([え]1-1)夕闇の川のざくろ (ポプラ文庫 え 1-1)

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (70ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591102961

感想・レビュー・書評

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  • しおんの独特な世界観に惹かれた。
    絵も独特で面白かった。しおんと主人公の「私」のような女性が一緒に寝ている絵に少し疑問を抱いた。主人公の髪は短いそうだが、なぜかこの絵の女性の髪は長い。これはしおんから見た主人公なのか?それともピエールなのか?

  • 大人の絵本
    凄く短くてすぐに読めちゃう本だけど、たっぷりと時間をかけて読まないと楽しくない本。
    しおんの嘘をもっと聞きたい。
    西さんの解説が何故だかしっくりこない。
    ふしぎ。

  • しおんはうそつきな女性だ。ある時は漁師の養女、ピエールという恋人を何人も持つ、少女でいるしかないようなひと。
    彼女とともに台所に立ち、彼女の嘘に耳を傾ける主人公の視線は冷たく依存しているようで、物語というより散文詩のような断片(しおんの嘘)をつなぎ合わせた一冊。

  • 不思議で嘘つきな、しおんが、私に語る物語の数々。優しい暖かみがありながら、絵とストーリーが合わさってミステリアスな雰囲気がある本。

    しおんは学校生活でも嫌われていた様だが、幼馴染として、しおんと長く付き合い一緒に暮らしている私もかなりの変わり者に思える。

    しおんは人を信じていない。人はみな孤独で分かり合えないけれど、だからこそ響き合い、人生という物語を紡いでいける。そんな事を思った。

  • さみしくて寒いのにあったかい 冷たくはなかった

  • 3つ単語が並んでいる。
    「の」で繋げられた3つの単語が並んでいる。
    そういう場合、必ずや惹かれる単語があるはずだ。
    そそられる単語が。

    ない。
    どうにも心が動かない。
    「無」を味わう。

    妙な世界を見せられた。

    p.52の見開きの絵だけはすごく惹かれる

  • ピエールの話をする、しおん
    醜くうつくしい、しおん

  • ちょっと変わった言動をする女性「しおん」の絵本

    やはり、江國香織さんはこんな感じの女の子を書くのが上手ですよねー

    料理の描写もまるでおぞましいものの残骸に思えたり
    セロリに関してはつい食べたくなってしまうような魅力も感じる不思議

    孤独で嘘つき
    正しいことは物語の中

    深く考えると哲学的になってしまいそうなフレーズがいくつか

  • しおん、素敵な女の子。
    ぜんぶ“ほんとうのこと”なんだな。
    いろんなピエールとお会いしたい。

  • 江國さんらしいなぁ、という印象以外、何も残らないくらい短いお話。

著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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