へんしんぶうたん!ぼくだけライオン (ポプラちいさなおはなし)

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制作 : きたがわ めぐみ 
  • ポプラ社 (2008年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (78ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591101711

へんしんぶうたん!ぼくだけライオン (ポプラちいさなおはなし)の感想・レビュー・書評

  • ぶうたんは、赤ちゃんの頃、
    ママがぶたと間違えて拾って育ててため、
    本当はライオンなのだが、ぶたとして生きている。

    「どうぶつをたべない、ねらわない、おそわない、の
    三びょうし そろった、やさしい そうしょくライオン」なのである。

    森のみんなにライオンだと知られると大騒ぎになってしまうので、
    ママが作ってくれた「ぶたの へんしんセット」をつけて暮らしている。

    大胆すぎて笑ってしまう設定なのだが、
    みんなに本当のことが言えない本人は、真剣に悩んでいるのだ。

    作者は、「あらしのよるに」シリーズのきむら ゆういち。

    こちらの方がより子ども向けで、ユーモラスであるが、
    どことなく「あらしのよるに」と共通のテーマが見える。

    見た目と中身のギャップ、本当の自分、本当の居場所など・・・。

    テーマ性では、ネアンデルタール人に育てられたクロマニョン人、
    エイラを描いたジーン・アウル作品とも同じものを感じた。

    ある日のこと、友だちのうっしーの姿が急に見えなくなる。

    探しているうちに、りすけもみいみもいなくなってしまう。

    探している間に、ぶうたんは、
    うっしーやりすけやみいみとの温かいエピソードを思い出す。

    彼らはかけがえのない友だちだ。

    友だちをさらっていった者たちの正体がわかり、
    ぶうたんは、敵を相手に、へんしんセットを脱ぎ捨てて
    たたかうのだが・・・。

    中身が変わらなくても、姿が変わってしまっては、同じには見えない。

    ぶうたんは、それを噛み締めなければならなかった。

    表紙のぶうたんは、涙も枯れ果てて放心状態なのだが、
    その少し前のシーンでは、
    夕日を前にがっくりとうなだれる、ぶうたんの後姿がある。

    本の向こうの彼に、かける言葉が見つからない、と思ってしまうほどだ。

    そんな、彼に言葉をかけたのは、母親だった。

    母親のその言葉は、この先どんなことがあっても
    彼を支えるものであるだろう。

    そして、ぶうたんの決断は、エイラの決断と同じものであったのだ。

    ここで終わって、続きを想像にゆだねても良いが、
    さらに続編があってもおもしろそうだなぁと思う作品である。

    いや、かなり続きを期待している自分がいた。

  • 2008年読了。

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