チェリー

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著者 : 野中ともそ
  • ポプラ社 (2007年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591098929

チェリーの感想・レビュー・書評

  • 人に惹かれて愛するってこういうことなんだろうなって思った。チェリーのように甘酸っぱくて幸せで切なくて純粋なお話。でもどこか入りきれないのは、私の心が濁って澱んでいるからだろう。いつか心の掃除が出来たら読み返したい。

  • 中学生の僕がアメリカで、老婆モリーと過ごした日々。甘酸っぱいチェリーパイが食べたくなる。みんなを喜ばせるのではなく、いちばん喜ばせたい誰かを喜ばせたい、と語るモリーの言葉が胸に響きました。

  • 少年時代の思い出と言って片付けるには,あまりにも心に刻まれた記憶.叔父と共に再訪したアメリカで,ショータは緑の家に住むモリーと出会う.魔女退治に来たはずが彼女の純粋さ,優しさ,思いやりに触れ,祭りや海賊船や花火の体験を共有することで絆を深めていく.読んでいて,妖精やハーヴェイ・ジュニア,チェリーパイ,魅力的なものに包まれた幸福な時間を過ごせて楽しかった.

  • まさかと思ったけど、こうゆう形の愛もあるんだなぁ。素敵。
    とても胸が苦しくなるけど、それと同時に駆け抜ける爽やかさがなんとも心地いい。
    モリーの優しさ、可愛さ、そして奥深さ。ずっと読んでいたい。この世界から抜け出したくないと思いました。

    いちばんかっこいいのは、自分のてのひらの中身を意識しないこと。

    モリーの素敵さの真髄は、ここにあると、だから素敵なんだなぁと、しみじみと感じる本でした。

  • よかった!本当によかった!
    胸が苦しくなるよさ。アメリカンカントリー風西の魔女が死んだかつ夏の庭。内容的には全然ちがうんだけど、あんな読後感。よかった。

  • 少年と老女。舞台はアメリカ。さくらんぼの州。
    魔女たいじに付き合って渡米したショウタは、ハーヴェイ・ジュニアを相棒にもつモリーに出会う。
    70歳とは思えない無邪気さと自由なこころを持つモリーに、13歳のショウタは惹かれていく。

    老女と青年の恋を読みたくてすすめていただいた。最初はちょっと違うと思いつつも、主人公のまわりの環境やモリーのキャラクタがおもしろくて読み進めた。すごく好きな物語だった。
    冒頭に出てくるこいびとはプーカじゃなかろうな…と若干ハラハラしたが余計なお世話だった(笑)。

    砂漠のトレイラーハウスは、どこまでも自由なイメージを与える。モリーのこころは自由な空にいる。チェリーパイ、食べたい。

  • いい本に出会えてよかった。

  • 初恋物語、なのかな。

    通常の初恋とはうんと年の差のある、でも色あせない「少年時代の恋」の話。
    少年のころ、ひと夏を過ごした「さくらんぼの州」を再び訪れた大人になった「僕」が、「何もうしなっちゃいない。消えることなどない」と夏を思い出すラストがしみじみと良かった。

  • 読んでる最中は最高のチェリーパイを食べてる様な、何もかも甘酸っぱい話にうっとりとし、読み終わった後は、そのパイをもう二度と食べることができない様な、切なさを覚えます。が、食べたら(読んだら)その甘酸っぱさ、美味しさを一生忘れない話だと感じました。

  • 両親の離婚で、アメリカで幼少期を過ごした祥太は日本にかえってきた。

    慣れない生活に言葉。キコクシジョとバカにされ、戸惑う日々。

    夏休みに、伯父が元妻の義母に貸している家に行って、出会ったモリー。

    風変わりで少女みたいに真っすぐで純粋なモリーと過ごした日々。

    少年時代に経験した、オトナになっても決して忘れない日々。
    祥太がモリーを愛したってのはちょっと話し的にぶっ飛びすぎちゃったけど。
    なんか現実味が薄くていまいち読みにくかったけど、読み終わるとああ、こんなのもいいかもね、ってなる)^o^(

  • 図書室のお姉さんお勧めの一冊。 あたしはこの本を読んで、野中ともそさんの魅力にはまった。 少年やおばあさんのこと、語ることは沢山あるけど、 とりあえず一言、
    チェリーパイが食べたくなります!

  • 読みすすめるほどに、魅せられた本。こういうの、大好き。
    ショウタ、モリー、個性あふれる登場人物たちに、ちりばめられる媚薬のチェリー、チェリー、チェリー。
    こういう世界を自由に自然に紡げるひとってすごい。「こいびと」とか他にも、結構漢字をあえて平仮名にしてる言葉遣いも、やわらかさが滲み出ていいなぁ~。
    前にも一度気になってて借りたけど、読めずに返したので、リベンジしてほんとに良かったー(*^。^*) 手元におかなきゃ・・・

    心に染みる言葉がいくつもあって絞れなかったので
    こっちにピックアップ

    P131
    『どうしてこの国の女のひとは、年をとると貫禄たっぷりに変化を遂げるのだろう。まじまじと写真を見つめながら、移動遊園地にあったびっくり鏡を思い起こす。ベレニスもからだが自由に伸縮して写るあの鏡を、くぐり抜けたのかもしれない。』

    P238
    『今このとき、いちばんたいせつに守りたい現実だ。』

    P252
    『す、すきになった。だから死ぬな
     それは、これまで生きてきた十四年間のなかで、いちばんかっこ悪くておおげさで情けない告白だった。ちくしょう、こんなときにもっと気のきいた台詞はないのかよ。自分を呪うが、ぼくの語彙はもともとひどく少ないのだ。
     日本語も、英語も。感情を翻訳す言葉はことごとく。』

    P269
    『会っている時間の一瞬一瞬は、モリーの煮込む秘薬のように濃く深く凝縮されていく。甘い時間は、とろとろとぼくの胸でたゆたいつづけた。』

    P272
    『何かをしてあげたい。そう思う人が目の前にいたら、理由なんて関係なく心がうごく。行動がつづく。そのことで幸せになれるのは自分自身なのだと、無言で教えてくれたのはモリーやサラであり、鳥男であり、ウェルズさんだった。』

    P293
    『何もうしなっちゃいない。消えることなどない。一途なあの夏のおもかげは、ずっと。
     胸のひだが灼けるように痛んだ。その奥から幸せな感情が押し寄せてきて、土と緑のむせるようなにおいのなかで、おぼれそうになる。』

  • ファンタジー?苦手かも・・
    とか思いながら読み進めるとどうもそうじゃない。読み進めるうちにハマりました。
    おとぎ話のようなモリーとの生活、日本でのリアルな生活のコントラストが素晴らしい。一回日本に戻った後、なぜかすぐにはアメリカへ発てなかったショウタの気持ちもなんとなくわかるな・・。
    チェリーパイとか、ヨーグルト・チェリーとか、食べ物の描写がとにかくおいしそう。さくらんぼの甘酸っぱさが伝わってくるよう。
    ラストは切なかった。
    さくらんぼの州って実在するのかな?こんなフェスティバルがあったら行ってみたいよ。

  • 雰囲気的に、「西の魔女〜」に似ていると思った。
    ファンタジーに近い感じ。
    途中まですごく面白かったんだけど、あまりに唐突な展開にびっくり。
    最後はすごく切なかった・・・。

  • 夏休みの話がメインなので今の季節に呼ぶのがオススメ
    舞台がアメリカで登場人物も外人が多いためか、外国の児童文学を読んでいるような錯覚を起こしました。
    チェリーパイが食べたくなります。

    装画:瀬藤 優さん
    装丁:緒方修一さん

  • 少しひねくれた思春期の男の子と、アメリカの片田舎の町に住む、魔女と呼ばれるおばあさんとの純愛の物語です。
    読み始めのうちは、正直そこまで面白いとは感じませんでした。
    ショウタとモリーの最初の夏が終わったあたりから引き込まれていきましたね。
    物語が単純に、少年時代のひと夏の貴重な時間、にとどまらなかったところから、
    この作品の魅力が生まれてきたのではないかという気がします。
    モリーという、稀有な精神を持った、けれどもこれから死に向かっていこうとする女性と、
    ショウタが人生をかけてともに生きていこうとしたこと、そしてそこから見えてきたものこそ、
    この物語の中で語られようとしたことなのだと思います。
    どうぞ、最後まで読んでみてください。

  • 複雑な感情を「言葉にしてしまう」ことは、言い換えるならば心の「総括」です。読書もまた・・・続きは→
    http://blog.book-ing.co.jp/tomoo/2007/11/post_33b7.html

  • 心が自由な大人というのは、生きにくいし周りの人もたいへんだけど、素敵だなあ。
    モリーは私の頭んなかでは水森亜土のイラストふう。永遠の不思議少女。

  • 伯父さんのアメリカの家に住みついてしまった魔女(伯父さんの
    前妻の母モリー)を追い出すため、ショウタは伯父さんと一緒に
    アメリカ北西部にあるさくらんぼの町に向かいます。
    魔女退治に向かったはずのショウタはその魔女に恋してしまい・・・

  • 両親が離婚したため、母親と一緒にアメリカから日本に戻ってきたショウタは、「帰国子女」とバカにされて日本の学校生活になじめないでいた。そんなショウタを、夏休みを使って叔父がアメリカの小さな町に連れて行ってくれる。そこには、叔父の持ち物でありながら、彼の元妻の母親という血縁的には赤の他人の老女、モリーが住んでいた・・・・。
    純粋で変わっていて、さくらんぼのお菓子作りがとってもうまいモリーがとても愛らしい。
    野中ともその『宇宙でいちばんあかるい屋根』、梨木香歩の『西の魔女が死んだ』なんかを思わせる、あたたかで瑞々しい香りのある物語だ。
    すごく、やさしい気持ちになる。

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チェリーの作品紹介

伯父さんのアメリカの家に、「魔女みたいなひと」が住みついてしまった!ぼくはずうずうしい「魔女」を追い出そうと、頼りない伯父さんといっしょにアメリカへむかった。ところが、いざその家についてみると、そのひとは人見知りで、やせっぽちで、正直で…、あの時、ぼくの知らない心がどきどき動きはじめた-。涙がとまらないすてきな恋の物語。

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