんの本棚を改めて見直しにいきます。
      文字にして残しておいたら実現できそうな気がするので書いてみました(^_^;
      いや、まだ全て見終わってないんですけどね。
      nejidonさんの本棚は見応えがあって、見に行くのが楽しいです。

      こんな人でよかったら、今後もよろしくお願いします♪
      2018/02/08
  • あまんきみこさんについて調べだしている。昨日、あまんきみこさん原作の人形劇『きつねのおきゃくさま』を次女と観た。この『きつねのかみさま』を図書館で借りて読んでいる。『おにたのぼうし』もあまんきみこさんなのか!やさしさの中に考える部分もある。しばらく『あまんきみこ』さんの事を調べようと思う。

  • りえちゃんは、
    きつねたちの かみさまに
    なったのよ。
    そのわけはね……

    酒井駒子さんの絵が美しく、異界に誘われるようで
    絵本カバー折り返しの上記の文も怪奇ものの童話なんではないかと勝手に想像してしまったのですが、なんとめっちゃかわいい話でした!
    酒井駒子さんの絵って、パステルと鉛筆のタッチでありつつ印象派の油絵のようでもあって、そして歩いたり走ったり跳び跳ねてる瞬間を切り取ったような、シャッタースピードのすごく速い絵です
    その瞬間の前後の動画が見えるような鋭い絵と、平易なのに個性があって、ちょっととぼけたような語り口の、あまんきみこさんの文章もすてきです
    きつねの子の、目を細めた笑顔の見上げてる姿、かわいいなあ
    なかよくあそぶ、にんげんのきょうだいもかわいい、かわいいに溢れていた作品でした
    でも、怪奇ルートもちょっと見てみたいかも
    一緒に遊んでいるうちに、晴れているはずなのに雨が降り日が暮れているはずなのに明るいままで、
    遊ぶ子達のシルエットがすべてかわいいきつねになってしまう、いつまでもいつまでも遊んでいる、そんな話もいいんじゃないかな

  • きつねがかわいかった。しっぽがふわふわしていてかわいかった。
    きつねのりえちゃんは、きつねのかみさまに、みんなでなわとびができますようにっておねがいした。そしたら、なわとびが公園の木のえだにかかってた。なわとびには「りえ」という名前が書かれていた。実は、人間のりえちゃんのなわとびだったから、おどろいた。きつねが神様っていう話だと思ったら、りえちゃんが神様だった。
    ぼくも、きつねとなわとびしたい。そのきつねが、ばけておどかすきつねじゃなかったら。
    りえちゃんのリボンがかわいい。弟のけんちゃんが、いそいだときに、のこっていたケーキを口におしこんだのが、ぼくみたいだった。(小3)

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著者プロフィール

1931年生まれ。児童文学作家。1968年にデビュー作品集『車のいろは空のいろ』が日本児童文学者協会新人賞および野間児童文芸推奨作品賞を受賞。以降、いくつもの文学賞を受け、多くの作品が小学国語の教科書に掲載されている。2001年に紫綬褒章受章。京都在住。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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