風の陰陽師〈3〉うろつき鬼

著者 :
  • ポプラ社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (391ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591104170

感想・レビュー・書評

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  • 大切な人を失う。苦難を乗り越えて黒主より強くなっていくんだろうなぁ。あっという間に読んでしまったけど、次回が最終巻。淋しくなるなぁ、

  • 一番心に残ったのは、くずの葉が玉もの前をたおしたところ。くずの葉が強くてかっこよかった。
    くずの葉は、晴明に本身を見せたのは、晴明に生きてほしかったから。晴明だけじゃなくて、くずの葉もさびしかったと思う。晴明には楽しく生きてほしい。
    平将門は、やさしい。黒主があやしいのが気になる。平将門があやつられちゃったら、晴明がたおさなくちゃいけないけど、多城丸もいるし、できないかもしれない。心配。(小4)

  • 最後に親と別れるのが悲しかったけれど、絆を感じたのがよかった。

  • 今回は苦しい巻でした。信太の森でも悲惨な出来事が起こり、たくさんの狐たちが死んでしまいました。その中には、あの可愛らしい狐の坊やたちのうちの1人(匹)も。信じられなかったですよ。あんなちっちゃい子まで死なせてしまうんだ。それにしても、みんなが死んじゃうときの表現は、かなりあっけなくて。でも、戦争って、侵略って、こういうことですよね。そう思うと、一行で書かれた死に、彼らの今までの生き様が込められているように思えて、よけいに悲しくなってきました。都でも晴明の周りの不穏な動きはますます大きくなってきて、とうとう黒主の野望も表面化します。晴明が必死に阻もうとするのだけど、なんだかんだ晴明への待遇って冷たいような気がするんですよね。上手く伝わらないっていうか、認めてもらえないっていうか。晴明が不憫で。でも晴明にとっては、そんなことはどうでもいいんでしょうけど、ただただ咲耶子が元気でいてくれたら。そうなんです、咲耶子に不吉な占いの結果がでてるのです。でもとうとうその初恋のお姫様も……おお、なんと可哀想な晴明でしょう。この子が大人になっていくためには、こんなに辛い試練が必要なのでしょうか。さて、黒主のつぎの狙いは将門。そこには多城丸も小枝もいるし、なんだか益々不穏な空気です。小枝の晴明への気持ちも宙に浮いたままだし。その中で、赤眉が晴明に頬を赤らめてしまうって、なになにいきなりの展開で。赤眉の凛々しい面だけでなくて、そんな憂いを帯びた面もみられるとは。鷺麻呂の道満への想いとか、この2人のほうが黒主よりもよっぽどヒトとしての心を持ってますよ。

  • オイオイオイオイ咲耶子姫が!!
    矢比古が!!

    容赦ない巻やったなー! ほんまに児童書で大丈夫? ファンタジーやからこういう展開もありなのかしら・・・。

    相変わらずツッコミどころは満載。
    もうなんだ、赤眉はどうしてそこまで晴明ラブなの? これ、ななめから見る以外になんか理由ある?
    ちゅうか晴明愛されまくってるよね。
    なんだかんだで道満との距離感もどうなのっちゅう具合やし、保憲さま・・・・・・・!

    やっぱり好きすぎるわ保憲さま。
    今回は晴明とふたり力を合わせて某ちゅうシーンも多かったけれど、一番大事なところで役に立たん保憲さまがもえすぎる・・・。

    この人、家柄もいいしお仕事もええところに就いてるのね。
    晴明にはそれがないから、保憲さまの得意分野のはずの
    「やんごとない人への伝達」
    を、やったら不興をかって謹慎になりましたとか、ええの!!? 笑

    このちょっと足りない感、たまらんわー。

    あとは、道満と鷺麻呂が仲良すぎることとか、鷺麻呂と赤眉がどちらも
    「ご主人様ラブ」
    に、なりすぎて、二人で河原に座り込んで座談会するとかね・・・。

    女子会か!

    黒主の正体がわからなさすぎるのと、ついに次回は平将門に話が流れるようなので、ますます面白くなると思う・・・。
    でもたぶん、次で終わりだよね・・・。全四巻やんね。

    残念すぎるー!
    続きもっと読みたいなあ。

    信太の森のことも、あれで終わりなの?? すごい・・・。すごすぎる・・・!
    っていうか、赤眉はどうするの? どうなるの??
    元の姿に戻っちゃうの??

    しかも、晴明って格式や身分にとらわれず飄々としてるイメージがあるんやけど、この話の晴明は
    これでもか!
    っていうくらい、まじめな子よね。
    まだまだ少年設定やろうから、ここからこう、ああいうつかみどころのない晴明ができあがっていくんかしら。

    さっそく四巻を予約しよう。
    でも今、予約中の本が多すぎて無理かも・・・。(;^ω^)
    ちゅうか、文庫でほしいなあ。ハードカバーは重くてイカン。またこの本は特に、ページも分厚かったから重かったわああ。

    (2015.08.01)

  • 怨霊を呼び出し「怨霊朝廷」をたてて都を支配しようと企む黒主。そして道満をつかい、御門に呪いをかける。
    信太の森にも危機が迫っていた。

    赤眉さんが、晴明になんだか不思議な感情を抱き出したのが面白いですね。
    鷺麻呂の道満への思いも、なかなか。

  • 平安時代の陰陽師、安倍晴明が主人公のファンタジー。

    都の異変もさることながら、信太の森を乗っ取ろうとする敵が現れ、それとも対峙する必要が出てくる晴明。

    サギ麻呂と道満の関係が悪くなったけど袴垂を道満が助けたり、相変わらず藤原黒主が誰かも分からない。
    狐の村で暮らそうとも母親がそれを許さなかった。

    ストーリーは淡々と進んでいるのだが、藤原黒主の正体に気を取られているうちにいろいろと詰んできた感じだった。

  • このシリーズは、生命の大切な存在に、過酷な展開を担わせる。その深さが、大人が読んでも面白い理由かも。道満と鷺麻呂の思いが、暖かい。

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著者プロフィール

1939年東京に生まれる。
早稲田大学文学部卒業。児童文学作家。
主な作品に、「おとうさんがいっぱい」「風を売る男」「ものまね鳥を撃つな」「風の陰陽師」などがある。

「2019年 『漱石と熊楠 同時代を生きた二人の巨人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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