菅原伝授手習鑑 (橋本治・岡田嘉夫の歌舞伎絵巻(3))

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著者 : 橋本治
制作 : 岡田 嘉夫 
  • ポプラ社 (2007年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (52ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591099537

菅原伝授手習鑑 (橋本治・岡田嘉夫の歌舞伎絵巻(3))の感想・レビュー・書評

  • 2007年に出版された、絵本風のジュニア向きの歌舞伎紹介シリーズの一冊。だ、そうなんですが、これ、ジュニア向きと言えるかどうか(笑)。
    絵柄といい、ざっくりばっくり快刀乱麻な語り口といい。ジュニア向けの仮面をかぶった大人向け…と思えるんですけどね。

    橋本治さんが文章を書いています。
    歌舞伎の名作たち。
    それも、どれもこれもエライコト大河ドラマな長い物語を、絵本にしてみました、という趣向です。
    なんだけど、絵本と言ってもけっこう文字が小さくて、ちゃんと書いてある。面白い。
    でも、確かに、絵本になってるから読み易いし、なんとなくビジュアルイメージがついてくるから、迷子にならない。なるほど、という作りの本ですね。

    菅原伝授手習鑑、というおはなしは、「すがわらでんじゅてならいかがみ」である、ということと、「菅原道真の話である」、ということ以外は知りませんでした。
    この本を読んで、演劇的な旨みが想像付きます。そして、なんていうか、「小説的」「文学的」ではなくて、「演劇的に、どんなふうに面白いのか」ということが浮かんできます。
    面白い本でした。

    ###########備忘録に、ざっくり言うと。###########


    ●●●三兄弟のおはなしです●●●
    梅王丸・松王丸・桜丸、という三つ子が居まして。
    梅王丸は、菅承相(=まあつまり、菅原道真のことですね)に、仕えています。菅承相さんは、権力者で、書の名人で、良い人です。
    松王丸は、藤原時平(=読みが違うけど、実在らしい藤原時平と同じ名前)に、仕えています。この時平さんは、権力者で、悪い人です。
    桜丸は、斎世親王(=架空かな?)に、仕えています。

    梅王丸・松王丸・桜丸、三人はみんな、良い人なんですね。

    なんだけど、仕える人が違うので、悲劇になっていきます。
    ある意味、この三人の物語とも言えます。


    ●●●菅原道真vs.藤原氏の、権力争いのおはなしです●●●

    さて、それから。
    藤原時平は、悪い人で、天皇から実権を奪おうとしています。
    良い人である、菅承相さんと対立しています。

    唐の使者が、絵描きを連れてきて、天皇の肖像画を描きたいという。
    ところが天皇は体調がいまいち。
    時平「俺が代わりに書いて貰おう」
    菅「そりゃないでしょ。弟の斎世親王にしよう」
    みたいな対立。


    ●●●菅原道真と言えば、書道ですね。外伝的に?そんなおはなしも●●●
    菅さんは、有名な、書道の達人なんですね。
    で、書道の奥義を誰かに伝えることになる。
    誰が選ばれるのかな、と思ったら。
    武部源蔵さん、という、かつて仕えていたけど、勘当した男に伝えるんですね。
    この武部源蔵さん、宮仕えしてない、しがない寺子屋の師匠さんなんですね。
    なんだけど、才能と、多分人柄がふさわしい。
    どうして勘当されたかというと、菅さんの家来同士で、義理の悪い恋愛をして駆け落ちかなんかしちゃったんですね。奥さんが戸浪さんという名前。
    で、奥義は伝授するけど、勘当は解かない。


    ●●●恋愛から事件発生、菅さん、失脚&流罪●●●
    斎世親王が、菅さんの娘と恋仲なんですね。
    で、これがまあ、良く判らないけど、まずい関係なんでしょうね。
    密かに付き合ってます。
    手引きを、斎世親王に使える桜丸が、つとめています。
    ところが、逢引きが発覚しそうになって、思わず斎世親王と娘が逃げちゃう。
    で、行方不明の大事件。

    これが引き金になって。
    なんだかんだ、菅さんが悪いこと企んでるぞ、という、でっちあげ。無論、首謀者は時平さん。
    遠い九州の太宰府に流罪確定。
    新幹線の無い時代ですから、大変ですね。

    菅さんと、お... 続きを読む

  • 美しい挿絵でした
    小太郎、千代、松王丸の段の所に、いろは歌が隠されています

  • 今月の花組芝居公演「菅原伝授手習鑑 ~天神さまの来た道~」の予習!絵が美しいのだ。

  • 帯文:"絵本で読む歌舞伎名作" "歌舞伎はじめての人も、もっと歌舞伎を楽しみたい人も…"

  • 松王丸、千代、小太郎親子に注目して考えると、家族の絆の深さに感極まってしまいます!!登場人物がたくさんいて最初は戸惑うけど、読んでるうちにどんどん引き込まれて行きました★

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菅原伝授手習鑑 (橋本治・岡田嘉夫の歌舞伎絵巻(3))の作品紹介

『仮名手本忠臣蔵』『義経千本桜』と同じ作者たちによって書かれた『菅原伝授手習鑑』は、「天神さま」として祀られている菅原道真を主人公とした物語です。学問の神さま、菅原道真が、悪魔のような藤原時平にだまされて、怒った末に雷になって復讐をします。さまざまな人間達が活躍する、とてもおもしろい物語です。どうぞ体験をしてください。

菅原伝授手習鑑 (橋本治・岡田嘉夫の歌舞伎絵巻(3))はこんな本です

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