レ・ミゼラブル: ああ無情 (ポプラポケット文庫 420-1)

  • ポプラ社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591097083

感想・レビュー・書評

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  • 児童書向けなので色々省略されてますが、ずっと読みたくて図書館で借りました。この本しか置いておらず、手に取りましたが簡潔でわかりやすく情景も脳裏にきちんと浮かびました。当時の社会がどういうものだったのかもよく分かります。正義とは悪とは何だったのか。正義を名乗るものが悪であり、悪と名乗るものが正義であったと。人とはきちんと関わってないとわからないものですね。

  • 読みやすすぎた
    短く、簡潔にまとめられている。
    原本は長いらしいけれど、私はさらっとすぐに読み終わりたい派だから好みの長さだった。
    きちんと伏線が回収される
    舞台はフランス 
    主人公はジャンバルジャンという昔貧しすぎて兄弟のためにパンを盗みつかまった男。
    服役して釈放された後、村人たちに元囚人として、冷たくあしらわれていた時、ひとりの司教がとても親切にしてくれ、その恩を仇で返してしまったのにも関わらずなお慈悲深く接してくれた。その司教に学び、マドレーヌ市長にジャンバルジャンが姿を変えた後は財産を貧しい人に分け与えるなど人のために尽くした。
     人の思いやりは人を変えるんだと思った
    ジャヴェールはジャンバルジャンをどこまでも追いかけてくる警察で法が全てだという考えだったけれど最後には主人公の生き方に心動かされた。


    情けは人の為ならず 自分の為なんだ
    何度も何度も私の母親が繰り返して言い聞かせてくる言葉。まさにそれが証明されている話だった。

  • 尊敬する中学校の時の先生が図書だよりの中でオススメの本として紹介していたのが【レ・ミゼラブル】だった。
    意気揚々と本屋に買いに行くと、文庫で全5巻の大ボリュームに僕の読書意欲はへし折れてしまった。
    月日は流れ、ちゃんと文庫本を買って読んだのは、大学生になってから。
    当時のフランス史を背景に進んでいく物語に途中挫けそうになりながらも何とか5巻全てを読み終えたのは、今でも自分の中では大きな経験だったと思う。

    映画に感化された訳じゃないんだけど(←ここ重要!)、本屋に立ち寄った際に、目に飛び込んできたのがこの一冊。

    「あの大ボリュームの全5巻が、子ども向けにどうやって1冊にまとまってるんだろう?」

    こんな単純な動機で手に取った。
    読み終えてみて、物語の風味を失わずに、ここまでスタイリッシュにできるものなんだと、感動。

    子ども向けに書くのって実は一番難しいことなんじゃないかって改めて思った。

    久々に文庫本を読み返したくなってきたな~

  • これぶっちゃけ抄訳本です。それも児童向けの。妹が「レ・ミゼラブル読んで感動した」と言ってたのだが、私が読んだのは小学校高学年の時だったのでどんな話だったのか忘れてしまっていた。それで10年ぶりくらいに読み返した。
    一人の神父の親切が一人の男の心に更生の気持ちを芽生えさせ、その男の愛情が一人の少女の運命を変えてゆく。愛は親切な行いという形をとって人から人へ、伝わっていく。数珠つなぎに。そう思うのは楽天的すぎるだろうか?人は愛(≒親切)の力を信じる人と信じない人に別れると思う。前者は親切な行いが持つ不思議なほど大きな力を知っている。後者は愛の代わりにお金や権力を信じるのか、それとも何も信じないのだろう。私は自分が前者の人間だと思っている。マザーテレサの生涯が尊いのは、徹底して愛の力、そして親切な行いの力を信じ続けた所にある。

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