- Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591094334
感想・レビュー・書評
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数々の書店を経てジュンク堂池袋本店副店長として働く田口久美子氏が書店の仕事について綴ったエッセイ。
好みの問題ではあるが、語り口がよく言えば軽妙、悪く言えば軽薄で私には読みづらかった。また、アメリカや韓国の書店事情やアマゾンに代表されるオンライン書店の話など、興味深い内容であるにもかかわらず、「多分こうだったと思う」というあいまいな書き方が多いのも気になった。もとはブログに掲載していた文章を書籍化したものなので、そのあたりに原因があるのかもしれない。
後半の新宿店開店準備や他の書店員たちを紹介するくだりはまずまず面白かった。以前働いていたリブロとジュンク堂の選書方針の違いや開店記念トークイベントの采配、分野ごとの選書方法など、書店を作り上げるというのはこういうことなのか、と興味深く読んだ。
本書の刊行年は2006年。当時よりさらにオンライン化が進み、リアル書店は厳しい経営状況が続いているだろう。一購買者としては、オンラインの便利さも享受しつつ、書店員さんたちが一生懸命選んだ棚をながめながら、思いがけない本との出会いを楽しむ場がこれからも存在してくれることを強く願っている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
以前から気になっていた一冊。
著者の田口さんはジュンク堂池袋本店副店長。1973年に
キディランド八重洲店で書店員としてのキャリアをスタート
して、76年に西武百貨店書籍販売部門(現在のリブロ)入社、
各店を経て池袋店店長。その後、現職に。
一言で言ってしまえば、リブロ、ジュンク堂での内輪話。
リブロとジュンク堂の運営方式の違い、「客注」に対する
書店員の本音、本棚の作り方など、本好き・本屋好きには
興味深い話がてんこ盛りで、おとぼけタッチな書き方とは
裏腹になかなか読み応えがあった。
本屋に行く楽しみが確実に一つ増えたし、本屋に行って
店員さんにも話しかけたくなってしまった。 -
<u><b>なぜ本屋さんにならなかったんだ!!</b></u>
<span style="color:#cc9966;">本屋さんの棚には、私たちの未来がつまっている-。書店の店頭で日々奮闘する若い書店員たちの「右往左往」を書きとめた一冊。本屋さんの事件簿、大型書店オープンまでの道のりなど、書店の裏話が満載。 </span>
この本を読んで、本気で本屋に転職しようか悩んだ。
本屋さんのプライドや書店の裏側をたくさん見ることができる。本屋ってアツいな!かっけー!!「本」に少しでも興味がある人にはおすすめ。
現在は、文庫化されてます。(ちくま文庫) -
店長の著者が綴る書店、出版界の変化や販売の方法、書店員の奮戦記。書店の日常や、その中で起きる小さな騒動などが、ユーモアたっぷりに書かれている。困ったお客様のこと、より魅力的な棚やPOPの作り方、デジタル化が進む書店業界の事・・・。書店の舞台裏をのぞいてみませんか。
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書店という商売は、何故か神秘的で崇高で不思議な魅力を秘めている。
いつもお世話になっているジュンク堂の裏側・本音・秘密にちょっと触れられた気がする。 -
本の流通や棚づくりなど書店のお仕事について面白く読んだが、この著者の語り口はあまり好きじゃない。
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書店員さんの仕事、業界ネタ、苦労、棚の作り方。一般人なので難しいところもあったけど勉強になりました。小売ならではの肉体労働と大変なお客さんなんかは共感しやすい。改めて、リアル書店含め書店員さんを応援したい!
ただ、エッセイは文章に著者の人柄が出ますよね。内容は興味なかったけどこの人間味が好きだ!、って多い。この本はそこが…。 なんとなーく、文章のときどきに、高飛車?嫌味?な印象を受けました。 -
巨大書店ジュンク堂の副店長さんが書店のドタバタ日常を描いたエッセイ。やっぱりリアル書店は暖かいなあ、とほっこりした気持ちになります。
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書店員にも憧れる。図書館司書にも憧れる。力仕事と、理不尽なクレーム対応がいっぱい、というのもわかっているけれど・・・棚作りのこととか、ジュンク堂とその他の書店のこだわりとか。各文学賞のこととか。本屋さんに行きたいな。
2012/5/27読了