カレンダーボーイ

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 332
感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591100028

感想・レビュー・書評

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  • 目覚めたら小学五年生の時代にタイムスリップしていた。
    そしてそれを体験した仲間がいた。
    二人は2006年と1968年を一日ずつ繰り返して過ごし
    ある同級生の死を防ごうと奔走する。

    肝心の事件を回想という形ですっ飛ばされ拍子抜け。
    当然確信犯だろうけど
    やはり読みたかった。
    せめてガンガンの話だけでも。

    ラストは切ないがベストな結末だと思う。

    【図書館・初読・2/16読了】

  • ある朝目覚めたら・・・小学生のころの自分に意識だけがタイムスリップしていた。
    寝て起きると・・・過去と現代を行き来する主人公と幼馴染。
    二人は不幸にして亡くなった同級生の少女を救おうと「三億円事件」の歴史を変えようと画策する。小学生の身の上で一体どうやって事件に介入するのか?そして歴史を変えることで徐々に露呈していく齟齬。はたして計画が成功することでどんな結末を迎えるのか?

    いろいろと別のファクターは加わってくるものの概ねこんな感じ。
    「数えずの井戸」もそうだったけど、肝心の事件を直接描写しないという手法・・・ではあるんだけど、こっちはなんかうまくないなあ・・

    なんていうかな?途中で打ち切りが決まった連載漫画みたいな急展開です。なんか微妙に消化不良感が否めない・・・・

  • これもよかった。やはり小路さんブーム。おじさんたち、といっては失礼だけど、おじさんたちの絆が泣かせる。最後こういう結末かー切ないなぁ。得たものと失ったもの。何を得たいか、何を犠牲にしても。人生はプラマイゼロをきちんと描いてくれたのはよかった。これで勝手に人生がいいほうにかわっていったら、味気ないし。

  • 《ネタばれ 注意!》
    ある日突然、意識だけが小学5年生の頃に戻るようになった40男が2人。

    この奇蹟を生かし、大好きだった女の子を救い、かつ3億円を横から奪うのだ!

    タイムトリップした「頭脳は大人・体は子供」な2人が引き起こした、裏三億円事件とも言うべき物語です。
    タイムトリップも、親友と二人なら心強いなぁ。
    こういったお話を読むと、「おとこのこっていいなぁ」って思うんですよね。
    ただ始めのうちの、単純にタイムトリップを楽しんでいる頃の2人には、大変わくわくさせられてよい感じに始まったのですが、このラスト周辺はいただけないです。
    結果だけ報告されても・・・。
    臨場感あふれる3億円奪還の場面や、手に汗握る里美ちゃん救出の場面など、読者が読みたかったであろう場面が一切カットってどういう事でしょう?
    ガンガンの生い立ちや、彼が持っていたであろう思想についても消化不良です。
    佐久間さんについても説明不足だし・・・。
    もう少し枚数を多くして、しっかり後半部分も描いて欲しかったですね。
    ただ三都のおじいちゃんのエピソード部分はよかったです!

    「充の、そんな大事なことに頼りにされて、おじいちゃんは幸せ者だ」

    おじいちゃんの愛情をひしひしと感じて、少しうるっとさせられた場面です。
    ただもうちょっとおじいちゃんの事も(過去にいろいろありそうなので)キチンと書いて欲しかったなぁ。
    話自体は面白かったので、人物それぞれを描ききれなかった事が残念でなりません・・・。

  • 目が覚めたら小学五年生だった。
    48歳の三都と安斎はなぜか寝ている間だけ
    小学生の頃に戻るようになった。
    2つの世界が連動し過去を変えられると知った2人は
    一家心中した里美ちゃんを救うため、
    そしてそのきっかけとなった三億円強盗事件の犯人から
    三億円を盗むため、現代へのひずみを省みず動き始める。

    自分の子供時代を大人になってから見たら
    いろいろ違うことを感じるんだろうなぁ。
    両親に共感できたり、自然を満喫したり、世間を見つめたり。

    少年の冒険小説みたいになるのかと思ったけれど
    あくまでも現代の2人がメインみたいで
    過去を変えるための肝心な描写がなかったのが物足りない。
    あっても全然邪魔にはならないと思うんだけど。

  • きっかけは分からないけれど、ある日を境にタイムトラベルを
    してしまうようになった二人の男の物語。
     朝起きると、1968年のある日へ。
     その過去の世界で寝て起きると今度は2006年の同日へ。
     現在の世界で寝て起きると今度は1968年の翌日へ。
     その過去の世界で寝て起きると今度は2006年の翌日へ。
     ~その繰り返し~
    わたくしが知る中では初めてのタイプのタイムトラベルでした。

    主人公の二人は職場の同僚(大学教授と大学職員)であり、
    小学校の同級生。この現象を不思議に思いながらも、それを
    利用してあることをなそうと思いつく。。。

    3億円事件という実際の事件に、フィクションのストーリーを
    加えて、それに関わったが為に亡くなってしまったクラスの
    アイドルを救おう、というのがあらすじ。


    うーん、タイムトラベルものはちょいと苦手・・・

  • 幼馴染であり、職場の同僚でもある2人の男が「一日おきに」過去と現在へとタイムスリップを繰り返す。過去を変えると、現在の別のところが変化を起こす。同級生の一家心中を止め、理事長の汚職をもみ消すため・・・。ラストのすれ違いは切ないがうまい。 2010/7/23 読了。

  • 三億円強奪事件についてはもっと詳しく推測されていると思っていましたが、ただ事実だけと少しの推測だったのが少し残念でした。

  • 大人の世界と子供時代を行ったり来たり。意識だけ。
    やっぱり登場人物がやさしい。

  • オジサマ達の今と小学生時代を交互に行き来するストーリー。単純で読みやすかったです。

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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