([い]1-3)哀しみの女 (ポプラ文庫)

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著者 : 五木寛之
  • ポプラ社 (2009年6月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591110102

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([い]1-3)哀しみの女 (ポプラ文庫)の感想・レビュー・書評

  • 主人公が、不器用で優しい。あまり期待することがなくて、それでも周りを大切にできる。エゴン・シーレの絵や人生にまつわる挿話と絡み合いながら次第に見えてくる和美の強さ、包み込む力に引き込まれた。

  • 母が良かったって言ってたので、
    ちょっと早起きしすぎた日に読みました(uu)エゴンシ-レの絵”悲しみの女”のように、なんだか大地の母みたいに心広く、
    でも女性の色気とかプライドを持っている誇り高い主人公。
     耽々としてて、考え方も共感できて、とっても読み心地良かった! 持ってるので、あげるよ

  • 私の好きなエゴン・シーレという画家の絵が題材になっている。私はグスタフ・クリムトが好きでその繋がりで弟子のような存在であったエゴン・シーレを知った。美しい女性と金色で鮮やかな模様を描くクリムトに比べ、エゴン・シーレは直接的で人間の内部に潜む悲しみや苦しみをベールで覆わず表現するような絵を描く人だと初めて彼の作品を見た時に思った。私は「friends」という作品が好きだ。
    物語では「哀しみの女」という作品が出てくる。クリムトの愛人でモデルであったヴァリーという女性をエゴン・シーレが譲り受け、一緒に暮らしている際に彼女を描いた絵だ。やがて彼は資産家の娘と結婚し、ヴァリーは文句も言わずにただ彼への感謝だけを残し去っていく。
    この生き方に感銘と影響を受け己の人生を歩んでいく主人公の女性の物語だが、私はこの作品を読み悲しくなる。
    芸術を志す者にとって「創作意欲をかき立てられる人間」と「一緒に人生を歩んでいきたいと思う人間」とは一致しないものなのか。必ずしもそうではないと思いたいが、仮にそうであるとするならば、なんて悲しい。私は日々の暮らしと芸術を言葉で表現するならば、安定と破壊だと思う。
    自分の内面を破壊しないと真の芸術(後世に残る作品)は生まれないのだと思うし、その破壊をするためには何らかの刺激や変化、触発、関わりが必要だと思うのだ。だけどその破壊に成功した後で、きっと安定を求めるのではないか。その時にそばにいてほしいと願う人は自分のように壊れた人間ではなく、むしろ正常すぎるほど正常で、いい意味で平凡で、自分をこの世という現実に結びつけておいてくれる人間なのでは…と怖くなる。自分が凧ならば、相手には凧糸のような役割を求めるのではないかと本当に怖くなるのだ。
    凧と凧ならば、きっとこの世界に繋がっていることが出来ずに二つで、大気圏を超えて、きっと無謀にも宇宙に投げ出され塵になってしまうのではないか。
    だけどそれが本当に心細いことなのか、私にはわからない。壊れたもの同士が一緒に生きることが素晴らしい別のまったく新しい世界を生み出せたらいいのに…と私は思う。この小説を読んで、こんなことを話したくなった相手が私にはいたのだ。

  • ◆あらすじ◆
    年下の恋人・章司と暮らす和実は、異端の画家エゴン・シーレの作品「哀しみの女」に強く惹きつけられる。
    描かれていたのはシーレのモデルで愛人だったヴァリー。
    この女性の人生に、和実は自分の運命を重ね合わせていく。
    大人の女の愛を描いた恋愛小説。

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