月のうた

  • 154人登録
  • 4.03評価
    • (27)
    • (40)
    • (19)
    • (1)
    • (1)
  • 44レビュー
著者 : 穂高明
  • ポプラ社 (2007年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591099551

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

月のうたの感想・レビュー・書評

  • 月がつなぐ親子の話

    しすかに横たわるあたたかさがよかった

  • 読了後に余韻が強く残る家族の物語。
    章ごとに分かれた人物たちの心模様が読みやすい。
    そして章ごとに読むと人物たちの本心が垣間見える。
    そんな不器用で衝突ばかりの家族がイジらしく愛おしい。
    読み手が優しく見守る形になる構成や、内容の深さや現実など熟読して読むことが出来た本。

  • そっかこれも月の本だったんだ。
    すっかり忘れてた。
    眼鏡かけて星見るとこだけは憶えてたなあ。
    そうそう月は同じとこしか見えないんだよね。
    すっかり忘れてた。

  • 小学四年で母を病気で亡くし、2年後、大好きな祖母も亡くした民子。その民子と彼女を取り巻く人達との話。民子目線の章から始まり、継母、亡くなった母の親友であり、民子の幼馴染の母でもある女性、そして父親目線の章へと続く。各章の主人公だけでなく、祖母、幼馴染、伯母、従兄など、たくさんの人が民子をいつも側で温かく見守る。月のように…216ページとボリュームとしては少なめのページ数から伝わってくるものは、とても大きい。中学生の姪に勧めてみようか…

  • いい話を読んだなぁ、って素直に思える小説だった。読み心地最高!毎日、月を見て歩きたくなるぞ。

    ある家族の物語である。その家庭では妻であり母であった人が肺がんで亡くなっている。そこに若い女性が嫁いでくる。当然その家族には不協和音が生じる。で、その不協和音がどう静まっていくのか?美しい和音になっていく過程を家族を構成する個人個人の目線(一部外野目線含)で追いかけていくテーマで描いた4編からなる短編集である。

    日本人にとって理想の家族とは「サザエさん」一家であったり、「ちびまる子」一家であったり、「東京バンドワゴン」一家であったりするんだろうけど、この作品の一家も、これら理想に匹敵するくらい素晴らしい家族なんじゃないかなと、むしろ現代日本にはこういう家族形態こそが目指すべき姿となるんじゃないかな、と思えてくる。

    娘の民子の健気さが実にいい、賢くて気配りができてしっかりしてて、でも実は張りつめて生きているので相当しんどくなっていて…
    天然系の後妻宏子も、母親の親友とその息子(民子のBF)もいい味出しているし、どしんと構えた民子の祖母や宏子の母親も素晴らしいが、この作品集のキモはやっぱり民子である。娘育てた経験のある男は、マジで健気さに震えるぞ!

    そして、情けない父親像がまた…、物語後半で赤ん坊に名前を付けることになるんだがそのセンスときたら…、民子が嘆くのもムベなるかな。けど多かれ少なかれ、世の父親はこういう風なもんなんだろうなぁ、俺含め。

  •  一つの家族の話です。娘、継母、母の友人、父親、いろいろな目線で綴られていきます。それぞれの人の想いを読み進めるうちに、この家族の絆が浮かび上がってきます。おばあちゃんの思いが泣けました。
     女って強いなって。いやいや、強い女がたくさん出てきます。

  • 配置場所:広3図書
    資料ID:93073422
    請求記号:913.6||H

  • 「月のうた」穂高明◆新しい母親、親戚のお兄ちゃん、幼馴染の男子…。主人公・民子の周囲で変わりゆく関係と変わらない関係。著者のデビュー作だそうです。部分部分ではきれいなところもあるのですが、全体的に予定調和というか、どこかで読んだ話を繋いだような印象が拭えぬまま終わってしまった。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:913.6||H
    資料ID:95070482

  • 十五夜読書にて。
    ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作。
    4章からなる作品ですが、各章のタイトルも月にちなんだタイトルがつけられていて素敵です。
    章毎に視点が変わり、視点が変わることで登場人物達のそれぞれの思いが浮かび上がり、温かく絡み合っていく。
    何か大きな盛り上がりがあるわけでは無いのですが、ただただ静かに紡がれていく物語がすっと心に入ってきます。
    作中で描かれる月夜の下での様々なエピソードがとても良かったです。
    思いがけず良い作品に廻り合えました。
    是非月の綺麗な夜に読んでみて下さい。

  • お母さんをガンで亡くした少女の成長と周辺の人々からの目線で書かれた話。

  • 数年前に穂高さんの本に出会って
    ずっと読みたくて
    タイミングをはずしてここまできた一冊。

    今の私にはこの本が必要で
    読み切ることができて良かったと本当に思ってます。
    欲してるものとか
    正直自分ではよくわからないけど
    自然と手にとっていて何とも言えない気持ちです。

    母親・美智子はガンで亡くなり、
    父親と
    再婚相手の宏子と
    老人ホームで亡くなった婆ばと
    美智子の親友である祥子と息子の陽一と、

    そして美智子の子どもである、民子。

    不器用で愛のある家族の話です。

    繋がりのある短編で
    民子の目線からの「星月夜」
    継母の宏子の「アフアの花祭り」
    親友である祥子の「月の裏側で」
    父親からの「真昼の月」

    自分が年を重ねてきているからか、
    もちろん民子の話はぐっときましたが
    自分の感情が残っているのは継母である宏子。

    彼女は再婚相手であり、父親とも年が離れているし、
    料理もだめで、御惣菜ばかり買って、
    口調も適当で
    本当にダメ女として描かれていくのかと思っていました。

    親族たちに陰口をたたかれても
    負けない彼女は
    本当に幸せになるべきだし
    きっと幸せになれる。

    とにかく物語の真ん中には
    「終わり」と「始まり」が
    静かに横たわっていて
    それをしっかりと受け止めて行く民子の姿は
    周りのおとなたちよりも
    ずっと格好良い。

    と言うか、大人なんてそうなのかもしれない。
    年齢を重ねた分、
    いろんな感情や状況や
    思考が頭をぐるぐるしていて
    足踏みや躊躇をする。

    どんなに気をまわしても
    思っていても
    相手に伝わらないこともあって。

    でも、
    それでも
    相手を大事にする気持ち
    寄り添っていたい気持ち
    月と一緒に
    その気持ちと物語が進んでいきます。

    不覚にも泣いてしまいました。苦笑
    民子の発する言葉が
    的確で優しくて、思いやりがあって。
    そーゆーあったかさに触れる瞬間て本当に愛おしい。

    昔の私だったら読めなかったかもしれない。
    家族にも子どもにも感情移入できなくて。
    もちろん今でも完全ではないけど。

    月の裏側にいる大切な人たち
    優しく見守って
    そして微笑んでくれているんでしょうか。
    こんな季節なのに
    夜道でホットレモンを飲みたくなる一冊です。苦笑

  • ほっとするような、やさしいお話だった。
    1章は母を亡くした民子、2章は継母の宏子、3章は母の親友の祥子、4章は父親…と、視点が変わっていく。
    どの人物の感情も理解できて、読みやすかった。

  • 「本当のやさしさってのはね、自分のことは全部背負いこんで、きっちり落とし前をつける強さがないと出てこないもんなの。そういう覚悟がある人だけが他人に本当にやさしくできるの」

    登場人物の視点を変えながら、同じ状況を違う視点で描きながら、物語は少しずつ進んでいく。
    ”死”が絡んでいるのもあると思うけれど、其々が互いを思いやる気持ちにあふれていて、心に沁みる。

    伊吹有喜の本を好きだとここに書いたら、穂高明の本も好きかもよ!とここで教えて下さったので、読んでみました。ありがとうございます。(通勤電車で読むのは危険)

  • 主人公、民子を取り巻く人たちのそれぞれの視線で描かれた、やさしい愛情に満ちた温かい物語。

    成績優秀な民子は物分りも良い優等生かと思いきや、「伝統」という言葉を隠れ蓑にした悪しき風習など気にもしないし、机を蹴っ飛ばしちゃったりもする子で読んでいて胸がすかっとする。
    さまざまなことを受け入れる懐の深さと、物事を先入観なく見つめられる真っ直ぐな心を持っている民子のように、私も生きていきたいと思う。

  • 何度も涙がこぼれた。

  • 第1章は母を亡くした民子の目線。
    第2章は継母の宏子、
    第3章は亡き母の親友祥子、
    第4章は父親の目線で語られている。

    1章を読む限りでは継母どうよ、と思ったりしたが、2章ですっかり継母にシンパシーを抱いてしまった。
    祥子さんとその息子陽一君、母方の祖母婆んば、皆優しさの芯に強さを持っていて、民子を見守る感じがとてもいい。

  • 美智子が亡くなったあとに、娘の民子や後妻の宏子、親友だった祥子、夫が綴っていく話。
    なんとなくとっつきにくい文章かなぁと思ったけど、読んでるうちに涙が流れた。登場人物がみんな誠実な人柄を表していた。

  • 義理の関係、こんな風にうまくいくといいのに。
    ちょっとお父さんが情けないね。
    それに比べ、出てくる女性はみんな力強く生きているなね。

  • 小学5年生の時、最愛の母が癌で亡くなった。その2年後に父が再婚した。実母とはまったくタイプの違う天真爛漫な女性だった。中学生になった民子、継母の宏子、母・美智子の親友の祥子、父・亮太の視点で語られる。


    大きな事件が起こるわけではなく、強いけど揺れ動く民子の心、彼女を取り囲むあたたかい人たちとの交流が胸を打つ。民子の幼なじみであり、祥子の息子でもある陽一との関係がつかず離れずでステキだな。継母の宏子も、難しい立場にいながらも、頑なだった民子の心をほどいたかわいらしい女性だった。いろんな立場ではいるけど、誰もがいい人。ホッとする話だった。

  • とても心に染みた。久しぶりに。
    月が大きなテーマとなっていて、章ごとに登場人物の視点が変わる形式をとっている。

    天体や生物の話が度々会話の中に出てきて知的にも楽しめるし、何より登場人物のキャラクターがすべて愛くるしい。どんな人にも欠点はあるし、完全な人はいないから、だから憎めないのだ。そうそう、人ってこうだよなあ、って改めて感じさせてくれる。

    今は古臭いって思われることが実は人が大切にすべきものであったり、保守的な考えが人を救ったり、そういうことは案外たくさんある。民子はそれをばあばから肌で教わった人間なのだ。それを馬鹿にする人が多いけれど、どんなにテクノロジーが進歩しても日本人の根っこにはそういうものがあるし、欲しているんだと思う。

    図書館で借りたのだけれど、自分の手元に置いておいて、ことあるごとに繰り返し読みたいいとおしい作品になった。

    (20110322)

  • 母と祖母を失った女の子。
    継母の宏子さん、いつもそばにいてくれる男の子。

  • 月は見ている。
    悲しみも。喜びも。
    だからこそ、月は美しい。

  • この作品の中には、現代に生きる私たちが忘れかけている、人として生きるために必要な目には見えないものが言葉として表現されているように思います。ゆっくりでもいいから一日一日をていねいに生きようと思わせられました。
    ・「口の中に入れるもの、お腹に入るものがその人を作り上げるから、質素でもちゃんとしたものを食べろ」 P114より
    ・「本当のやさしさってのはね、自分のことは自分で全部背負い込んで、きっちり落とし前をつける強さがないと出てこないもんなの。そういう覚悟のある人だけが他人に本当にやさしくできるのよ。」 P117より
    ・「…生きていくことは自分で決めることを繰り返していくことなのだ。」 P124より

全44件中 1 - 25件を表示

月のうたを本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

月のうたを本棚に「読み終わった」で登録しているひと

月のうたを本棚に「積読」で登録しているひと

月のうたのKindle版

ツイートする