- Amazon.co.jp ・本 (487ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591090909
感想・レビュー・書評
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Webで公開された読書日記。
もし、彼女がこんなにも繊細でなければ、あのような決断をせずにすんだだろうか。
日記の後半部分は痛ましいが、共感するところがとてもある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
衝撃だった。
途中、彼女の世界、たとえば、人形とか昆虫とか怪獣とか、マゾヒズム、エログロなど、正直言って私には理解しがたく、一歩ひいて日記を読んでいた。
でも、読み進むにつれ…彼女は、あまりにも繊細で誠実で、この現実世界では呼吸をするのさえままならなかったのではないか。苦しくて苦しくて、本の世界の中にいるときだけ、自分らしくいることができた。そんな気がした。
読み終えて一晩経っても、その余韻に自分が戸惑っている。 -
彼女はきっと本物だった。
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実在した女性の編集者が自殺するまでのWeb日記の書籍化です。フィクションではありません。
日常と読んだ本の描写が交差する日記。題名も作家も知らない本の連続登場に、そして入手不可能な本の多さに悶えた。なんて危険そうな本たち…!わたしも読みたいよ。
でも自殺はいけない。最後の日記を見て本当にそう思った。いくら責任を負わないように、と書いたって、だめだ。 -
とても眩しくて、誠実で、目がそらせない。
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2009年9月19日読了
私と同じ歳なのに私の何倍もの読書量に驚く。
まして彼女は先に死んでしまっているのに。
本になったおかげで彼女のことを知れたんだけど、
本になってしまった彼女は誰かに読まれるたびに苦しみ、命を絶ち続けることになってしまった。
もともとメンタルヘルスに変調をきたしやすい人だったようだけど、転職後の壊れ方、スピードは尋常ではない印象がある。
○日新聞出版局のその辺の管理体制はどうだったのだろうか、はてさて・・・? -
とくべつな本。
私にとって、聖書のような。 -
「私は、一方的に見られているだけのものではないということ、そして私はあなたを見、あなたもまた私によって裁かれるということを。あなたにはその覚悟があるのですか。あなたはそれほど美しいのですか。」
夭逝した若手女性編集者のウェブ日記。
決して楽しくは無いのだけれど。
それでも目が離せない流れ。
途中で苦しくって、苦しくなって、救いは果たしてあるのか?
ないようで、あるのかもしれない。
興味深い本がいっぱい。
私は一体一生で何冊本が読めるのかな。
【7/4読了・初読・市立図書館】 -
別世界の人だと感じた。
常に考えていた人。
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奥歯さんという物語、あるいは奥歯さんという先のない図書館。奥歯さんはこの世にもういない。
けれど、今も物語りの中に確かにいる。
圧倒的な感性と震えるような言葉をつむぎ続けている。