子どもが見えない

  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591085509

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  • 現在(といっても少し前だけど)の子どもが
    どんなことを考え,感じ,どんなことを求めているのかが書いてある。

    大人の世界と変わらない複雑な人間関係,
    心の中の葛藤が描かれている。

    人を殺したいと思うことがある,
    誰もわかってくれない,理解してくれない
    親の期待,プレッシャー,いじめetc.

    大人も子どももあまり変わらない。
    ただ,大人と違って語彙や経験が少ないから
    誰かに伝えるすべがない,処理する技術がないから困る

    そして,大人が思っているほど子どもは馬鹿じゃない。
    この本に書かれているように,
    なぜ生きるのか,死とは何かを考えたりする。

    生活をスムーズに送るために
    突っ込んだことをいわないとか,
    当たり障りのないこというだけの関係,

    グループ間の優劣,どこに属すか
    そのグループにいるためには何をしなくちゃいけないのか
    みんな考え行動している。

    それなのに大人は
    子どもの割る面ばかりを見て,
    排除して文字通り清廉潔白な子に育てようとする。

    そんなことが書かれていると思います。


    個人的には,
    大人が子どものことをわかってない,見ようとしないだけだと思う。

    そして何かにつけて危険だから,まだ早いといって成長する機会を奪ってしまう。失敗してそこから学ぶという実践というものがとても大切なのにその機会が奪われてしまうから子どもが成長できない。

    子どももいろいろ考えている,
    生,死,人間関係とかを自分なりに。

    この社会に生きていくのにはとても大切なのに
    子どもはそれを知りたいのに
    決まった答えがない,
    真剣に考えて受け答えるのがとても大変
    大人は自分のことでいっぱいいっぱい

    などの理由で子どもに向き合わない。
    勉強しろ,なんでできないんだ

    など大人都合であしらわれて
    一人抱え込む。

    個性,個性と言いながら
    みんな違ってみんないいといいながら

    心の中では認めてない

    自分たちの希望を押し付けている部分がある。
    そんな大人たちに辟易しているのが,
    しわ寄せを食らっているのが子どもなんだ

    そう思う。

  • 2007.9

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