([に]1-1)ゆれる (ポプラ文庫 に 1-1)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591104347

感想・レビュー・書評

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  • 映画「ゆれる」の文庫本。
    それぞれの登場人物の視点から描かれてある。

    先に映画を見てしまったせいか、
    本より実写(映画)のほうが面白いと思った。

    最後に兄が微笑むのは本も映画も変わらない。
    バスに乗るのか、乗らないのか。

    たとえバスに乗ったとしても、私が弟だったらそのバスを追いかける。

  • 映画を2回観て、友人に本があるよと教えられて一度借りたけど、気になって自分でも買ってしまった。
    そのあと映画をもう1回観た。

    なんだかすごくはまりました。
    映画の中の香川照之さんの演技が怖過ぎて、目が離せなかった。
    映画では語られない部分が小説では分かってより理解が深まりました。

    また読みたいと思ってます。

  • 映画は間違いなく名作の域にあるが、これは映画の脚本から小説に仕立てたのかな?普通とは逆パターンかもしれないが、小説もまたなかなかgood。
    全てのモノローグに人生が詰まっており、どれにも感情移入が出来る。
    特に家族・兄弟の間の微妙な行き違い、「性格の不一致」で片付けられない違和感、この作家の鋭利な感性により見事に抉りだされている。
    惜しむらくは解説、これははっきり言って不要。日本を代表する俳優の語りであることも含め、やはり映画は行きつくところ監督のものだと改めて感じさせられる。

  • ☆☆☆☆

  • なんか無理に余韻を残そうというような文体が・・・・

  • 映画の後に小説化されたらしい。
    その後の「きのうの神様」も、この作品も
    賞にノミネートされているのは単純にすごいと思う。

    この本を読むことによって
    映画「ゆれる」の各登場人物の心情を
    よりはっきりと汲み取ることができる。
    なので、人によっては敢えて読む必要はないかも。
    文章は、癖もなくとても読みやすい。

    脚本を書くときは24時間そのことしか考えない
    何度も推敲し、ものすごく細部まで書き込む、などの
    西川監督の姿勢からも、作品を見てみたいと思わされる。

  • 映画(DVD)を見た上でのノベライズ――映像では感じることの出来なかった、登場人物一人ひとりの心の襞を読み取ることが出来るので、もう一度映像を見たらより深く染み入ってきそうな気がします。
    なかなか複雑な家族・血縁関係にスッと理解は出来ないけれど、世の中には多分溢れていて、表面的な理解では到底及ばない世界がそこにはあるのだろうと、考えさせられます。それだけに、まともに考えてたら頭おかしくなりそうだから表層的な面だけ捉えてあーだこーだ言っていることも、ある意味では「防衛本能」なのかな、なんてことまで考えたりして・・・

  • 映像が目に浮かんでくる。事件の関係者の語りで物語がすすんでいく、または明らかになっていく。稔と猛の兄弟の関係が山の緑の葉のようにゆらゆら揺れているように思える。

  • 光の描き方がとても印象的でした。

    さすが映画監督、といったところでしょうか。

  • 兄弟の確執を描いた作品。自分は兄弟姉妹が多いけど、この小説に描かれているような嫉妬や侮蔑はない。表向きは味方のようでいて実は自分の保身を考えているなんてことは、ない。断言できる。みんなに幸せになってほしいと思ってる。なんだか自分の家族の初心さを改めて感じた。

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著者プロフィール

1974年広島県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。在学中から映画製作の現場に入り、是枝裕和監督などの作品にスタッフとして参加。2002年脚本・監督デビュー作『蛇イチゴ』で数々の賞を受賞し、2006年『ゆれる』で毎日映画コンクール日本映画大賞など様々の国内映画賞を受賞。2009年公開の長編第三作『ディア・ドクター』が日本アカデミー賞最優秀脚本賞、芸術選奨新人賞に選ばれ、国内外で絶賛される。2015年には小説『永い言い訳』で第28回山本周五郎賞候補、第153回直木賞候補。2016年に自身により映画化。

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