風の陰陽師〈4〉さすらい風

著者 :
  • ポプラ社
3.82
  • (7)
  • (6)
  • (7)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 96
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591107478

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 最終巻となりました。平将門を操る黒主を追いかけ、晴明、保憲、道満が東国に集ってきます。途中、運命なんでしょうね。道満と出会い、共に過ごしたあの女性が、あの人だったなんて。これには驚きました。その女性と気持ちが通じ合ったものの彼女を亡くし、更に黒主のせいで大切な友をも亡くしてしまった道満。そこで彼は悔い改めいい人になったかと言えば、相変わらずのふてぶてしさのままでしたが(笑)それでも、道満やっぱり変わったと思います。短命かと思いましたが長生きしましたね(笑)また、晴明にも大切な彼らとの再会がありました。なんとワンちゃんと牛さんが!でも彼らも亡くなってしまいます。やっぱり戦のお話では、死というものを避けて通れないんでしょうね。黒主は結局、病のために何一つ野望を叶えることが出来ませんでした。魔に魅入られ黒主として生きた人生。最期を看取ったのは息子の保憲でした。これも運命なんでしょう。将門はじめ多城丸も将文も、たくさんの命を犠牲にして物語は終焉を迎えました。将門という人物像は、現代においても魅力溢れるキャラなんでしょうね。彼に対する想像がどんどん広がっていくのですもの。わたしの大好きな夢枕獏版『陰陽師』でも、将門、晴明、俵藤太の物語は、群を抜いて面白いのですから。それにしても、将文どのっていい人すぎますよ。彼の恋、実ってほしかったな。ほんのひとときでも幸せになってほしかったです。この物語の主人公、晴明のラストにはそうきたか!・・・でした。

  • 将門と同じ時代とは知らなかった。そしてこの本では道満は晴明に扮し、晴明は小夜と一緒に旅をしながら貧しい人達を助けて生きていく選択をする全て丸く収まり終わりとなる。現実の道満はいついなくなったのだろう。道満に関してはほとんど知らないので道満の資料を今度読んでみたい。

  • ぼくは、ち徳がかっこよくてやさしいから、一番好き。
    晴明もち徳が好きだと思う。ち徳みたいにやさしくて、まじめで、顔もかっこよくて、おん陽道が上手で、晴明はかっこいい。
    赤びと真ひ古が赤彦と黒丸だったことにおどろいた。2人が最後まで晴明と一緒にいたのはやさしくてうれしい。でも、死んじゃったのがさびしい。
    忠行が黒主だとは全然思わなかったから、それにもおどろいた。おん陽道が上手で、やさしい忠行が好きだったから、これもさびしい。
    道満を元にもどそうとしてがんばっていたさぎまろも好きだったから、これもさびしい。
    おもしろかったけど、とにかくさびしくなっちゃった。(小4)

著者プロフィール

1939年東京に生まれる。
早稲田大学文学部卒業。児童文学作家。
主な作品に、「おとうさんがいっぱい」「風を売る男」「ものまね鳥を撃つな」「風の陰陽師」などがある。

「2019年 『漱石と熊楠 同時代を生きた二人の巨人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

三田村信行の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
上橋 菜穂子
上橋 菜穂子
高野 和明
有川 浩
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×